はじめに

ストレッチや筋トレなど健康や美容のために始めたいと思いつつも、眠たい朝や疲れている夜などに起きて行うトレーニングは腰が重たくて続かないという方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、布団の中で寝たままできるストレッチで、さらに多くの女性が気になっている太ももに効果のあるものを厳選してやり方とその効果をご紹介します。

寝ながら太ももストレッチとは

太ももは脂肪がつきやすいため、多くの女性がコンプレックスを感じミニスカートやタイトなパンツなど、太ももが目立つものを避けているのではないでしょうか。

寝たまま太ももストレッチは、そんな太ももを誰もが憧れるすらっと引き締まった太ももにするだけでなく、寝たまま行うことで副交感神経を優位にする効果が高いという特徴があります。

美容、健康のためにメリットの多いストレッチ法になりますのでこの後詳しくご説明したいと思います。

寝ながら太ももストレッチのやり方

具体的に寝ながら行う太ももストレッチのやり方についてご説明します。

太ももの前側(大腿四頭筋)のストレッチ

1. 仰向けに寝て片側の足だけ正座をするように曲げます。
2. 曲げた方の膝が外に開かないように注意して、太ももの前側が伸びていることを感じたらそのまま静止します。
3. 身体が硬く、仰向けのやり方が難しい場合はうつ伏せに寝て、片側の膝をできる限り曲げて足先を手で持つようにします。

太ももの後ろ側(ハムストリングス)のストレッチ

1.仰向けに寝て片方の足を天井に向けて上げ、足首や膝の裏側を両手で持ちます。
2.上げた方の膝をなるべく伸ばすようにして、太ももの後ろ側が伸びていることを感じたらそのまま静止します。
3.身体が硬く、足首を持つのが難しい方はフェイスタオルを足の裏に引っ掛けて両手で持ち、膝を伸ばすようにすると同じようにストレッチできます。

太ももの内側(内転筋)のストレッチ

1. 壁のそばで仰向けに寝転び、膝を伸ばした状態で両足を上げて壁につけます。
2. そのまま両足を股関節から大きく開きます。
3. 太ももの内側が伸びる感じが出てきたらそのまま静止します。
4. 基本的には両足一気に開きますが、難しければ片脚ずつ広げてもかまいません。

お尻~太ももの後ろ側(殿筋~ハムストリングス)のストレッチ

ストレッチに慣れていない身体の硬い方でもできるストレッチですので、ストレッチ初心者におすすめです。
1. 仰向けに寝て、両膝をしっかり曲げ両足を両手で抱えて身体を丸めるようにします。
2. お尻から太ももの後ろ側、腰の周りに伸びる感じがしたらそのまま静止します。

寝ながら太ももストレッチのコツ

寝ながらストレッチを行う上でより効果的に行うためにいくつかコツがありますので、お伝えしたいと思います。

1. リラックスして行う

ストレッチは筋肉の柔軟性を高めるために、筋肉を伸張する体操です。
身体に力が入っていると筋肉が収縮してしまい、うまく引き伸ばせません。
ストレッチを行う際にはリラックスして身体の力を抜き、ゆっくりとした呼吸をしながら行いましょう。

2.ストレッチ肢位で20~30秒静止する

しっかりと筋肉の伸張性を高めるためには、筋肉が伸張された肢位で20~30秒ほど静止する必要があります。
数秒ですぐにやめてしまっては十分な効果がありませんので注意しましょう。

3. 筋肉の伸ばしすぎに注意する

しっかりと効果を得られるようにという思いで、強い痛みを伴うほどのストレッチをしてしまう方がおられます。
痛気持ちいい程度であれば問題ありませんが、痛みを伴うストレッチは筋肉を損傷してしまっている可能性があります。
また、ストレッチすることで痛みが先行してしまうと上で述べたように十分な時間静止しておくことも辛いですし、身体の力を抜くことも難しくなります。
ストレッチを行う際には、筋肉の伸張感は感じながらも強い痛みを伴わないように注意してください。

寝ながら太ももストレッチの効果

ストレッチの効果は目的とした筋肉以外にも多々ありますので、ご紹介します。

1. 筋肉の伸張性を高める

ストレッチの効果といえば、まずはストレッチした筋肉の伸張性を高めることです。
筋肉が柔らかくなるとしなやかで軽い身のこなしになりますので、日常生活の同じ動作も楽にすることができます。
また、スポーツで起こる肉離れなどのケガも筋肉を柔らかくすることで防ぐことができます。

2. 血流を改善する

ストレッチを行うと、その部位を中心に全身の血流が改善します。
血流が改善することで、女性に多い冷えやむくみが改善します。
また、筋肉にたまった老廃物も同時に除去されますので、疲労軽減にもつながります。

3. 睡眠の質を向上させる

ストレッチにより血流がよくなると、体温があがりますので眠りにつきやすくなり、入眠後も深く眠ることができます。
また、今回ご紹介した寝たままストレッチは横になって行うことで通常のストレッチよりも副交感神経が優位になりやすいという特徴もあります。
寝つきが悪い、眠りが浅いという方は寝る前に布団に入ってから寝たままストレッチを行うことをおすすめします。

4. ダイエット効果がある

ストレッチを行うと、その筋肉の周りの脂肪代謝があがります。
脂肪が気になる部位をストレッチすることで直接部分痩せ効果があるうえに、全身の血流がよくなることで代謝があがり、消費カロリーも増やすことができます。

5. 腰痛や膝痛を改善する

太ももや殿部を中心に柔軟性が高くなると、股関節の動きがよくなります。
関節が大きく、自由度の高い股関節は腰と膝の間になっており、股関節がしっかりと動きの中心になることで腰や膝の負担を減らすことができます。
腰痛や膝痛のある方は是非股関節周りのストレッチを行う習慣をつけてみてください。

おわりに

今回は、寝ながらできる太ももストレッチのやり方と効果についてご説明しました。
寝転がったままで一日数分続けるだけなのでその他のトレーニングに比べて継続しやすいかと思います。
三日坊主では効果を感じることができず、継続することで大きな効果があるストレッチですので、健康のため、美容のために是非習慣にしていただきたいと思います。



監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

関連する記事

関連するキーワード

著者