腰痛の主な原因
■柔軟性の低下
腰部周囲の筋肉の柔軟性が低下していると、前にかがむ・腰を反らすなどの日常動作でも、筋肉の伸び縮みが追い付かず、腰を傷めてしまうことがあります。
特に、朝起きたばかりのときは、体温が低く長時間身体を動かしていない状態から急に動かすので、柔軟性不足による腰痛を起こしやすいです。
また、腰だけでなく、下半身の柔軟性低下も腰痛の原因になります。
例えば、前かがみになるときに太ももの裏やお尻の筋肉が柔軟で、股関節がしっかり曲がると、腰にあまり負担をかけずに行うことができます。しかし、股関節周囲の筋肉が硬いと、股関節が動きにくく、腰を大きく動かすことになり、腰痛を引き起こしやすくなります。
特に、朝起きたばかりのときは、体温が低く長時間身体を動かしていない状態から急に動かすので、柔軟性不足による腰痛を起こしやすいです。
また、腰だけでなく、下半身の柔軟性低下も腰痛の原因になります。
例えば、前かがみになるときに太ももの裏やお尻の筋肉が柔軟で、股関節がしっかり曲がると、腰にあまり負担をかけずに行うことができます。しかし、股関節周囲の筋肉が硬いと、股関節が動きにくく、腰を大きく動かすことになり、腰痛を引き起こしやすくなります。
■体幹筋力の低下
体幹とは腰を含む身体の胴体部分をいいます。
体幹の筋肉として主なものは腹筋群と背筋群であり、これらの筋肉が身体を前後から支えることで、身体の前後屈やひねり動作を自由に行うことができます。
さらに、重たいものを持ち上げるときなどには、特に体幹の筋力が必要になりますが、低下していると身体を支えきれず腰痛を起こしてしまいます。
体幹の筋肉として主なものは腹筋群と背筋群であり、これらの筋肉が身体を前後から支えることで、身体の前後屈やひねり動作を自由に行うことができます。
さらに、重たいものを持ち上げるときなどには、特に体幹の筋力が必要になりますが、低下していると身体を支えきれず腰痛を起こしてしまいます。
■姿勢不良
背骨を横から見ると『生理的弯曲』といわれる、なだらかなカーブを描いています。
しかし、姿勢が崩れて猫背や反り腰などになると、腰周囲の筋肉はいつも引き伸ばされていたり、緊張しすぎたりしてしまいます。
このような状態が続くことで筋肉が疲労し、いざ筋肉を動かそうとしたときに力を発揮できなくなってしまい、腰痛を引き起こします。
しかし、姿勢が崩れて猫背や反り腰などになると、腰周囲の筋肉はいつも引き伸ばされていたり、緊張しすぎたりしてしまいます。
このような状態が続くことで筋肉が疲労し、いざ筋肉を動かそうとしたときに力を発揮できなくなってしまい、腰痛を引き起こします。
■運動不足
運動不足になると筋肉を伸び縮みさせる機会が減り、体幹や下半身の柔軟性が低下してしまいます。
また、運動には全身の血流を促す効果もありますが、運動不足によって血流が悪くなることでも筋肉の動きが悪くなり、こりや痛みにつながります。
また、運動には全身の血流を促す効果もありますが、運動不足によって血流が悪くなることでも筋肉の動きが悪くなり、こりや痛みにつながります。
■腰に対する過度の負荷
重労働やスポーツ競技などで腰に負担のかかる動きを繰り返し行うと、同じ関節や筋肉への負担が大きくなります。
どんなに柔軟性が高く、体幹の筋力がしっかりしていても、強すぎる負担は腰痛の原因になります。
習慣的に腰に負担をかけている方は、ストレッチや筋トレなどのケアをしっかり行いながらも、うまく休息をとり、過度な負担を避けることが大切です。
どんなに柔軟性が高く、体幹の筋力がしっかりしていても、強すぎる負担は腰痛の原因になります。
習慣的に腰に負担をかけている方は、ストレッチや筋トレなどのケアをしっかり行いながらも、うまく休息をとり、過度な負担を避けることが大切です。
腰痛に効くセルフマッサージ
腰痛に対して自分で行うことのできるケアとしてセルフマッサージがあります。
痛みを感じた時にいつでもどこでもできるので、取り入れてみてください。
痛みを感じた時にいつでもどこでもできるので、取り入れてみてください。
■広背筋マッサージ
『広背筋』は背中から腰にかけて広がっており、背部の筋肉の中で最も大きな面積をしめる筋肉です。
身体を反らしたり、重量物を持ち上げたりするときに働き、大きなパワーを発揮します。
① 座った状態で身体を左右どちらかに軽く倒します。
② 倒した側と反対側の脇腹やや後ろに硬く張ったように触れることができるのが広背筋なので、そのラインに親指を当てます。
(上の画像の赤い部分が広背筋です)
③ 一度身体をまっすぐに戻し、親指をあてたところを気持ちよい程度の強さでマッサージします。
(うまく触れることができると、肋骨の下から骨盤の上まで縦のラインで追うことができます)
④ 親指が疲れてくるようであれば、親指で広背筋を押さえながら、身体を反対側にゆっくり倒すという動作を繰り返すことでもほぐすことができます。
身体を反らしたり、重量物を持ち上げたりするときに働き、大きなパワーを発揮します。
① 座った状態で身体を左右どちらかに軽く倒します。
② 倒した側と反対側の脇腹やや後ろに硬く張ったように触れることができるのが広背筋なので、そのラインに親指を当てます。
(上の画像の赤い部分が広背筋です)
③ 一度身体をまっすぐに戻し、親指をあてたところを気持ちよい程度の強さでマッサージします。
(うまく触れることができると、肋骨の下から骨盤の上まで縦のラインで追うことができます)
④ 親指が疲れてくるようであれば、親指で広背筋を押さえながら、身体を反対側にゆっくり倒すという動作を繰り返すことでもほぐすことができます。
■腰方形筋マッサージ
『腰方形筋』は腰の深部にある筋肉です。
腰を動かさなくても鈍痛がある場合など、がちがちに緊張して硬くなっていることがあります。
① 立位または座位で身体を左右どちらかに軽く倒します。
② 身体はなるべく脱力した状態で、倒した側から骨盤よりやや上方で背骨に近い部分まで深く自分の親指を入れていくと、腰の奥のほうに硬い腰方形筋に触れることができます。
(上の画像の赤い部分が腰方形筋です)
③ ほぐす側に身体を倒したまま、親指で数秒間圧迫しては離すというマッサージを繰り返します。
(親指で圧をかけたまま腰を前後左右気持ちよい方向に動かすやり方もおすすめです)
腰を動かさなくても鈍痛がある場合など、がちがちに緊張して硬くなっていることがあります。
① 立位または座位で身体を左右どちらかに軽く倒します。
② 身体はなるべく脱力した状態で、倒した側から骨盤よりやや上方で背骨に近い部分まで深く自分の親指を入れていくと、腰の奥のほうに硬い腰方形筋に触れることができます。
(上の画像の赤い部分が腰方形筋です)
③ ほぐす側に身体を倒したまま、親指で数秒間圧迫しては離すというマッサージを繰り返します。
(親指で圧をかけたまま腰を前後左右気持ちよい方向に動かすやり方もおすすめです)
■脊柱起立筋マッサージ
『脊柱起立筋』は背骨の両側に沿ってあるたくさんの筋肉の総称です。
ぎっくり腰などで症状がでやすい筋肉です。前にかがむ・腰を反らす、腰をひねるなどしたときに腰に痛みがある場合、この筋肉が原因となっていることが多くあります。
① 背骨の両側にあり、皮膚上からも触れることのできる硬い膨隆が脊柱起立筋です。
(上の画像の赤い部分が脊柱起立筋です)
② 親指がお腹側、その他の4本の指が腰側になるように両手で腰に手をあてます。
③ 上半身を脱力して腰を軽く丸まった状態にし、腰にあてた4本の指で左右の脊柱起立筋を圧迫したり、もみほぐしたりします。
ぎっくり腰などで症状がでやすい筋肉です。前にかがむ・腰を反らす、腰をひねるなどしたときに腰に痛みがある場合、この筋肉が原因となっていることが多くあります。
① 背骨の両側にあり、皮膚上からも触れることのできる硬い膨隆が脊柱起立筋です。
(上の画像の赤い部分が脊柱起立筋です)
② 親指がお腹側、その他の4本の指が腰側になるように両手で腰に手をあてます。
③ 上半身を脱力して腰を軽く丸まった状態にし、腰にあてた4本の指で左右の脊柱起立筋を圧迫したり、もみほぐしたりします。
■臀部マッサージ
腰に近い場所にある『大臀筋』や『中臀筋』といった筋肉は、腰痛とともに硬くなって緊張しやすい筋肉です。(上の画像の「Gluteus maximus」が大殿筋、「Gluteus medius」が中殿筋です)
腰痛のときにマッサージすることで腰痛が楽になることも多々あります。
① 両膝を立てて仰向けに寝ます。
② 片方の握りこぶしをお尻の下に入れて体重をかけます。
③ 自分が気持ちよいと思うところを中心にこぶしの位置を変えてマッサージします。
慣れてきたらいすに座った状態でもこぶしを使ってマッサージすることができます。
腰痛のときにマッサージすることで腰痛が楽になることも多々あります。
① 両膝を立てて仰向けに寝ます。
② 片方の握りこぶしをお尻の下に入れて体重をかけます。
③ 自分が気持ちよいと思うところを中心にこぶしの位置を変えてマッサージします。
慣れてきたらいすに座った状態でもこぶしを使ってマッサージすることができます。
腰痛予防・改善のために日常生活で気を付けること
腰痛に対するケアも大切ですが、腰痛を起こさない・悪化させないために日常生活を改善することも大切です。ここでは、普段の生活で気を付けておいていただきたいことをご紹介します。
■長時間同じ姿勢を続けない
中腰やしゃがみ姿勢はもちろん、座りっぱなしや立ちっぱなしなどの長時間の同じ姿勢は、腰痛の原因となります。
筋肉や靭帯といった軟部組織が硬くなってしまい、柔軟性の低下による腰痛を引き起こしてしまいます。
長時間継続して同じ作業をするときは、30分~1時間おきに身体の前後屈や回旋などを行って腰をほぐしてから再び作業を行うようにすると、腰痛の予防・改善につながります。
筋肉や靭帯といった軟部組織が硬くなってしまい、柔軟性の低下による腰痛を引き起こしてしまいます。
長時間継続して同じ作業をするときは、30分~1時間おきに身体の前後屈や回旋などを行って腰をほぐしてから再び作業を行うようにすると、腰痛の予防・改善につながります。
■下半身をしっかり使う
股関節や膝関節など下半身の関節は、大きく曲げ伸ばしをすることができ、大きな動きに適した関節です。また、下半身の関節の周りには、大きな筋肉がたくさんついており、強い力を発揮するのに適しています。
一方、腰を含む背骨の関節一つひとつはとても小さく、動かすことのできる範囲も下半身の関節に比べると非常に小さくなっています。周囲の筋肉も下半身の筋肉に比べると細長く、大きな力を発揮するのには適していません。
こういった関節や筋肉の構造の違いを考えると、私たちが日常生活の中で行う、しゃがんだり、重たいものを持ち上げたりする動作では、腰の動きに頼りすぎないことが大切です。
膝や股関節の屈伸を中心とした動作に変えることで、腰の負担を減らすことができます。
一方、腰を含む背骨の関節一つひとつはとても小さく、動かすことのできる範囲も下半身の関節に比べると非常に小さくなっています。周囲の筋肉も下半身の筋肉に比べると細長く、大きな力を発揮するのには適していません。
こういった関節や筋肉の構造の違いを考えると、私たちが日常生活の中で行う、しゃがんだり、重たいものを持ち上げたりする動作では、腰の動きに頼りすぎないことが大切です。
膝や股関節の屈伸を中心とした動作に変えることで、腰の負担を減らすことができます。
■腹筋に軽く力を入れる
腰を中心とした背部の筋肉とともに、体幹部を支えるために働くのが腹筋群です。体幹部を前方と後方の筋肉で挟むことで、安定して自分の思った通りに身体を動かすことができます。
一方、腹筋が弱く、動くときに力を発揮していないと、背筋ばかりに負担がかかってしまいます。
腹筋と背筋がバランスよく機能するように体幹トレーニングをすることで、腰への負担を減らすことができます。
また、トレーニングをしなくても、日常生活で腹筋を意識的に使うことでも効果が期待できます。まずは、立ち上がる瞬間や荷物を持ち上げる瞬間に軽く腹筋に力を入れたり、立ちっぱなしのときに軽くお腹をひっこめたりすることから始めてみましょう。
一方、腹筋が弱く、動くときに力を発揮していないと、背筋ばかりに負担がかかってしまいます。
腹筋と背筋がバランスよく機能するように体幹トレーニングをすることで、腰への負担を減らすことができます。
また、トレーニングをしなくても、日常生活で腹筋を意識的に使うことでも効果が期待できます。まずは、立ち上がる瞬間や荷物を持ち上げる瞬間に軽く腹筋に力を入れたり、立ちっぱなしのときに軽くお腹をひっこめたりすることから始めてみましょう。
■軽い運動を心がける
私たちの身体では、年齢とともに筋肉を始めとした軟部組織が硬くなります。
それに加え、日常生活が忙しく運動不足になると、筋肉を伸び縮みさせる機会も少ないので、ますます身体が硬くなってしまい、腰痛を引き起こしやすくなってしまいます。
ウォーキングやジョギング、水泳などの軽い運動を日頃から行うと、血流が促進されて筋肉の柔軟性を保ちやすくなります。
なかなかそこまでの時間が取れないという方は、朝出かける前や夜寝る前に、腰や上下半身のストレッチを数分で行うことでも、血流を促したり、筋肉をほぐしたりすることができます。
それに加え、日常生活が忙しく運動不足になると、筋肉を伸び縮みさせる機会も少ないので、ますます身体が硬くなってしまい、腰痛を引き起こしやすくなってしまいます。
ウォーキングやジョギング、水泳などの軽い運動を日頃から行うと、血流が促進されて筋肉の柔軟性を保ちやすくなります。
なかなかそこまでの時間が取れないという方は、朝出かける前や夜寝る前に、腰や上下半身のストレッチを数分で行うことでも、血流を促したり、筋肉をほぐしたりすることができます。
おわりに
今回は慢性的な腰痛についてその原因とセルフマッサージのやり方、日常生活で気をつけることをご紹介しました。
原因となる習慣や行動を改善し、自宅でもできるケアをこまめに行うだけで、病院や治療院に定期的に通うことなく、腰痛を改善できるかもしれません。
今回の内容を参考に、腰痛を予防・改善していただければと思います。
原因となる習慣や行動を改善し、自宅でもできるケアをこまめに行うだけで、病院や治療院に定期的に通うことなく、腰痛を改善できるかもしれません。
今回の内容を参考に、腰痛を予防・改善していただければと思います。
微生物学、救急医療、老人医療
経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務
資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格