開脚ストレッチとは

開脚ストレッチとは、その名の通り、脚を開いて行うストレッチのことです。
脚は前後に開くこともあれば、左右に開くこともありますが、ここでは左右に開く方法をご紹介します。脚を180度、一直線に開くことができれば、バレリーナやダンサーのようにカッコよく見えるでしょう。

しかし、力ずくで脚を広げればいいという訳ではありません。無理に開脚ストレッチをしてしまうと、柔軟性を高めるどころか、筋肉や関節の組織を傷めて逆効果になってしまいます。開脚ストレッチを効果的に行うには、いくつかのストレッチをうまく組み合わせて徐々に無理なく進めていく必要があります。

開脚ストレッチのやり方

股関節を柔らかくする開脚ストレッチ方法を3つご紹介します。どなたでも自宅で簡単にできるので、ぜひ始めてみてください。

1. あぐらストレッチ

①床に座った状態で、両膝を曲げて両足の裏を合わせてあぐらのような姿勢を取ります。
②踵を手前に引き寄せて、背筋を伸ばします。
③背筋を伸ばしたまま身体を前に倒していきます。
④程よい痛みと気持ち良さを感じるくらいのところで動きを止め、ゆっくりと深呼吸をします。

2. タオルストレッチ

①フェイスタオルを用意して、縦に二つ折りにしておきます。
②仰向けに寝て片足の裏にタオルをかけ、膝を伸ばしながら足の裏を天井に向けて脚を高く上げていきます。
③タオルを引っ張りながら、脚を軽く揺するようにします。
④反対の脚も同様に行います。

3. 開脚ストレッチ

①床に座って脚を左右に開きます。始めのうちは90度くらいの無理のない範囲で大丈夫です。
②骨盤を立たせて背筋を伸ばします。
③両足のつま先を天井方向に立たせ、膝もできるだけ伸ばしたままにします。
④背筋と膝、足の向きに注意しながら、手を前方に伸ばして身体を前傾させます。
⑤程よい痛みと気持ちよさを感じるところで動きを止め、ゆっくりと深呼吸します。

開脚ストレッチのコツ

前述したように開脚ストレッチは無理に行ってしまうと逆効果になってしまいます。ここでは、いくつかストレッチのポイントを挙げます。

①最初からめいっぱい伸ばそうとしない
始めから無理に開脚しようとしすぎてしまうと、痛みが出てかえって筋肉を硬くしてしまったり、組織を傷つけてしまったりする原因となります。気持ちの良い範囲で、ゆっくりと行うようにしましょう。

②呼吸を止めない
ストレッチを行う上で呼吸法は非常に大切です。ストレッチをしながら、ゆっくりと深く呼吸をすることでリラックスでき、筋肉の柔軟性を高めることができます。

③定期的に行う
時間が空いてしまうと、筋肉は元の硬い状態に戻ってしまいます。毎晩、身体の温まったお風呂上りに行うなど、頻度や時間を決めて取り組みましょう。一度に長時間行うより、少しずつでも高頻度で行う方が効果的です。

開脚ストレッチの効果

開脚ストレッチは身体に様々な効果をもたらします。
両足の付け根や下っ腹に当たる『鼠径部(そけいぶ)』には、大きなリンパ節があります。筋肉が硬くなるとリンパの流れも悪くなり、脚がむくみやすくなります。開脚ストレッチを行うことで、リンパの流れを良くし、むくみの改善が期待できます。

ストレッチにより全身の血流が良くなると、代謝が上がるので、ダイエット効果が期待できるでしょう。また、足先が冷えやすい方は冷え性の改善にもつながるでしょう。

さらに、股関節が柔らかくなることで、日常生活やスポーツを行う場面で怪我の予防になったり、パフォーマンスを上げたりすることもできます。

おわりに

開脚ストレッチについて、そのやり方やコツ、効果をご紹介しました。
始めはなかなか理想の形に近づくことは難しいかもしれません。しかし、無理のない範囲で少しずつ行うことできっと効果を実感できるでしょう。
安全にストレッチを行い、しなやかで美しい身体を手に入れましょう。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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