フォームローラーとは

フォームローラーとはマッサージやストレッチをしたり、体幹部を鍛えたりする器具です。
円柱形で、長さは様々ですがおおよそ成人の頭からお尻の辺りまであります。

適度な柔らかさと硬さを兼ね備えたものがほとんどで、運動目的にも、体のケアにも使える便利な道具です。
今ではトレーニングジムやスタジオなど、あらゆるスポーツシーンで見かけるようになりました。
そんなフォームローラーの魅力を説明していきます。

フォームローラーを使用したストレッチ

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フォームローラーを使ったストレッチでは、自分の身体の重みと重力を使って筋肉をほぐします。
力をかけなくても十分にストレッチできるので、リラックス効果もあります。

乗るだけストレッチ

① 仰向けに寝てフォームローラーを背骨に沿って置きます。安定する位置で5〜10分ほど同じ姿勢を保ちます。
② その後、フォームローラーからゆっくりと降りて床に寝ます。
フォームローラーは乗っているだけでもストレッチ効果が期待できます。方や背中周りをほぐし、姿勢が調整されるのを感じてください。

上半身のストレッチ

上半身のストレッチでは、デスクワークなどで猫背になった身体をとても心地良く引き伸ばすことができます。
① 仰向けに寝てフォームローラーを背骨に沿って置きます。
② 肩の高さまで両手を真っ直ぐ上げて横に広げます。重力によって胸の筋肉が引き伸ばされるのを感じてください。
③ 腕の位置をずらし、同じように胸を伸ばします。
胸の筋肉は何層にもなっているので、位置を変えることによって伸びる場所が変わります。
例えば、腕を肩より高く上げると胸の下の方が伸び、腕を腰の位置くらいまで下げると上の方が伸びます。さまざまな方向に伸ばすことにより、たくさんの効果が得られます。

股関節のストレッチ

股関節やその周りの筋肉を伸ばしてほぐすことで、腰痛予防に効果が期待できます。
① 仰向けに寝てフォームローラーを背骨に沿って置きます。
② 腕は置きやすい位置に伸ばし、手のひらを下にして置きます。足の方も伸ばしたまま安定する位置に置きます。
③ 片方の足を外側に少しずつ広げていきます。太ももの内側が伸びるのを感じたら固定し、股関節の前を伸ばしていきます。
自分で力を入れなくても、重力によってかなりのストレッチ効果が期待できます。

腹筋周りのエクササイズ

① 仰向けに寝てフォームローラーを背骨に沿って置きます。両手は軽く床を支える感じで、手のひらを下にして安定する場所に置きます。
② 足を持ち上げて股関節と膝関節をどちらも90度に曲げ、椅子に座っているような形を取ります。
③ その状態で支えていた手を離し、お腹に力を入れてフォームローラーの上でバランスを取ります。
不安定になっても呼吸を忘れずにしましょう。慣れてきたら足の角度を変えて応用できるエクササイズです。

フォームローラーの効果

筋肉を緩める

デスクワークや家事などの普段の生活では、同じ姿勢を保つことが多いですが、それによって筋肉が凝り固まってしまいます。
フォームローラーを使用することにより、筋肉の緊張を緩める効果が期待できます。仰向けになり、自重と重力を使ってほぐすので、負荷が強すぎず、最適に筋肉を伸ばすことができます。

呼吸を整える

エクササイズ内容によって呼吸方法が決まっているので、ただ単にストレッチをするだけでなく、正しい呼吸法を身につけることができます。
また、胸を広げるエクササイズをすると、普段から縮こまりがちな肋骨周りが広げがり、深く呼吸ができるようになります。

姿勢を整える

フォームローラーのエクササイズやストレッチでは、重心の位置を調節して身体のバランスを保つことが求められます。そのため、歪んでいた身体が左右均等になる効果が期待できます。
また、背骨の弯曲も正しい位置へと導かれて背筋が伸び、姿勢改善につながります。

リラックスする

フォームローラーを使ったエクササイズは、有酸素運動や筋トレなどと違い、呼吸法に気を付けながらゆったりと行います。そのため、気持ちが落ち着き、リラックス効果が期待できます。

おわりに

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フォームローラーには、リラックスしながら身体を調整できるというメリットがあります。
普段自分で行うストレッチでは、力を入れすぎて逆に筋肉を緊張させてしまう可能性があります。

その点、フォームローラーは自分の力をほぼ必要とせず、ストレッチやトレーニングなど、使い方も様々にあるので、自宅で行うセルフケにぜひおすすめです。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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