腕立て伏せを徹底解説!6つの効果と7種類のやり方、理想の回数は? - 【ケアクル】
上半身や体幹、腕の筋トレとして代表的なのが、腕立て伏せです。今回は、その効果や様々な種類のやり方をご説明します。目的に合わせたメニューや回数を知り、効果的にトレーニングを行いましょう。
腕の筋肉の構造
腕は肘から下と肘から上に分けられます。肘から下(手首まで)を『前腕』、肘から上(肩まで)を『上腕』と言い、俗に言う「二の腕」とは上腕を指します。
主な上腕の筋肉には、『上腕二頭筋』と『上腕三頭筋』があります。
上腕二頭筋は上腕の前面(表側)にあり、肘関節を屈曲する(曲げる)とともに、肩関節を屈曲する(前に挙げる)作用があります。
肘を曲げて力を入れたときに、『力こぶ』になる筋肉が、上腕二頭筋です。
一方、上腕三頭筋は上腕の背面(裏側)にある筋肉です。肘関節を伸展する(伸ばす)とともに、肩関節を伸展する(後ろに引く)作用があります。
上腕三頭筋が鍛えられていないと、筋肉が萎縮するとともに、脂肪が蓄積しやすくなります。これにより、手を振ったときに脂肪が揺れる『振袖』ができてしまいます。
二の腕を引き締めるためには、上腕二頭筋と三頭筋のような大きな筋肉を鍛えることが有効と言えます。
主な上腕の筋肉には、『上腕二頭筋』と『上腕三頭筋』があります。
上腕二頭筋は上腕の前面(表側)にあり、肘関節を屈曲する(曲げる)とともに、肩関節を屈曲する(前に挙げる)作用があります。
肘を曲げて力を入れたときに、『力こぶ』になる筋肉が、上腕二頭筋です。
一方、上腕三頭筋は上腕の背面(裏側)にある筋肉です。肘関節を伸展する(伸ばす)とともに、肩関節を伸展する(後ろに引く)作用があります。
上腕三頭筋が鍛えられていないと、筋肉が萎縮するとともに、脂肪が蓄積しやすくなります。これにより、手を振ったときに脂肪が揺れる『振袖』ができてしまいます。
二の腕を引き締めるためには、上腕二頭筋と三頭筋のような大きな筋肉を鍛えることが有効と言えます。
二の腕が太くなる原因
二の腕が太くなる主な原因をご紹介します。
■摂取カロリーが多い
基本的に、身体のどの部位であっても、体脂肪が蓄積するのは、消費されるエネルギーに対する摂取エネルギーが多いからです。
二の腕の筋肉を鍛えて肥大した場合は、二の腕の周径が大きくなったとしても、引き締まって見えます。しかし、運動量に対して食べすぎた場合は、脂肪がつき、たるんだ二の腕になってしまいます。
運動も大切ですが、まずは消費カロリーよりも、摂取カロリーが多くならないよう、食事や間食に気を付けてみましょう。
二の腕の筋肉を鍛えて肥大した場合は、二の腕の周径が大きくなったとしても、引き締まって見えます。しかし、運動量に対して食べすぎた場合は、脂肪がつき、たるんだ二の腕になってしまいます。
運動も大切ですが、まずは消費カロリーよりも、摂取カロリーが多くならないよう、食事や間食に気を付けてみましょう。
■二の腕の筋力が低下している
日常生活の中でほぼ毎日歩くため、脚に体重がかかることで、下半身の筋肉は自然に鍛えられます。
一方、上半身の筋肉は、重たいものを持つなどの機会が少ない場合、あまり腕の筋肉に負荷がかからず、自然にはなかなか鍛えられません。
その結果、下半身に比べて上半身の筋力は低下しやすく、筋肉も徐々に萎縮してしまいます。
筋肉を使われない部位は、筋肉からどんどん脂肪に置き換わっていくため、たるんだ太い二の腕になってしまいます。
一方、上半身の筋肉は、重たいものを持つなどの機会が少ない場合、あまり腕の筋肉に負荷がかからず、自然にはなかなか鍛えられません。
その結果、下半身に比べて上半身の筋力は低下しやすく、筋肉も徐々に萎縮してしまいます。
筋肉を使われない部位は、筋肉からどんどん脂肪に置き換わっていくため、たるんだ太い二の腕になってしまいます。
二の腕痩せに効果的な筋トレ
引き締まった二の腕を手に入れるために、おすすめの6種類の筋トレをご紹介します。
■バイセップスカール
上腕二頭筋を鍛える基本的なトレーニングです。
① 立位または座位で、手にダンベルなどのおもりを持ち、ダンベルを持った方の腕を、身体に沿わせるように下ろし
② 手のひらが正面を向くようにし、ゆっくりと肘を曲げてダンベルを持ち上げます。
③ 肘が曲がり切るところまでダンベルを上げたら、ゆっくりと肘を伸ばしてダンベルを下ろします。
④ 手順②、③の動きを繰り返し行います。
筋力に自信がない場合や、トレーニングに不慣れでフォームが安定しない場合は、肘をちょうどよい高さの台の上に置いて安定させた状態で、肘を曲げ伸ばししましょう。こうすると、負荷が軽減します。
① 立位または座位で、手にダンベルなどのおもりを持ち、ダンベルを持った方の腕を、身体に沿わせるように下ろし
② 手のひらが正面を向くようにし、ゆっくりと肘を曲げてダンベルを持ち上げます。
③ 肘が曲がり切るところまでダンベルを上げたら、ゆっくりと肘を伸ばしてダンベルを下ろします。
④ 手順②、③の動きを繰り返し行います。
筋力に自信がない場合や、トレーニングに不慣れでフォームが安定しない場合は、肘をちょうどよい高さの台の上に置いて安定させた状態で、肘を曲げ伸ばししましょう。こうすると、負荷が軽減します。
■トライセップスエクステンション
上腕三頭筋を鍛えるトレーニングです。
① 立位または座位になり、両手で1つのダンベルを持ちます。
② ダンベルを持った手をバンザイの状態から、両肘を背中側に曲げ、頭の後ろにダンベルがある状態を作ります。
③ ゆっくりと両肘を伸ばしながら、ダンベルを頭の上の方向に引き上げます。
④ 肘が完全に伸び切る手前まで腕を伸ばしたら、再びゆっくりと肘を曲げ、頭の後ろにダンベルを戻します。
⑤ 手順③、④の動きを繰り返し行います。
両手では負荷が物足りない場合は、片手でダンベルを持って同じ動きを行っても構いません。しかし、動きが安定しない状態でトレーニングを行うと、筋肉や関節を傷める原因になりますので、注意して行ってください。
① 立位または座位になり、両手で1つのダンベルを持ちます。
② ダンベルを持った手をバンザイの状態から、両肘を背中側に曲げ、頭の後ろにダンベルがある状態を作ります。
③ ゆっくりと両肘を伸ばしながら、ダンベルを頭の上の方向に引き上げます。
④ 肘が完全に伸び切る手前まで腕を伸ばしたら、再びゆっくりと肘を曲げ、頭の後ろにダンベルを戻します。
⑤ 手順③、④の動きを繰り返し行います。
両手では負荷が物足りない場合は、片手でダンベルを持って同じ動きを行っても構いません。しかし、動きが安定しない状態でトレーニングを行うと、筋肉や関節を傷める原因になりますので、注意して行ってください。
■プッシュアップ
『プッシュアップ』は、『腕立て伏せ』とも言われるトレーニングです。
自重を腕で支えながら曲げ伸ばしを繰り返すので、上腕二頭筋および三頭筋をどちらもバランスよく鍛えることができます。
① 四つ這いになり、両手を肩幅より拳2つ分広くして床につき、肘を伸ばします。
② 足を腰幅に開き、つま先だけが床につくようにし、膝を伸ばします。
③ 体を横から見たときに、頭、肩、股関節、足が一直線になるようにします。
④ 肘を曲げながらゆっくりと体を床に近づけ、頭や胸が床ギリギリまで下がったら、肘をゆっくりと伸ばしながら元の体勢に戻ります。
⑤ 手順④の動きを繰り返し行います。
自重を腕で支えながら曲げ伸ばしを繰り返すので、上腕二頭筋および三頭筋をどちらもバランスよく鍛えることができます。
① 四つ這いになり、両手を肩幅より拳2つ分広くして床につき、肘を伸ばします。
② 足を腰幅に開き、つま先だけが床につくようにし、膝を伸ばします。
③ 体を横から見たときに、頭、肩、股関節、足が一直線になるようにします。
④ 肘を曲げながらゆっくりと体を床に近づけ、頭や胸が床ギリギリまで下がったら、肘をゆっくりと伸ばしながら元の体勢に戻ります。
⑤ 手順④の動きを繰り返し行います。
■リバースプッシュアップ
『リバースプッシュアップ』は、仰向けで行う『逆腕立て伏せ』です。
プッシュアップ同様、上腕二頭筋と上腕三頭筋のどちらも使いますが、腕を後ろに引いている分、プッシュアップに比べて力が入りにくく、難易度が高くなります。
① 椅子を用意し、椅子の前の床に座ります。
② 両腕を肩幅に開き、身体の後ろで椅子の上に両手をつきます。
③ 両脚を真っ直ぐ伸ばし、かかとだけを床につきます。
④ 背筋を伸ばして胸を張り、肘を真っ直ぐにした状態から、ゆっくりと曲げてお尻を下ろしていきます。
⑤ 床すれすれのところまでお尻を下げたら、ゆっくりと肘を伸ばしてお尻を持ち上げます。
⑥ 手順④、⑤の動きを繰り返し行います。
プッシュアップ同様、上腕二頭筋と上腕三頭筋のどちらも使いますが、腕を後ろに引いている分、プッシュアップに比べて力が入りにくく、難易度が高くなります。
① 椅子を用意し、椅子の前の床に座ります。
② 両腕を肩幅に開き、身体の後ろで椅子の上に両手をつきます。
③ 両脚を真っ直ぐ伸ばし、かかとだけを床につきます。
④ 背筋を伸ばして胸を張り、肘を真っ直ぐにした状態から、ゆっくりと曲げてお尻を下ろしていきます。
⑤ 床すれすれのところまでお尻を下げたら、ゆっくりと肘を伸ばしてお尻を持ち上げます。
⑥ 手順④、⑤の動きを繰り返し行います。
■懸垂
懸垂は主に、上腕二頭筋のトレーニングになりますが、ゆっくり体を下ろす際には、上腕三頭筋に機能も必要になります。
① 両手を肩幅に開き、手のひらが自分の方を向くように鉄棒を持ちます。
② 肘が伸びた状態から、ゆっくりと肘を曲げて体を持ち上げ浮かせます。
③ 顎が鉄棒と同じ高さまで上がったら、ゆっくりと体を下ろしていき、肘が伸び切る少し手前まできたら、また体を持ち上げます。
④ 手順②、③の動きを繰り返し行います。
懸垂は一般的に10回前後繰り返すのが、好ましいとされます。
1回もできない、もしくは連続で3回に満たないときは、『斜め懸垂』に挑戦してみてください。足が地面につく鉄棒で斜めに体を倒し、足が常に地面についた状態で、懸垂を繰り返すと、負荷を軽くして行えます。
① 両手を肩幅に開き、手のひらが自分の方を向くように鉄棒を持ちます。
② 肘が伸びた状態から、ゆっくりと肘を曲げて体を持ち上げ浮かせます。
③ 顎が鉄棒と同じ高さまで上がったら、ゆっくりと体を下ろしていき、肘が伸び切る少し手前まできたら、また体を持ち上げます。
④ 手順②、③の動きを繰り返し行います。
懸垂は一般的に10回前後繰り返すのが、好ましいとされます。
1回もできない、もしくは連続で3回に満たないときは、『斜め懸垂』に挑戦してみてください。足が地面につく鉄棒で斜めに体を倒し、足が常に地面についた状態で、懸垂を繰り返すと、負荷を軽くして行えます。
■ローイング
懸垂は鉄棒など特定の場所が必要であり、自重を持ち上げるだけの筋力も必要です。
一方、『ローイング』は筋力に自信のない方でも、自宅で手軽な方法で懸垂に近いトレーニングを行うことができます。
① 丈夫な柱などに弾力のあるトレーニングチューブを引っかけ、その正面に椅子を用意して座ります。
② トレーニングチューブの両端を左右の手でそれぞれ持ちます。
③ 両腕を体の正面で伸ばした状態から、ゆっくりと肘を曲げて両手が横腹に近づくように腕を引きます。
④ いっぱいまで引けたら、ゆっくりと両腕を伸ばし、元の位置に戻します。
⑤ 手順③、④の動きを繰り返し行います。
一方、『ローイング』は筋力に自信のない方でも、自宅で手軽な方法で懸垂に近いトレーニングを行うことができます。
① 丈夫な柱などに弾力のあるトレーニングチューブを引っかけ、その正面に椅子を用意して座ります。
② トレーニングチューブの両端を左右の手でそれぞれ持ちます。
③ 両腕を体の正面で伸ばした状態から、ゆっくりと肘を曲げて両手が横腹に近づくように腕を引きます。
④ いっぱいまで引けたら、ゆっくりと両腕を伸ばし、元の位置に戻します。
⑤ 手順③、④の動きを繰り返し行います。
二の腕の筋トレの頻度と回数
二の腕の筋トレを安全かつ効果的に行うための頻度や回数をご説明します。
■同じ筋肉に対する筋トレは、2~3日空けて行う
強い負荷で同じ筋肉を繰り返し収縮させると、筋肉の線維に微細な断裂ができます。この断裂が修復されるのには、2~3日を要し、修復される過程で元の筋肉よりも肥大した強い筋肉になっていきます。
これが筋トレの効果であり、『超回復』といいます。
筋線維が修復される前に、同じ筋肉に負荷をかけるトレーニングを行うと、筋線維の損傷を続けることになってしまいます。こうなると、筋肉を鍛えるどころか傷めてしまうこともあります。
よって、同じ筋肉に対する筋トレは、最低2~3日の間隔を空けて行う必要があります。
これが筋トレの効果であり、『超回復』といいます。
筋線維が修復される前に、同じ筋肉に負荷をかけるトレーニングを行うと、筋線維の損傷を続けることになってしまいます。こうなると、筋肉を鍛えるどころか傷めてしまうこともあります。
よって、同じ筋肉に対する筋トレは、最低2~3日の間隔を空けて行う必要があります。
■1セット5~15回を2~3セット行う
二の腕の筋肉を鍛えて引き締めるためには、連続して5~15回程度行えるくらいの強度のトレーニングが適切です。
それ以上の回数続けられるトレーニングでは、負荷が低すぎて筋力強化になりません。
また、2~3回しか続かないようなトレーニングも、なかなか成果がでません。
そのため、5~15回続けられるくらいの適度なトレーニングを行いましょう。
さらに、1つの筋トレは1セットで終わるよりも、2~3セット行う方が効果的です。
1セット終わったら、数十秒~数分の休憩をはさみ、2~3セット行いましょう。
それ以上の回数続けられるトレーニングでは、負荷が低すぎて筋力強化になりません。
また、2~3回しか続かないようなトレーニングも、なかなか成果がでません。
そのため、5~15回続けられるくらいの適度なトレーニングを行いましょう。
さらに、1つの筋トレは1セットで終わるよりも、2~3セット行う方が効果的です。
1セット終わったら、数十秒~数分の休憩をはさみ、2~3セット行いましょう。
おわりに
今回は、二の腕が太くなる原因、二の腕痩せに効果のあるトレーニングと、トレーニングを行う適切な頻度についてご紹介しました。
最初はきついと感じるトレーニングも、筋トレを続けていると、楽に感じられるようになってきます。
継続して効果を出し続けるためには、徐々にトレーニングの負荷を上げていくことがポイントです。
今回ご紹介したトレーニングの中から、ご自分にあった負荷のトレーニングを選んで行っていただき、楽に感じるようになったら、少しずつ負荷をあげながら挑戦してみてください。
最初はきついと感じるトレーニングも、筋トレを続けていると、楽に感じられるようになってきます。
継続して効果を出し続けるためには、徐々にトレーニングの負荷を上げていくことがポイントです。
今回ご紹介したトレーニングの中から、ご自分にあった負荷のトレーニングを選んで行っていただき、楽に感じるようになったら、少しずつ負荷をあげながら挑戦してみてください。
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会