姿勢改善の効果とは?

普段からついつい悪い姿勢になったり楽な姿勢を取ってしまいます。
しかし、その姿勢が本当に良い姿勢なのか考える必要があります。
姿勢が悪いと様々な影響が出ます。
例えば、

・疲れやすくなる
・猫背になると呼吸が浅くなる
・肩こりや首こり、腰痛などを引き起こす原因になる
・手足がむくみやすくなる
・太りやすい

など身体に及ぼす影響は計り知れません。
また、身体に悪影響なだけでなく、姿勢が悪いだけで良い印象を持ってもらえなかったり、信頼してもらえないなど社会的な部分でも影響が考えられます。
自分の姿勢はどうなってるか?
改善できるところはないか?どこからなら意識的に変えられるのか?
姿勢チェックを行って改善できるポイントを探しましょう。

ストレッチを始める前の姿勢チェック

自分の姿勢を客観的に見るのは難しいものです。普段全然気にしておらず、人から指摘されてハッとする方もいるでしょう。しかし、姿勢を改善するにはまず、自分の姿勢のクセを知ることが大切です。

姿勢のチェック方法

自分自身で姿勢をチェックする方法として壁を使ったものを紹介します。もし協力してくれる人がいれば、自分の写真を撮ってもらうとより分かりやすいでしょう。

① 壁に背を向けて立ちます。自分のクセを知るために、あまり意識せず自然に壁に沿って立ちましょう。
② この時、各部位と壁の接する部分をチェックします。上から後頭部→肩甲骨→お尻→ふくらはぎ→かかとの位置関係を確認します。
③ さらに、腰と壁の隙間はどのくらい空いているかチェックします。

ラインが真っすぐになっていて、腰と壁に適度な間隔(手の平1枚分くらい)があれば良い姿勢といえます。腰の部分が大きく空いてしまうようであれば、『反り腰』の姿勢になっている可能性があります。腰の部分の隙間が狭く、頭が少し前に出ているのであれば『猫背』になっている可能性が高いです。

部位別、姿勢改善のストレッチ方法

姿勢を改善するためには、身体の一部分だけ修正すれば良いわけではありません。全身バランス良くストレッチを行い、身体を柔軟にすることで、姿勢改善の効果が期待できます。
ここでは姿勢改善に効果のあるストレッチを部位別に5つご紹介します。
可動域や柔軟性、日々の身体の変化などを感じながら行うようにしてください。

首のストレッチ

頭部が前に出てしまっている人は、首にかかる負担が大きくなっています。肩こりや首こりの原因にもなりやすいので、首をほぐすことが大切です。
① 首をゆっくりと前に倒します。この時、手を頭部に添えて少し補助すると良いでしょう。
② 首を右に倒します。真横に倒したら、今度は少し斜め前にも倒してみましょう。この時も手を添えるとやりやすいでしょう。
③ 左側も同じように行います。

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨を寄せて胸を開くストレッチです。特に、猫背の人は常に上体が丸まっているため、このようなストレッチで上体を開くことが姿勢改善に効果的でしょう。
① まず、腕を伸ばして後ろで手を組むようにします。
② 肩甲骨を寄せて胸を開くことをイメージし、手を後ろに引っ張ります。
③ その状態をキープしてゆっくり呼吸をします。

腰のストレッチ 1

猫背気味の人には、以下で説明する腰を反らせるストレッチが効果的です。
① うつ伏せで床に寝ます。
② 肘を曲げて胸の脇に両手の手の平を下にして付きます。
③ 腕の力で上半身を起こし、腰を反らせていきます。

腰のストレッチ 2

反り腰気味の人には、以下の腰を丸めるストレッチが効果的です。
① 仰向けに寝ます。
② 両膝を曲げて両手で膝を抱えるようにします。
③ 腰が丸まるように両手で両膝抱えながら、胸の方に近付けます。

ハムストリングスのストレッチ

骨盤を真っすぐ正しい位置にキープするには、骨盤とつながるハムストリングスという筋肉の柔軟性も大切です。
① 床に座って右足を伸ばします。左足は二つ折りになるように膝を曲げ、お尻の下に足の裏がくるようにします。
② 背筋を真っすぐ伸ばしたまま、両手で右足のつま先を触るように胸をももへ近づけます。
③ ももの裏側が伸びていることを感じながら、そのままキープしてゆっくりと呼吸をします。
④ 左右の足を入れ替えて同じように行います。

ストレッチの注意点

誰でも行いやすい簡単な姿勢改善ストレッチを5つ挙げましたが、姿勢チェックで判明した自分自身の姿勢のクセによって、適したストレッチが若干異なります。
人と比べることはせず、自分にあった方法で取り組むようにしましょう。
無理は禁物です。呼吸のタイミングやストレッチの角度など気持ち良く行えるように工夫しましょう。

ストレッチを行って気持ち良く身体を伸ばすことができ、良い姿勢を取りやすくなったのであれば、それは自分に合ったストレッチといえるでしょう。

反対にストレッチを行うことで、痛みが出現してしまったり、余計に身体に負担がかかり姿勢が悪くなってしまったりするようであれば、それは自分自身に合っていないといえます。
ストレッチは無理のない範囲で行い、身体に負担がかかることのないようにしましょう。

おわりに

姿勢のチェック方法、姿勢改善に効果的なストレッチ方法をご紹介しました。
姿勢を改善することで、肩こりや腰痛といった身体の痛みが予防・改善できたり、痩せやすい身体を作ることができたりします。また、いつも背中を丸めて自信なく歩いていた人が、背筋をピンと伸ばして堂々と歩いていれば、性格も明るくなり、周りの評価も変わるかもしれません。見た目にも自信が出て、華やかなファッションに挑戦したくなるでしょう。

姿勢を改善して自分自身に磨きをかけ、自信を持って日々過ごせるようにしたいものです。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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