肩こりの原因

肩こりに悩まされている方は、生活習慣に原因があることも考えられます。

肩こりを引き起こしてしまう日常習慣とはどういったものがあるのでしょうか?

日々の生活を思い返しながらチェックしてみてください。

運動不足

日頃から運動をする習慣のない方は、肩などの筋肉が固まりやすい状態です。
関節もスムーズに動かすことが難しくなってきます。
また、運動不足では血流の流れが悪くなり、全身に栄養分を運搬する作用を不効率にしてしまいます。
適度な運動をすることで血流がスムーズになり、老廃物も排泄されやすくなることから、肩こりも軽減される可能性が高くなります。

ストレス

人間関係や仕事などでのストレスの多い環境を、仕方ないと思いそのままにしていませんか?
ストレスは広範囲の影響を及ぼします。筋肉の血管が収縮してしまったりすることから血行が悪くなる可能性があります。精神の過度緊張は血行不良の原因になる場合があります。
過度なストレスを受けてしまう状況を放置しないこと、早めに対処することが必要です。

同じ体勢

デスクワークや長時間の運転など、同じ体勢では筋肉が緊張した状態になり、血流の流れも滞ってしまい肩こりの原因となります。
また、テレビを見る時の姿勢や枕の高さなども肩こりの原因となる場合があるので注意してください。
普段の何気ない姿勢が肩こりを引き起こしています。

目の疲れ

パソコンを使っての作業や読書などで目を駆使すると、目の周囲の筋肉が固まって血行不良を起こします。
目や首、肩は深い関係があるので、目の疲労は、首のこり、肩こりへとつながって行きます。
疲れ目を防止するためにも長時間の作業時には、定期的な目の休養を取るように心がけましょう。

関節の異常

歯の咬み合わせが悪かったり、顎関節症など歯や顎などに問題があると体のバランスが悪くなります。
顎関節のバランスが悪くなると、顎の筋肉が硬くなります。
顎の筋肉は首の筋肉との関係性が深いので肩こりを引き起こす原因になります。

鍼治療が肩こりに効く理由

肩こりに鍼治療が効果的と言われていますが、どのような理由があるのか知っておくと治療に行くときの不安も解消されます。

筋肉の緊張が和らぐ鍼治療

鍼を刺すことにより体内では炎症を起こした状態になります。体の中では炎症を治そうとして細胞の働きが活発になり血液の流れも良くなります。
血行が良くなると老廃物が排泄され、また栄養分が運ばれ筋肉の緊張がほぐれます。

血流が良くなる鍼治療

肩こりは血管が収縮した状態ですが、鍼を刺すことで血管が拡がり血液の流れが良くなります。
また鍼には自律神経の働きを整える効果があるので、ストレスが原因で起こっている肩こりにも効果を発揮します。

ツボを刺激

鍼は筋肉に鍼を刺すだけではなく、肩こりに効果的なツボなども刺激する効果もあるのでリラックスして肩こりを解消してくれます。

鍼治療の流れ

鍼治療を受けたいけど流れが分からないと不安なものです。ここでは鍼治療を行う流れについてまとめました。

1.問診(カウンセリング)

症状や現在の体調、いつから痛みがあるのか、現在内服中の薬やサプリメントの有無や病気の有無などを聞いていきます。また生活習慣や体質などについても質問があります。
当日になって慌てないように日頃の体調や飲んでいる薬などを確認しておくようにしましょう。

2.状態観察

問診表に現在の状態などを記入したら脈を測ったり、お腹の張り具合や舌の状態、手足などを観察します。この時に治療方法について説明があります。
施術着を用意してある施設もありますが、ない時は肩が出やすい上着と短パンなどを用意したり着て行くのも良いでしょう。治療に関して質問があれば遠慮せず聞くようにしましょう。

3.治療開始

治療は問診や状態観察などを参考に行っていきます。緊張せずリラックスした状態で受けるようにしましょう。

4.終了

治療が終了したらアフターケアです。鍼を刺した後の状態などを聞いたり効果の説明があります。またツボや食事など日常習慣でのアドバイスを受けることができます。

1回で治療が終了することがありますが、状態によっては次回の予約が必要になる場合もあります。次回の治療は1週間後~2週間後が目安です。

自己管理が目的であれば1ヶ月~2ヶ月に1回を目安に行います。

5.お支払い

鍼灸治療院は基本的に自己負担ですが、病気の種類によっては健康保険対象の場合があります。健康保険を使う場合は医師の同意書が必要になります。

鍼治療の値段と保険

自由診療の鍼灸治療では治療院によって金額が異なります。

金額の目安は1回3,000~5,000円としている施設が多いです。

初診料がなかったり、2000円程度かかる施設もあるので、かかる治療院に問い合わせて金額を確認するのが良いでしょう。
通常は初診料に1回の治療費を合わせた金額です。

有名な鍼灸師や充実した施設などは金額を高めに設定していることがあるので、確認してから治療を受けるのが安心です。

また地域によっても平均的な値段が異なり、都心やお洒落な鍼灸院は5000円から設定している施設もあります。地方では都心部より1000円~2000円前後と低額な場合もあります。

鍼治療の頻度

鍼治療に通う頻度は個人の状態によっても異なりますが、1週間~2週間、または1ヶ月にに1回通院するのが一般的です。

自費の鍼灸治療は保険対象外なので、金額に負担にならない程度に通うのが良いと言えます。

また毎日通うと効果が得られやすいと思われがちですが、最適な刺激量は個人で異なります。
通院頻度は担当の鍼灸師と相談しながら通うようにしましょう。

おわりに

肩こりは日常習慣が影響していることがあるので、自分の生活を振りかえって肩こりの原因を取り除くようにしましょう。
肩こりは鍼治療で症状が和らぐことがありますが、高血圧など他の病気が隠れていることもあるので、症状が悪化したり長引くときは医療施設で診てもらうようにしましょう。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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