髪に必要な栄養素

1) タンパク質

髪の毛は実は皮膚の一部で、90%はケラチンというタンパク質で形成されています。このケラチンはメチオニンという必須アミノ酸でできています。必須アミノ酸は体内で合成することはできないため、食事から摂取するしかありません。そのため、タンパク質が不足すると髪が細くなり、色素細胞の機能が低下して白髪が増えます。
毛根の毛細血管の血行は良くすると、栄養が十分に髪に吸収されます。

2) 上質な脂肪

脂肪はタンパク質と並び、体内の細胞を構成するために大事な栄養素です。特に、青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの脂肪酸を摂取すると血液がサラサラになり、血流が良くなるといわれています。
また、しそ油やえごま油などに含まれるオメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)も髪にとって大切な栄養素です。オメガ脂肪酸に該当するα―リノレン酸は、食事でしか摂取できず、体内の酵素によってEPAやDHAに変化します。青魚が苦手な人は、これらの植物油を積極的に摂取しましょう。

また、これらの脂質には中性脂肪を減らす効果もあります。中性脂肪が高いと抜け毛が多くなるという説もあるので抜け毛が気になる人にもお勧めです。

3) 各種ビタミン

『ビタミンA』
ビタミンAは脂溶性ビタミンといわれる、油に溶けるビタミンです。ビタミンAには、緑黄色野菜などの植物性食品に含まれるカロテンと、レバーなどの動物性食品に含まれるレチノールの2種類があります。肌を若返らせる働きがるので、皮膚と同じ髪の毛にも良い栄養素といえます。さらに、免疫力の向上などの働きもあります。ただし、レチノールを摂りすぎると、頭痛や吐き気などの症状がでるので、サプリメントなどで摂取するには注意が必要です。

『ビタミンB6』
ビタミンB6は水に溶ける水溶性ビタミンです。脂質とタンパク質からエネルギーを作り出す際に必要で、特に、タンパク質の代謝と関わりが深いビタミンです。ビタミンB6がアミノ酸を体内に供給することで、皮膚の新陳代謝が活発になり、はり・つや・潤いのある若々しい肌を維持できます。そのため、髪の毛の健康にも良いビタミンといえます。

『ビタミンU』
ビタミンUも水に溶ける水溶性ビタミン作用物質の一つで、構造変化によってアミノ酸の一種であるメチオニンを作りだすことができます。メチオニンは髪の毛の構成タンパクであるケラチンの原料なので、髪にとって大切な成分です。

4) ミネラル

『亜鉛』
亜鉛はタンパク質の代謝を促します。皮膚や髪は新陳代謝が速いため、亜鉛を積極的に摂ると、美しい髪や肌につながります。

『(水溶性)ケイ素』
英名の『シリカ』という名称でも有名です。ケイ素は人体の構成に欠かせないミネラルで骨や歯、筋肉、皮膚、毛髪、爪の健康に必要です。一説にはデトックス効果もあるのではないかといわれています。鉱物性と植物性の2種類が存在しますが、どちらもサプリメントで容易に摂取できます。

髪に悪い食べ物

砂糖・白米・小麦などの糖質

砂糖、白米、小麦などの糖質過剰は、血管や皮膚を老化させる要因の一つです。髪の毛のためには血管や皮膚の若さを維持するのが重要です。特に、日本人は糖質を過剰摂取しやすい食生活なので注意が必要です。
また、体内は通常、弱アルカリ性になっていますが、糖質はそれを酸性に傾けてしまいます。そうなると、カルシウムなどのミネラル使ってアルカリ性に戻そうとします。こうして、髪の毛にとって貴重なミネラルが使われてしまうため、髪が栄養不足になってしまいます。

悪質な油、トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、マーガリン、パン、マヨネーズ、菓子類、ファストフード、インスタント麺などに必ずといって良いほど入っています。トランス脂肪酸はすぐには害を及ぼしませんが、体外に排出しずらいため、蓄積して体をむしばんでいきます。
アトピー性皮膚炎、アレルギー、脳や心筋梗塞など血管系の病気、肥満、糖尿病などはトランス脂肪酸が要因の一部となるようです。これらの病気の症状を生理学面から考えると、髪の毛にも良くないことは容易に想像できます。
アメリカの米骨食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の食品添加を原則禁じています。『つや髪』のためには、できるだけトランス脂肪酸の添加された食品を避けた方が良いでしょう。

髪に良い食べ物

青魚

髪に良いとされるタンパク質、ミネラル、ビタミン、EPA・DHAなどを含んでいるので、積極的に食べた方が良いでしょう。お勧めの食べ方は刺身です。熱処理によりEPA・DHAは消失しやすいので、生での摂取が理想です。アレルギーをお持ちの方や、魚が苦手な方もいるので、可能な範囲で積極的に食事のメニューに取り入れましょう。

レバー

レバーにはタンパク質、ビタミンB6、ビタミンA(レチノール)、亜鉛が豊富です。牛、豚どちらのレバーでも、これらの栄養が豊富なので、積極的に食卓に並べたい食品です。

玄米

玄米にはケイ素を含むミネラルやビタミン類が豊富に含まれているため、白米より玄米を食べる方が健康に良いといえます。白米はミネラルやビタミン類が少ない割に糖質が非常に高いため、白米から玄米に変える事をお勧めします。玄米が苦手な人は白米と混ぜて食べるという方法もあります。

髪に良い食べ物を使ったレシピ

サバ缶味噌汁

【材料(2人分)】サバ缶1缶、乾燥わかめ適量、味噌適量、お好みでの野菜適量
いつもの味噌汁と一味違ったバリエーションにもなりますから、ぜひ挑戦してみてください。

レバーのキムチ炒め

【材料】レバー、ニラ、モヤシ、キムチ
レバー、ニラ、モヤシを炒め、最後にキムチをお好みで加えて炒めます。レバーの味が苦手な人でも、キムチが加わる事で非常に食べやすくなるので挑戦してみてください。

まとめ

食事によってつや髪を作る方法はお分りいただけたでしょうか?今回ご紹介した食べ物や栄養素を日々の食事でぜひ取り入れてみてください。高価なトリートメントや特別な手入れをしなくても、体の中から健康的な生き生きとした髪を作ることができるはずです。
憧れのつや髪を目指して日々の食事を見直しましょう!

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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