骨ストレッチとは

ストレッチというと、筋肉を伸ばして身体をほぐすことを思い浮かべると思います。そもそも、筋肉は腱によって骨に接着しており、土台になる骨を動かすことで筋肉も動きます。そのため、どんなに筋肉だけを鍛えて解きほぐしても、骨が歪んでいたら、すぐに元の状態に戻ってしまいます。これでは、いくら身体を鍛えてもキレイに筋肉がつきません。

一方、骨ストレッチとは筋肉ではなく、筋肉を動かす土台となっている骨に着目した運動です。文字通り、骨を動かして身体を整えます。土台となる骨の歪みを改善することで、身体の様々な変調を改善に導いてくれます。

骨ストレッチの効果

骨ストレッチは身体の歪みの改善につながります。では、歪みが改善されると、身体にどのような変化をもたらせてくれるのでしょうか。骨ストレッチの主な効果を説明していきます。

血液の巡りが良くなる

骨ストレッチで身体の歪みが改善すると、骨格が歪んでいた様々な部位の血液の流れが改善されます。骨や筋肉の歪みで狭くなっていた血管が拡張し、血液の巡りが抹消まで行き渡るようになります。

むくみを改善する

身体が歪み、血液の巡りが悪くなると、血液やリンパに老廃物が溜まってむくみが起こります。特に女性の場合は、健康な方でも生理前などにむくんでしまうことが多いと思います。
しかし、骨ストレッチを行うと、骨格の歪みが改善され、それにより血液やリンパの流れも良くなります。これらの流れがスムーズになると、身体の老廃物をスムーズにろ過して排出してくれるようになるので、自然とむくみの改善に向かいます。

ダイエット効果も期待

骨ストレッチで身体の歪みが改善されると、骨盤などの骨格や筋肉が正しい位置に戻りやすくなります。全身のあらゆる部位が正しい位置に戻るので、自然と身体が引き締まってみえるようになります。

また、骨格の歪みが解消されると、内臓が正しい位置に移動し、内臓がスムーズに活動できるようになります。そうすると、しっかりと栄養が吸収され、血液の流れに沿って全身に栄養が行き渡ります。それにより、身体の基礎代謝や運動時の消費カロリーアップが期待できます。ダイエット中の方には嬉しい効果です。

骨ストレッチのやり方

骨ストレッチが身体に良いことは理解して頂けたと思います。では、具体的に骨ストレッチはどういう風に行えば良いのでしょうか。基本的なやり方をご紹介します。

手首・肩甲骨

まずは、肩甲骨の可動域を広げる『手首・肩甲骨』というストレッチのやり方を紹介します。

1. 右手の親指と小指の先端をくっつける
2. 手を挙げるときのように、右の肘を肩のラインまで上げて横に開き、90度に曲げる
3. 左手の親指と小指で右手首の骨の部分を押さえる
4. 野球のバッティングのバックスイングようなイメージで、右腕を後方に7回引く
5. 手と向きを反対にして同様のストレッチを行う

スライド式 手首・肩甲骨

続いて『スライド式 手首・肩甲骨』のやり方です。1~3までは先ほどの『手首・肩甲骨』と同じで、後方に引く際に逆手をスライドさせるので特徴です。

1. 右手の親指と小指の先端をくっつける
2. 手を挙げるときのように、右の肘を肩のラインまで上げて横に開き、90度に曲げる
3. 左手の親指と小指で右手首の骨の部分を押さえる
4. 野球のバッティングのバックスイングようなイメージで右腕を後方に引きながら、左手を手首から肋骨に向かって、腕に沿ってスライドさせる
5. これを7回繰り返したら、手と向きを反対にして同様のストレッチを行う

鎖骨ひねり

続いて『鎖骨ひねり』の方法をご紹介します。

1. 右手の親指と小指の先端をくっつけ、その手で右の鎖骨を挟む
2. 同じように左手の親指と小指の先端をくっつけ、その手で左の鎖骨を挟む
3. その状態で後ろを振り向くように、上半身を左右に10回ひねる

スライド式 鎖骨ひねり

先ほどの『鎖骨ひねり』に少し変化を加えた『スライド式 鎖骨ひねり』のやり方をご紹介します。ウエストの引き締めに効果が高いそうです。

1. 左手の親指と小指の先端をくっつける
2. その左手を後方に回し、手の甲を腰骨にくっつける
3. 右手の親指と小指で左の鎖骨を挟む
4. 鎖骨を挟んだ右手を肩の方向にスライドさせながら、左後ろを振り向くように上半身を左にひねる。
5. これを7回繰り返したら、手と向きを反対にして同様のストレッチを行う

骨ストレッチのダイエット効果を高める方法とは

骨ストレッチは、普段の生活の中に5分程度取り入れるだけで、十分効果を発揮してくれます。
しかし、入浴してから行うことで、さらに効果を高めることができます。入浴をすると、血液の巡りが良くなり、筋肉もリラックスします。そこで骨ストレッチを行うと、普段よりもスムーズに身体を動かせるようになり、骨の稼働範囲も大きくなります。入浴後に行うことで、普通に行うよりも早く効果を実感できるでしょう。

まとめ

骨ストレッチは筋肉の土台になっている骨格にアプローチする方法です。全身の歪みを改善し、血液の巡りが良くなることで、身体に嬉しい様々な効果を発揮してくれます。骨ストレッチは簡単に行えますし、1日5分程行うだけで徐々に効果を実感することができるでしょう。

今まで何のダイエットをやっても失敗してしまった方にこそ、骨ストレッチを試して欲しいです。身体の内側からキレイになって、美しい身体を手に入れてください。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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