1.はじめに

皆さんはボクササイズという言葉を聞いたことがありますか?
なんだかボクシングと関係がありそうだけど、大変そうだし、ケガとかしないの?とお考えのあなた。
実はボクササイズはどんな方でも気軽に始められる素敵な運動なのです!

今回はそんなボクササイズについて詳しく紹介していきます。

2.ボクササイズとは

ボクササイズとは、ボクシングを取り入れたエクササイズ(運動)のことで、ダイエットなどに効果がある運動として人気を博しています。
しかし、一般的にボクシングと聞くと、激しい殴り合いをする格闘スポーツの方を思い浮かべるかと思います。そんなに激しい運動を一般の人が行うことが出来るのかと心配になるかもしれません。

あるいは逆に、ボクササイズはボクシングを取り入れているとはいえ、ただ動きが似ているだけの全く別物なのでは? と考えている人もいるかと思います。

実は、そのどちらでもないことをご存知でしたか?

ボクササイズとは、ボクシングで用いられる基礎トレーニングとほぼ同じものを用いたスポーツトレーニングで、男女を問わずしっかりしたトレーニングが出来ることが特徴となっています。ボクシングのトレーニングの中から一般の人でも出来るものが選ばれているとはいえ、エアロビクスなどよりも運動強度が高く、消費カロリーも高いのです。

3.ボクササイズの効果

ボクササイズをすることのメリットは沢山ありますが、まず最初に言えるのが『消費カロリーの多さ』でしょう。30分程度のボクササイズを行うことで、約400キロカロリーを消費することができると言われているのですが、同じカロリーをジョギングで消費しようとするとおよそ一時間かけて、6〜8キロメートルを走らなければなりません。仕事や家事で忙しく、なるべく時間を取りたくない人にとって、ボクササイズは効率の良い運動法と言えるでしょう。

2つ目のメリットは『ボディラインが作れる』ということ。ボクシングは主に両拳を使うスポーツですが、威力のあるパンチを出すためには体幹部や下半身など全身の筋肉が必要とされています。当然、ボクシングのトレーニングは一般的な運動よりも全身をバランスよく鍛えられるように出来ており、それを取り入れたボクササイズでも同様の効果が得られます。ですから、ただ痩せるだけでなく、程よく筋肉の鍛えられた美しいボディラインを手に入れることができるのです。

3つ目のメリットは『姿勢の改善』が出来ること。先程も述べた通り、ボクササイズでは体幹の筋肉も鍛えることができます。体幹の筋肉は姿勢の保持などに非常に大切な筋ですが、鍛えることが難しく、特にデスクワークが多い方などはどんどん筋力が衰えて姿勢が崩れ、肩こりや腰痛などに陥りやすくなってしまいます。そこで体幹筋を鍛えてあげると、姿勢の保持能力が改善され、姿勢が良くなるだけでなく、肩こりや腰痛などの改善も見込めるでしょう。

4つ目は『体力増進効果』があること。もともと運動強度が高めなボクササイズでは、楽しみながら続けていくことで、運動不足で落ちた体力を取り戻し、鍛え上げていくことができます。もともと体力に自信がない方でも、ストレッチなどから徐々にステップアップし、無理なく体力をつけていけるでしょう。
体幹のトレーニングと合わせて生活レベルの改善にもつながり、いつまでも若々しい体を保つことが出来るのです。

そして最後、5つめのメリットは『ストレスの発散』になること。ボクササイズではただ体を動かすだけでなく、実際にサンドバックやミットを用いた打ち込み練習もあり、日頃のストレスを存分にぶつけることができます。

ダイエット期間などは特に食事や運動に対するフラストレーションが溜まりやすいですが、そのストレスを解消しながら十分な運動効果が得られるのがボクササイズの特徴なのです。

4.ジムで始めるボクササイズ

ボクササイズのはじめ方としてメジャーなのは、ジムなどに通って習うやり方でしょう。
ボクササイズを始められる場所としては、大きく分けて3つあります。

まず1つ目がスポーツジムです。ダイエットやトレーニングの一環としてコースを設けているジムがたくさん存在し、様々なプランから自分にあったものを気軽に始めることができます。中には体験コースを用意しているところもあるので、試しに一回トライして見るのもよいでしょう。

2つ目はボクシングジム。プロボクサーを目指す人が入門することの多いボクシングジムですが、最近ではライトユーザー向けのプログラムを用意しているところも多く存在します。
かつての敷居の高いイメージを払拭するために、ボクササイズ専門で行っているところや、女性専門のプログラムを用意しているところもあり、本格的な練習を気軽に始めることができます。こちらも一日体験などができることが多いので、自分にあった場所を見つけると良いかもしれません。

3つ目は、各自治体のカルチャースクールなどです。自治体によっては、地域の活発化や文化体験の一環として、様々なスクールを開催しているところがあります。その中で、ボクササイズを行っている自治体も存在し、自宅の近くで気軽に始めることが可能なのです。
ボクササイズのみを行っているわけではないため、数や頻度は多くはありませんが、最初の入門としてはぴったりかもしれません。

5.自宅で出来るボクササイズ

では、ボクササイズは自宅に居ながら一人で行うことも可能なのでしょうか?
答えとしては、可能です。

多くの書店では、ボクササイズの入門編としてDVD付きの解説書が売られています。また、インターネットで検索すれば、ボクササイズのやり方を解説している動画も見つけることができます。

これらは家に居ながら気軽に始められるという点では良いですが、見よう見まねで正確な動きを身に着けることは難しく、できればジムなどできちんとトレーナーについて学ぶ方がよいでしょう。
自宅でのトレーニングは、ある程度基礎が身についた後、少し空いた時間で運動したいというようなときに活用するのが適切かもしれません。

6.おわりに

みなさん、ボクササイズの魅力についてわかっていただけましたか。

普段あまり馴染みのないボクシングという世界ですが、身近な形としてボクササイズというものがすぐ近くに存在しています。
ダイエットやトレーニングの一環として、この機会に触れてみるのはいかがでしょうか。
意外な出会いや発見があるかもしれません。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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