整体とは

整体とは?

整体とは「手や足の力を用いて骨格を矯正したり、筋肉や内臓など各部のバランスを整えたり、身体が持っている本来の状態に導くこと」を指しています。
流派や方法はたくさんあるので、考え方や思想などはそれぞれに異なる場合もあります。
主に民間療法なので、”知識”と”技術”さえあれば資格保有に関わらず誰でも行えます。
整体の施術は自費治療がメインとなります。

対応する症状

対応する症状の幅は広く、身体の痛みや骨格の歪み、美容にまつわる問題まで、多様なニーズに応えて施術をします。
主に、骨格やバランスにアプローチするので、症状の元の根本的な改善が期待できます。
また中には神経や内臓にアプローチを加えて状態を良くする方法もあります。

整体の注意点

前述した通り、特に保有する資格がなくても施術は現実的に可能です。そのため、セラピストによって技術や効果の差が大きいともいえます。施術者によって得意な施術方法も異なるので、担当によって効果にはかなりの差が出る可能性があります。

金額も整体院やセラピストが決めているので、数千円〜数十万円と幅広く設定されているようです。
中には、有名人御用達の完全予約制による高級整体院も見かけることがあります。
自分に合う手法でなかった場合や、痛みが酷くなるリスクも伴う場合があるので慎重に選ぶことが大切です。

良い整体院の選び方

個人差があるため、整体院の選び方を定義するのは難しいです。
しかし、まず自分の症状に特化した整体院を探すことをおすすめします。
例えば、腰痛が酷いのなら、腰痛専門の整体院を選びましょう。
骨盤の歪み改善やダイエット効果を期待したいのなら、美容専門の整体院を探すところから始めても良いかもしれません。
インターネットで調べると、有名な整体院や有名人御用達の整体院がすぐにヒットするかもしれませんが、中には広告に大金をかけてお客さんを呼んでいるところもあります。

最終的に重要となるのは、身体的にも金銭的にも継続して通えるのか、自分の身体にあったアプローチをしてくれているのか、がとても大切です。これらを見極めて整体院を選びましょう。

マッサージとは

マッサージとは?

西洋の発祥であるマッサージは本来オイルマッサージのことをさしています。
しかし、日本では指圧やあん摩などが古来から存在し、服を着たまま施術するのが一般的だったことから、今でもマッサージと呼んでいても着衣で施術されることがあります。
また広い意味では、家族に”マッサージをする”という表現もあるかと思いますが、揉んだりさすったりすることの総称をマッサージと呼ぶことも少なくないでしょう。
欧米ではマッサージというと、オイルマッサージを連想することが多いです。
厳密にいうと国内では、マッサージは『あん摩マッサージ指圧師』といわれる国家資格を取得した者のみが行える手法です。

マッサージにはたくさんの方法があります。
一般的には、筋肉の表面を揉みほぐすというイメージがあるのではないでしょうか?
身体の部位を押圧することで、圧迫された筋肉が反応し、血管や神経の状態にも変化が起こります。
その結果として、血の巡りを良くしたり、体のコリや疲労を取り除いていく効果が期待されます。
また、施術方法としては、手足などの末梢から中枢である心臓部に向けて行われます。

よく混同されるものに、駅近くや駅構内などで1時間数千円程度で行われる揉みほぐしの店があります。
これは『リラクゼーション』と呼ばれ、国家資格を持たなくても可能な手法です。
当記事では、主に国家資格が必要なマッサージについてお話ししていき、後に、リラクゼーションマッサージについてもご説明します。

マッサージの特徴

マッサージは筋肉にアプローチして血流をよくすることで、柔軟性を出して痛みを軽減することを目的としています。
筋肉のつき方などの知識や必要最低限の医療知識を身につけた国家資格保持者が施術するので、痛みが酷くなったり事故に繋がるリスクは低いです。
また、条件を満たせば、保険が適用されるのも特徴といえます。

マッサージの保険適用条件

整体と違い、マッサージは条件によって健康保険が適用されることがあります。
治療費も一定なので、継続した治療を受けることが可能です。

ただし、どのような場合でもマッサージが保険適応できるとは限りません。
マッサージの保険適用には医師の指示や同意書が必要です。
定期的な医師の診察が必要であり、特定の症状(筋肉の麻痺や、関節が曲がったままで伸びなくなったり、閉じた指が開かなくなる関節拘縮など)の治療目的でのみ、健康保険の適用が認められます。
有資格者からマッサージを受けた場合でも、肩凝り、疲れなどを取る目的では、保険が適用されません。

リラクゼーションマッサージとは

リラクゼーションの特徴

整体と同じで国家資格を必要とせず、技術や知識を持った人は行うことが可能です。
しかし、一定の基準は存在しないので幅が大きいとも言えます
リラクゼーションは『慰安』とも呼ばれ、その名の通り、癒しを目的としたものがほとんどです。代表的なものには、アロマを使ったものや、もみほぐしと呼ばれる比較的安価で受けられるものがあります。

リラクゼーションの注意点

医療知識がなくても行えるため、施術中の事故や施術後に痛みが酷くなることがあるので注意が必要です。
また、強い力で揉みほぐした方が気持ち良いと思う方が多いですが、程度によりますが危険を伴う場合があったり逆効果になる可能性があります。
我慢するほどの痛みが伴う施術は避けた方が良いでしょう。

施術中は良いと思っても、実際には体が悲鳴をあげていることがあります。
ほぐしてもらっている時は気持ち良くても、その後に痛みやだるさが強く出てしまうことがあります。
また、強い刺激に対抗してしまい余計に身体を緊張させてしまうこともあります。
硬い筋肉が余計に硬くなるケースも否定できないので注意しましょう。
あくまで癒しが目的であることを忘れないようにすると良いです。

おわりに

治療を受けるにあたり、まずは根本の原因を追求する事が必要です。
整体でもマッサージでも、その原因をしっかりと追求してアプローチをかけていけば、狙いにあった効果を発揮するものです。
またリラクゼーションなど様々な方法や呼び方がありますが、街中では混在していることがほとんです。
どんな院なのか?どんなサロンなのか?一度ゆっくり確認をしてみてください。
それが求めているものに適応しているかわからなければ直接聞くなど対策をとりましょう。

根本的な症状を戻すには、自分の意識や生活習慣を変えることも同時に必要になります。
施術をお願いするのは良いですが、すべてを任せきりになってしまい自己管理できなくなるのはよくありません。治療を受けているからといって気を抜きすぎていると、体は元に戻ってしまいます。

自分にあった生活リズムを見つけて、継続した治療を受けることをおすすめします。
施術のタイミングも常に一定ではなく、施術担当者に相談するとよりベストな期間を設定してくれます。
自分の身体を健康的に良いバランスが取れるように心がけて行きましょう。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

関連する記事

関連するキーワード

著者