ホットヨガとは

通常より高い温度と湿度に環境設定された部屋で『ヨガ』を行うことを『ホットヨガ』といいます。
室温は39℃前後、湿度は60%前後に調整されますが、スタジオやエクササイズの内容によって多少異なります。
多くの場合、自宅ではこのように温度と湿度を管理するのは難しいので、やってみたいと思われた方はホットヨガ専門のスタジオに足を運ぶ必要があります。

ホットヨガがダイエットに効果的な理由

一般的にダイエットに効果があるといわれているエクササイズは有酸素運動です。ジョギングやエアロビクスなどの運動で、通常よりも高い心拍数を一定時間保ち続けることによって、脂肪燃焼効果が期待できます。

ホットヨガも深呼吸をしながらポージングをしていくため、酸素を多く身体に取り入れることができます。また、高温下でエクササイズをすることで、身体が温かい状態を維持でき、代謝を高める効果が期待できます。
ホットヨガを継続してインナーマッスルを鍛えることができれば、身体の筋肉量が増え、痩せやすい身体を作ることできます。

ホットヨガの消費カロリー

ホットヨガの消費カロリーは、エクササイズの内容や個人の年齢、体型にもよって異なります。ズバリこのくらいですという公的データはありませんが、おおよそ1時間のエクササイズで300キロカロリーほどで、通常のヨガの1.5倍ほどに値するといわれています。
呼吸法やストレッチ中心のリラックス系のプログラムであれば、やや消費カロリーは低く、筋トレ要素の高いパワーヨガ系のプログラムであれば、消費カロリーは高くなります。

ダイエットに効果的なホットヨガのポージング

ホットヨガのポージングの種類は様々であり、複数のポーズを組み合わせて行うことで、全身のエクササイズ効果が期待できます。しかし、身体に気になる部位があれば、その部位に効果が高いポーズを意識的にとることでその部位の引き締めが期待できます。

例えば、定番のポーズに『猫のポーズ』というものがあります。これは腹筋と背筋をバランス良く使う動きなので、お腹と背中の引き締め効果が期待できます。腰痛が気になる人にも良いポーズでしょう。

【猫のポーズのやり方】
1. 四つん這いになる
2. 猫が背伸びをするように、顔はへその方を見て背中を丸め、お腹をへこませる
3. その後、前を向いて背中を反らせる
4. 2と3のポーズを交互にゆっくりと繰り返す

ホットヨガの注意点

ここまでホットヨガの効果をご紹介しましたが、通常のヨガと異なり、ホットヨガにはリスクもあります。
高温多湿の環境下での運動ということで、水分補給や休息を適切にとらなければ熱中症になり、体調を崩す場合があります。特に、高血圧や心臓病などの持病がある方は、ホットヨガを行うことで症状を悪化させたり、脳梗塞など大きな病気の引き金になってしまう可能性が考えられます。
ホットヨガを始めたいけれど、体調に不安のある方は、ぜひ始める前に医師に相談し、ホットヨガをやっても大丈夫かどうか判断を仰いでください。

ホットヨガダイエット中の食生活

ホットヨガを行う直前の食事は避けた方が良いといわれています。様々なポージングをとるのに、満腹であると、胃が圧迫されて苦しくなってしまいます。
しかし、あまりに空腹の状態でもエクササイズ中に低血糖状態となり、気分が悪くなる可能性があります。エクササイズの2時間前くらいに軽く間食を摂取しておくと良いでしょう。

ホットヨガ直後は身体の血行が良くなり、栄養分の吸収が高まります。この時に甘いお菓子などを食べると、ダイエット効果が薄れてしまうので注意しましょう。
直後に何かを食べる場合は、身体に積極的に吸収してほしいものを食べることをおすすめします。
低カロリー・高タンパクで、ビタミンの多いものを摂ると良いでしょう。筋肉を作り、疲労を回復しやすくすることができます。

ホットヨガダイエットの頻度と期間

ホットヨガは身体に負担をかけるエクササイズでもあります。あまり頻度を多くして疲労が蓄積したまま次のエクササイズを行うと、効果が減少してしまいます。

効果が実感できるまで、週2~3回くらいのペースで1~3か月ほど継続してみると良いと考えられます。
毎日通うことができるスタジオに入会した場合は、週2~3回では会費がもったいないと感じるかもしれませんが、注意が必要です。
頻度を多くしたい場合は、参加するプログラムの内容を考慮すると良いと思います。1日目は『パワー系』、2日目は『リラックス系』、3日目は『呼吸系』など、運動強度が高いプログラムが連続にならないようにしましょう。

おわりに

ホットヨガはダイエットに効果的なエクササイズであると同時に、身体に負担をかけるリスクもあることがおわかりいただけたと思います。
ホットヨガの特性を正しく理解し、注意点に対して十分に対策を取って、楽しみながらダイエットを成功させてほしいと思います。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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