月曜断食は単なるダイエットではない

ケアクル編集部(以下、ケアクル):ここ数年「〇日間断食」「プチ断食」「ファスティング」など、断食という言葉を様々なメディアで目にすることが多くなりましたよね。

関口賢(以下、関口):はい、確かに「断食」がちょっとしたブームなのは事実ですね(笑。

でも、僕は10年以上前に断食に出逢い、自身でも実践していますし、断食を施術の中心に置いているんですよ。なので、最近の断食、というかファスティングは一過性のダイエットブームかな?という感じ。断食はダイエットの手段ではなく、東洋医学においては「養生法」なんです。

ケアクル:なるほど。「養生法」と聞くと、なんだか奥深い感じがしますね。

関口:笑 

我々は毎日3食の食事をとる生活をしています。しかし、それにより、知らず知らずに胃腸を酷使しています。断食をすることで、胃腸が休まり本来の動きを取り戻すことができます。胃腸が正常に動ける環境を取り戻し、多くのエネルギーを本来使うべき体の修復、回復に使える状態にすることが目的です。

養生法とは、生命を養い、健康の増進を図ること。要するに、食生活を節制したり、適度な運動するなどでバランスのよい生活を送りましょうということです。

当たり前といえば、当たり前のことですね。

ケアクル:確かに当たり前ですね。ただ、この当たり前ができない・・・

関口:そこなんです。東洋医学の養生法である「断食(=不食)」を現代の生活に取り入れてもらうにはどうしたらいいか?を考えた結果、月曜に断食をする「月曜断食」にたどり着いたんです。

なぜ「月曜」に「断食」なのか?

ケアクル:「月曜断食」は確かに、インパクトのあるネーミングでした。しかし、なぜ「月曜」なんですか?

関口:これはダイエットではなく、食べない日を作るという養生法ですので、続けていくことが大事。いかに断食を習慣化できるかがポイントなんです。

週末は友人や家族と食事を楽しむ人が多いので、この日を断食日にするのは不都合が生じます。また、週の半ばにすると、あれ?いつが断食日だったっけ?となる人も多いかなと(笑

なので、週明け月曜日を何も食べない日にする「月曜断食」サイクルがいいなと思いました。

月曜断食とは言葉通り、月曜だけ断食をするダイエット法です。月曜日は何も食べず水のみで過ごす「不食」日。火曜から金曜日は、体に取り入れると喜ばれる健康食(糖質制限食、晩酌はOK)をとる「良食」日。土曜日と日曜日は、好きなものを食べて過ごしていい「美食」日とします。ダイエット中は、食事制限で辛くなることが多くありますが、月曜断食においては、土日になれば好きなものを食べてもいいという点が魅力のひとつです。

ケアクル:たしかに、このサイクルは生活に取り入れやすいですね。月曜断食の成功者が多いのは、一過性ではなく、習慣化が身についていくからとうことなんでしょうか?

関口:そうなんです。ダイエットは短期的に目標体重まで落とすことが目的ですが、「月曜断食」は何も食べない習慣を作り、結果的に体重が落ちていきます。なので、きちんと月曜断食を実施すればリバウンドはないはずです。

実際に、1〜2か月で10kg近くの減量に成功された方、それに伴い様々な不調が改善された方々が多くいます。特にこのような症状の改善がみられました。

■肩こり、腰痛、膝痛、頭痛、神経痛などの痛み
体の自己治癒力、修復能力が高くなることで、滞っていた全身の血流が良くなる

■PMS、生理痛、生理不順、子宮筋腫、不妊などの婦人科疾患
腸内体温が高くなり免疫力アップとともに基礎体温が上がり、子宮内の血流が良くなる

■花粉症、アトピー、喘息、鼻炎などのアレルギー
腸内環境が良くなり免疫力が高くなり、アレルゲン物質と戦える免疫力がつくことで過剰なヒスタミンが分泌されなくなる

その他、血圧、血糖値、コレステロール値など生活習慣病、肌荒れ、湿疹、蕁麻疹など美容系の改善の報告もありました。

SNSで盛り上がる月曜断食メンバー

ケアクル:SNSでも月曜断食に挑戦している方の投稿を目にします。みなさん、断食を楽しみながら実施していますね。

関口:ダイエットと意気込むと、逆に大きなストレスになる場合があります。しかし、月曜断食を実践している方は、みなさん楽しそうにやっているんですよ。

Twitterなどで「#月曜断食」と検索してみてください。月曜断食はポジティブな発言が多いです。これは、断食によりセロトニンが分泌されている証拠です。セロトニンは別名・幸せホルモンと呼ばれ、イライラするノルアドレナリンが抑制されてリラックスしやすくなります。

肉体においても、断食により成長ホルモンの分泌が増えます。成長ホルモンは、アンチエイジングに欠かせないホルモンで、細胞の修復がされやすくなり、体の疲れや筋肉の修復、肌の細胞なども修復されやすくなるんです。

ケアクル:月曜日を何も食べない日にすることで、断食の習慣化を作りやすい。継続していくことで体はもちろん心にも良い作用がある。月曜断食成功者が続出している秘密がよくわかりました。

関口:僕が、この月曜断食を通して伝えたかったのは「習慣化」の大切さです。

「健康は1日にしてならず」

この言葉のようにモチベーションが高い時だけ続く健康法や、流行時だけに続く健康法は習慣にはなりくいのです。

月曜断食のメリットは、曜日単位で日常生活を大きく変えることなくルーティン化できることです。食生活を見直し、どんなものを食べるかをルーティン化することで、次第に習慣に変わり再現性が高まります。その再現性が高まる習慣が健康への大一歩へ繋がると思っております。

ケアクル:わたしもさっそく月曜断食を始めてみようと思います!本日は、ありがとうございました。

著書

プロフィール

 (36207)

関口 賢:はり師, きゅう師

父親が歯科医師という家庭で育ち、いつも父親が人々に貢献する姿を見て育ってきました。自分もいずれはそうなると漠然と思いながら、高校生まではサッカー部に所属し勉強よりも部活動に専念してきました。

高校を卒業後、浪人しながら歯学部を目指そうとしていましたが、高校生の時に父親が他界したことにより歯科医師ではなく、サッカーの怪我を通して出会った鍼灸師の道を目指し父親と同じように人々に貢献して行こうと決めました。専門学校に入りしっかり勉強して国家試験に無事合格することが出来ました。

今では鍼灸という治療を通して、患者様の健康に携わることが出来て本当に幸せです。 自分の天職だと今では確信しながら、これからも患者様に貢献して行きたいと思います。
2004年 船橋市立船橋高等学校 普通科 卒業
2007年 東京メディカル・スポーツ専門学校 鍼灸科 卒業
2007年 都内鍼灸治療院 入社
2008年 都内鍼灸治療院 院長就任
2010年 都内鍼灸治療院 退社
2010年 関口鍼灸治療院 HEAL the WORLD  開業
現在は歌手・モデル・タレントなどのボディマネジメント・ダイエットアドバイザー、プロサッカー選手、プロゴルファーのトレーナー活動など兼任し、鍼灸セミナーなどの特別講師も担当する。

施術希望の方は以下リンクから
https://carecle.com/detail/235

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