女性用筋トレメニューの作り方

筋トレを始めようとしている女性の多くは、引き締まってメリハリのある身体をイメージしているのではないでしょうか。
多くの男性がたくましく隆起した筋肉を目指すのに対し、女性はスリムに引き締まった身体を求めていることが多いです。そのため、筋トレのメニューも男性用のメニューとは多少変えていく必要があります。
ここでは、そんな女性用筋トレメニューの作り方のポイントをご説明します。

1. 引き締めたい部位を明確にする

筋トレの方法はターゲットする筋肉ごとに多様に異なります。
女性が気になる部位として多いのは、ウエストやヒップ、バスト、脚、二の腕などでしょう。
筋肉はトレーニングした部位にしかつかず、目的の部位をトレーニングしないと引き締め効果も期待できません。
そのため、実施前に引き締めたい部位を明確にし、その部位に効果のあるトレーニングを選択することが大切です。

2. 適切な負荷量と回数、頻度にする

同じ種目の筋トレでも負荷のかけ方によって効果が異なってきます。

筋肉を大きくさせたい時は、数回しか行えないほど負荷を大きくします。このように大きな負荷をかけた場合は、筋肉が修復して再び鍛えられる状態に戻るまで2~3日かかるため、トレーニング頻度は週に2回程度が適しています。

一方、多くの女性が目的とする『身体の引き締め効果』を得るには、自重レベルでさほど強くなく、連続して10回以上できる負荷に設定するのが良いでしょう。
このような筋肉痛が発生しないような筋トレでは、筋肥大はあまり期待できませんが、筋肉を刺激することで周囲の血流が良くなり、鍛えた部位の脂肪が燃焼されやすくなる効果が期待されます。
このような筋トレは毎日行っても過負荷になることは考えにくく、頻繁に行っても問題ありません。

このように筋トレの負荷によって期待できる効果も適したトレーニング頻度も異なるので、設定を明確にすることが大切です。

3. 筋力に合わせてフォームや負荷を変更する

トレーニングに慣れていない女性は筋力が弱く、きちんとしたフォームで1回行うことさえ難しいトレーニングが多々あります。
同じトレーニングでも、フォームを多少工夫することで負荷を落とすことが可能なメニューもあります。自分の筋力に適した筋トレを行うことが、より高い効果をもたらすので、無理なトレーニングにならないよう負荷を調整することが大切です。
また、漸進的に筋力を高めるために、トレーニングが楽にこなせるようになったら、徐々に負荷を上げましょう。

自宅でできる女性におすすめの筋トレメニュー6選

引き締まったメリハリのある身体を作るのにおすすめの6つの筋トレと、正しいやり方をご紹介します。

1. プッシュアップ

プッシュアップはいわゆる『腕立て伏せ』のことです。
上腕周りの筋肉や大胸筋、腹筋や背筋を使うので、二の腕の引き締め、バストアップ、お腹や背中の引き締め効果などが期待できます。女性が気になりがちな多くの部位を鍛えられるおすすめの筋トレです。

① 四つ這いになって手のひらを床につきます。
② 両手の幅を肩幅より拳2つ分ほど広くし、肘を伸ばします。
③ 両足は骨盤の幅に開いて膝を伸ばし、両手のひらと両つま先だけが床についた状態にします。
④ 体を横から見た時に、写真のように頭、肩、股関節、足関節が一直線になるように保持します。
⑤ 肘を曲げながらゆっくりと体を床に近づけます。
⑥ 頭や胸が床ギリギリまでいったら肘をゆっくりと伸ばしながら元の体勢に戻ります。

体幹部分はまっすぐ伸びた状態を維持し、腰が反ったり丸まったりしないようにしましょう。
筋力的に正しいフォームの維持が難しかったり、数回しか連続してできなかったりする時は、つま先の代わりに両膝を床につきます。膝下は曲げて浮かせるようにすると、負荷が随分軽減します。
膝つきのプッシュアップが10回程度できるようになってきたら、通常のプッシュアップに再挑戦しましょう。

2. トランクカール

お腹の中央にある『腹直筋』を使う筋トレで、ポッコリお腹を引き締める効果が期待できます。

① 仰向けに寝て両膝を立て、両手を胸の前や頭の後ろに組むか、太ももの上に置きます。
② 息を吐きながら、写真のようにへそを覗き込むように頭、肩甲骨の順番にゆっくり上げ、身体を完全に起こします。
③ 戻す時は反対に肩甲骨、頭の順番にゆっくり下ろしていきます。

筋トレ初心者で身体を起こすのが難しい場合は、反動を使って無理に起き上がらず、肩甲骨までもしくは頭のみ起こすところからスタートしてください。慣れてきたら、徐々に身体を起こせるようにしていきましょう。

3. サイドプランク

お腹の両側にある腹横筋を鍛える、比較的強度の高いトレーニングです。
お腹の前面は引き締まってきたのに、ズボンの横からはみ出す横腹の脂肪が気になるという時には特におすすめです。
また、腰痛時に処方されるコルセットと同じ役割をする筋肉なので、腰痛予防や改善にもつながります。

① 床に横向きに寝るようにし、下になる方の肘を曲げて前腕(手先から肘)を床につきます。
② 下になっている方の足の側面と前腕だけが床につくように腰を浮かします。
③ 身体を横から見た時に、写真のように肩から足首が一直線になるように姿勢を整えます。
④ 呼吸を止めることなく、その姿勢が崩れないように30~60秒間維持します。

サイドプランクに慣れていなかったり、筋力的に姿勢の保持が難しかったりする場合は、秒数を10秒から始めたり、足の側面でなく膝の側面をつくようにしたりすると難易度が下がります。膝をつく場合は、両膝を90度に曲げて膝下は床につかないようにします。

4. ヒップアップ

お尻の最も大きい筋肉である『大臀筋』を主に使う筋トレです。
大臀筋とともに背筋も使うので、お尻や背中の引き締めに役立ちます。

① 仰向けに寝て両膝を立て、手をお腹の上か身体の横で床の上に置きます。
② ゆっくりとお尻を浮かせていき、身体を横から見た時に、写真のように肩から膝までが一直線になるところまでお尻をあげます。
③ その姿勢のまま3秒間止め、ゆっくりとお尻を下ろします。
④ 余裕がある場合は、お尻を上げたところで肛門をしめるように意識すると、より効果的です。

できるようになってきたら、片方の足を反対の膝に引っ掛けて片脚ヒップアップも挑戦してみましょう。骨盤がグラグラしたり、上げきったところで骨盤が傾いたりしないように行うのがポイントです。

5. スクワット

太もも前面にある『大腿四頭筋』や太もも裏の『ハムストリングス』、お尻にある『大臀筋』やふくらはぎの『下腿三頭筋』など、下半身の大きい筋肉を一度に鍛えられるトレーニングです。
大きな筋肉を鍛えるため、全身の筋肉量増加に反映しやすく、基礎代謝が脂肪を燃焼しやすい身体づくりにもつながります。

① 足を骨盤の幅に広げて立ち、両足を平行にしてつま先が前方を向くようにします。
② 手を身体の横に自然に置いておくか、頭の後ろに組む、もしくは腰の後ろで組むようにします。
③ ゆっくりと股関節、膝関節、足関節を曲げて重心を落とします。この時、股関節と膝関節、足関節が同じくらいの角度で曲がるようにし、重心が前後しないようにします。
④ 目的とするところまで重心が下がったら、ゆっくりと足を伸ばして最初の姿勢に戻ります。

初心者や筋力が少ない場合は、膝の角度が90度になるところまで曲げる『ハーフスクワット』を行いましょう。慣れてきたら、太ももが床と平行になる『フルスクワット』にチャレンジしてみてください。

6. カーフレイズ

ふくらはぎにある『下腿三頭筋』を鍛える筋トレで、引き締まった足首を目指す方におすすめです。

① 骨盤の幅に足を広げて立ち、両足のつま先が前方を向くようにします。
② ゆっくりと両足の踵を上げ、完全に上げきったらゆっくりと下ろします。

慣れてきたら、片脚でのカーフレイズにも挑戦しましょう。

女性が筋トレする際の注意点

女性が筋トレを行う際の注意点をご説明します。

1. 体重の増減を指標にしない

筋トレを行い、身体が少し引き締まってくると「痩せたかな?体重が減ったかな?」と期待しがちです。
しかし、同じ体積の脂肪と筋肉では筋肉の方が重たいため、筋肉量が増えると体重は増える傾向にあります。
ダイエットのために筋トレを始めた方は、体重が増えたら意味がないと思われるかもしれませんが、見た目で体重をわかってしまうことは、ほとんどありません。体重よりも引き締まっているという見た目の美しさの方が重要ではないかと思います。
また、筋肉量の多い人は代謝が良くなります。同じ運動量でも消費されるカロリーが多く、筋肉をつけた後は食べても太りにくい身体になります。
これらのことから、筋トレによる体重の多少の増加は気にしないことをおすすめします。

2. たんぱく質を十分に摂る

ダイエット目的で筋トレを始める方の中には、一緒に食事制限もする方がいらっしゃいます。
食事制限をする場合でも、筋肉の元となるたんぱく質、特に肉や魚などの『動物性たんぱく質』を十分に摂取することが大切です。
カロリーを控えたい場合は、たんぱく質は減らさず炭水化物や脂肪の摂取を少し控えることをおすすめします。

3. 日常生活内での運動量も大切

筋トレによって筋肉がつくと、その部位が引き締まるだけでなく、代謝が上がります。同じ生活スタイルでも消費されるカロリーが多くなり、太りにくい体質に変えることが期待できます。
とはいえ、筋トレ以外の運動量が少ないと、せっかく筋肉をつけても皮下脂肪を燃焼することができません。
エレベーターを使わず階段を使ったり、車移動をやめて自転車や歩きに変えたりするなど、日常生活内の活動性を高め、ちょっとした運動の積み重ねを大切にしましょう。

おわりに

今回は、女性の憧れる引き締まった身体を作る筋トレメニューの作り方と注意点をご説明しました。
数ある運動やトレーニングの中でも、敬遠されがちな筋トレだからこそ、きちんと理解して行うことで結果につながります。
ぜひ、今回ご紹介した6つの筋トレを試し、モチベーションを保ちながら続けてみてください。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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