有酸素運動とは

有酸素運動とは、酸素を体内に多く取り込む運動のことです。
例として、ウォーキング、ジョギング、水泳、縄跳び、エアロビックエクササイズなどがあげられ、いずれも弱い負荷で長時間運動を続けます。
有酸素運動では、運動開始20分程度は体内の糖質がエネルギーとして使われます。
その後、エネルギー減が脂肪に切り替わり、この時にダイエット効果が期待できます。

有酸素運動をすることで代謝を促し、消費カロリーを増やすことができます。

縄跳びの運動効果

縄跳び運動中は呼吸がリズミカルになり、酸素をたっぷり取り込むことができます。
新鮮な酸素を含んだ血液が、全身をめぐって細胞を活性化させたり、細胞の再生を助けたりします。

また、縄跳びはウォーキングやジョギングより、消費カロリーが多いともいわれています。
1分間でできる縄跳びの回数は60~80回で、体重50kgの方が1000回の縄跳びを続けた場合、約15分間かかり、この消費カロリーは約230kcalほどです。
つまり、1分間に約16Kcalを消費する計算です。
同じ体重の方がウォーキングを行った場合、10分間で約40kcal、つまり、1分間に4kcalを消費するといわれています。軽いジョギングの場合は、10分間で約60kcal、1分間で6kcalを消費する計算です。
このように、縄跳びの消費カロリーはウォーキングや軽いジョギングを上回るため、ダイエットに効果的といえます。

縄跳びのメリット・デメリット

縄跳びのメリット

縄跳びメリットの1つは低コストでできることでしょう。ホームセンターや100円ショップなどの身近な店でも手に入るので、気軽に始められますし、にコストもほとんどかかりません。
また、縄跳びの運動そのものが、簡単にできることもメリットといえます。ほとんどの方が幼い時に経験しているため、抵抗なく始められ、練習の必要もほとんどありません。子どもからお年寄りまで、誰でもチャレンジできる運動といえます。

縄跳びのデメリット

縄跳びのデメリットの1つは、初期段階で足腰に負担がくることです。運動による痛みが出てしまったり、運動中にケガをしてしまったりする可能性があります。
負担軽減にはクッション性のあるシューズとマットを使いましょう。また、ケガ予防のためには、運動前後にストレッチを行いましょう。

もう1つは、体の負担に対して、思ったようなダイエット効果が現れない場合があることです。効果には個人差があり、早い方は3日目、普通3週間目前後で現れるといわれています。
縄跳びでダイエット効果を実感できるまでには時間がかかるので、モチベーションを保つことが成功の鍵です。続けることに迷いが出たら、スリムになった自分の姿を思い描いてモチベーションを保ちましょう。成功には継続が必要です。

ダイエットに効果的な縄跳びのメニュー

運動に伴うカロリー消耗には順序があります。まず、糖質分が使われ、その後、脂肪分が燃焼されます。脂肪燃焼効果が大きくなるのは、運動開始20分を経過してからといわれています。ですから、1回で20分以上の運動をすることを心がけましょう。

以下、脂肪燃焼に効果的な縄跳びのメニューです。
1. 二重とびを10秒間行う
2. 普通跳びを2分間行う
3. 上記を20分間繰り返す
4. 20分間を1セットとし、途中、2~4分間の休憩を挟んでもう1セット行う。

この運動の最初の20分間では糖質が消耗され、その後の20分間で脂肪が燃焼されます。20分間2セット、合計40分間を最低1日1回実行すると良いでしょう。
ただ、ケガや疲労につながるので、自分を追い込みすぎないよう、無理をしないで楽しく実施することも大切です。20分間続けるのが難しい方は、10分間を2セット行うことから始めてみましょう。また、二重とびができない方は、スピードの早い普通跳び代わりに行うと良いでしょう。
体を慣らすためには続けることが大事なので、体重値に変化がなくても、3週間は実行してください。縄跳びの内容や時間などは、体調をみて計画しましょう。

ダイエット効果を上げるには

筋力トレーニングなどの無酸素運動と縄跳びを組み合わせることで、よりダイエット効果が期待できるといわれています。
無酸素運動では、筋繊維を破壊と再生を繰り返すことで筋肉を大きくし、特に、速筋という瞬間的に大きな力を発揮する筋肉を鍛えることができます。
速筋は鍛えると見栄えもよく、大きな筋肉を作ることができますが、力を発揮できるのは数十秒といわれています。
一方、縄跳びなどの有酸素運動では、弱い力で長時間運動を続けることができる遅筋を鍛えられます。
縄とびと筋トレを組み合わせることで、瞬発的な力とスタミナをバランスよく鍛えることができます。

おわりに

縄跳びは幼少のころから親しんだ遊びの1つですが、メニューを組んで継続して行えば、ダイエット効果が期待できます。
筋トレと組み合わせることで、瞬発力とスタミナのバランスのいい身体に近づけます。
まずは、毎日20分間以上の縄跳びを続けてみましょう。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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