歯の色が変色するメカニズム
歯の色が変色していると、歯磨きの仕方が悪いから、または、歯が汚れているからだと思われがちです。
しかし、実際のところ、歯の色というのは、歯の成分量や色味など、個人差によるものが大きいです。
歯は、『象牙質』と『エナメル質』という2つの組織からできています。黄色っぽい象牙質の表面を、半透明のエナメル質が覆っています。
つまり、象牙質の量や色がその人の本来の歯の色になり、象牙質が厚いと、それだけ歯は黄色く見えてしまいます。
また、年齢を重ねるに従ってエナメル質が薄くなるので、透明度が増して象牙質の色が目立ってきます。
しかし、実際のところ、歯の色というのは、歯の成分量や色味など、個人差によるものが大きいです。
歯は、『象牙質』と『エナメル質』という2つの組織からできています。黄色っぽい象牙質の表面を、半透明のエナメル質が覆っています。
つまり、象牙質の量や色がその人の本来の歯の色になり、象牙質が厚いと、それだけ歯は黄色く見えてしまいます。
また、年齢を重ねるに従ってエナメル質が薄くなるので、透明度が増して象牙質の色が目立ってきます。
歯が変色する原因
歯の着色汚れの事を『ステイン』と言います。
一度付いてしまったステインは、普段の歯磨きやうがいくらいでは、簡単に落ちません。
つまり、ステインが付着する前に、歯磨きで落とすことが大事と言えます。
では、どんなものが歯の変色を招いてしまうのでしょうか。代表的なものを5つご紹介します。
一度付いてしまったステインは、普段の歯磨きやうがいくらいでは、簡単に落ちません。
つまり、ステインが付着する前に、歯磨きで落とすことが大事と言えます。
では、どんなものが歯の変色を招いてしまうのでしょうか。代表的なものを5つご紹介します。
1. 色の濃い食品
コーヒーや紅茶、ワインなど、色の濃い飲食物を日常的に摂取すると、その色素が歯の表面に付着してしまいます。
2. 色の濃い薬品や化粧品
歯の変色を引き起こすのは、食べ物だけではありません。
口紅や茶色っぽいうがい薬など、色の濃い薬品が歯に着くことで、その色が歯に移って定着してしまいます。
口紅や茶色っぽいうがい薬など、色の濃い薬品が歯に着くことで、その色が歯に移って定着してしまいます。
3. タバコのヤニ
喫煙者の中には、歯の黄ばみが気になるという方が多いのではないでしょうか。
タバコは歯の変色を引き起こします。歯の表面にヤニが付着してしまうことが原因で、歯が黄ばんでしまうのです。
タバコは歯の変色を引き起こします。歯の表面にヤニが付着してしまうことが原因で、歯が黄ばんでしまうのです。
4. 加齢
歯の内側にある象牙質は、新陳代謝を繰り返し、定期的に組織が生まれ変わっています。
しかし、年齢を重ねることにより、その新陳代謝が落ちて歯が黄ばんでしまうことがあります。
これに加え、歯の表面を覆うエナメル質も、歯磨きや歯ぎしり、食事などによって薄くなってきます。
そのため、気を付けていても、見た目には黄ばんで見えてしまうことがあります。
しかし、年齢を重ねることにより、その新陳代謝が落ちて歯が黄ばんでしまうことがあります。
これに加え、歯の表面を覆うエナメル質も、歯磨きや歯ぎしり、食事などによって薄くなってきます。
そのため、気を付けていても、見た目には黄ばんで見えてしまうことがあります。
5. 小児期に服用した抗生物質
小児科で良く処方される風邪薬のシロップに、『テトラサイクリン』系の抗生物質が含まれていることがあります。
これを歯の形成期である0~12才くらいまでの間に服用した場合、象牙質にグレーっぽい色や、縞模様になってしまうことがあります。
この場合、重度でなければ、根気強くホワイトニングを続けることで、それなりに白い歯を取り戻せます。
これを歯の形成期である0~12才くらいまでの間に服用した場合、象牙質にグレーっぽい色や、縞模様になってしまうことがあります。
この場合、重度でなければ、根気強くホワイトニングを続けることで、それなりに白い歯を取り戻せます。
歯の変色を起こす食事
歯の黄ばみの原因になる食べ物は、ポリフェノールや着色料など、色の濃い成分が多く含まれているものです。
また、色の濃い食べ物の他にも、酸性度の強い飲食物やビタミンC(クエン酸)を多く含む食べ物、炭酸飲料、硫黄成分が強い飲食物なども、歯の黄ばみの原因になります。
では、具体的にどのような食材が、歯の変色の原因になるのか見てみましょう。
また、色の濃い食べ物の他にも、酸性度の強い飲食物やビタミンC(クエン酸)を多く含む食べ物、炭酸飲料、硫黄成分が強い飲食物なども、歯の黄ばみの原因になります。
では、具体的にどのような食材が、歯の変色の原因になるのか見てみましょう。
1. 色の濃い飲食物
・色の濃い飲み物:コーヒー、紅茶、ココア、ウーロン茶、赤ワインなど
・色の濃い食べ物:チョコレート、ココア、ほうれん草、ブドウなど
・色の濃い調味料:ケチャップ、ソース、焼き肉などのタレ、醤油など
・色の濃い食べ物:チョコレート、ココア、ほうれん草、ブドウなど
・色の濃い調味料:ケチャップ、ソース、焼き肉などのタレ、醤油など
2. 酸性度の高い食べ物
・レモンやグレープフルーツなどの柑橘系、炭酸飲料、白ワイン、スポーツドリンクなど
3. 硫黄成分の高い食べ物
・ネギ類、ニンニク、ニラなど
4. アルコール度数が高い飲み物
アルコール度数の高いお酒も黄ばみの原因になります。これは、アルコールが歯の表面の水分を奪ってしまうために起こります。
歯の変色を予防するには
歯の黄ばみや変色には、生活習慣が密接に関係しています。
ここでは、歯の変死色を予防するために気を付ける4つのことをご紹介します。
ここでは、歯の変死色を予防するために気を付ける4つのことをご紹介します。
1. 飲食後に歯磨きする
前項でご紹介した食べ物や飲み物を食べない・飲まないというのは、とても難しいです。人間に必要な栄養素も多く含まれているので、健康面を考えると、摂取しないという選択はして欲しくありません。
そのため、歯の黄ばみが気になる場合は、食べたらすぐに歯を磨き、ステインにならないように予防しましょう。
そのため、歯の黄ばみが気になる場合は、食べたらすぐに歯を磨き、ステインにならないように予防しましょう。
2. 禁煙する
タバコのヤニが原因の場合、禁煙するのが白い歯を取り戻す一番の近道です。
タバコは「百害あって一利なし」と言われるように、歯の黄ばみだけではなく、肺気腫や肺がんといった、呼吸器系の疾患の大きな要因にもなってしまいます。
歯の黄ばみが気になった方は、この機会にぜひ、禁煙することをお勧めします。
タバコは「百害あって一利なし」と言われるように、歯の黄ばみだけではなく、肺気腫や肺がんといった、呼吸器系の疾患の大きな要因にもなってしまいます。
歯の黄ばみが気になった方は、この機会にぜひ、禁煙することをお勧めします。
3. こまめに口紅を拭き取る
女性にとってメイクはオシャレの必需品ですが、口紅が歯に付着してしまっていることがあります。
これも歯の変色を招いてしまうので、気付いたら口をゆすいだり、歯に付着した口紅をこまめに拭き取ったりしてください。
これも歯の変色を招いてしまうので、気付いたら口をゆすいだり、歯に付着した口紅をこまめに拭き取ったりしてください。
4. うがい薬の代替品を使う
風邪予防や風邪をひいた時に、うがい薬はよく用いられますが、その色が歯の黄ばみを起こしてしまうことがあります。
そのため、うがい薬は色の薄いものを使用しましょう。
もしくは、塩水(生理食塩水)でうがいするという手もあります。
水500ccに、食塩5gを溶かして使いましょう。
塩には抗菌作用と脱水作用があります。脱水作用と聞くと、かえって歯に悪いのではないかと思われるかもしれません。しかし、脱水することで炎症部分の水分も取り除かれ、口の中に侵入したウイルスや雑菌を弱らせる効果があります。
歯の黄ばみが気になる方は塩水でのうがいを試してみましょう。
そのため、うがい薬は色の薄いものを使用しましょう。
もしくは、塩水(生理食塩水)でうがいするという手もあります。
水500ccに、食塩5gを溶かして使いましょう。
塩には抗菌作用と脱水作用があります。脱水作用と聞くと、かえって歯に悪いのではないかと思われるかもしれません。しかし、脱水することで炎症部分の水分も取り除かれ、口の中に侵入したウイルスや雑菌を弱らせる効果があります。
歯の黄ばみが気になる方は塩水でのうがいを試してみましょう。
おわりに
歯の黄ばみの原因となる生活習慣や食事と、黄ばみを予防する方法をお伝えしました。
身近なことが歯の黄ばみを引き起こす原因になることがおわかりいただけたと思います。
逆にいえば、歯をキレイにすることは、特別な処置を行うのではなく、日常生活の中で行えます。
少しずつ生活習慣を見つめ直し、キレイな歯を維持して素敵な笑顔を作りましょう。
身近なことが歯の黄ばみを引き起こす原因になることがおわかりいただけたと思います。
逆にいえば、歯をキレイにすることは、特別な処置を行うのではなく、日常生活の中で行えます。
少しずつ生活習慣を見つめ直し、キレイな歯を維持して素敵な笑顔を作りましょう。
歯科、口腔外科
経歴
九州大学歯学部卒業。2003年歯科医師免許取得。2009年博士号(歯学)取得。九州大学病院顎口腔外科医員。2011年医療法人仁慈会西原歯科勤務。2013年九州大学病院顎口腔外科助教。2016年福岡歯科大学口腔外科助教。2018年長崎大学病院 顎口腔再生外科
資格
歯科医師免許
日本口腔外科学会専門医
日本口腔科学会認定医
所属学会
日本口腔科学会
日本口腔外科学会
日本口腔腫瘍学会