はじめに

みなさんは、規則正しい生活リズムを送っていますか?
夜遅くまでテレビを見たり、仕事をしたりしていませんか?

毎日の食事、起床時間、睡眠時間、運動などを規則正しく行うことで、健康だけではなく、ダイエットにも良い効果があります。特別な運動や食事制限なしでも規則正しい生活を送ることによって健康を手に入れることができます。

今回は、生活リズムと肥満の関係、肥満にならないための生活リズム、食事の仕方、肥満を予防・改善するための運動、睡眠についてご紹介します。

生活リズムと肥満って関係があるの?

"寝不足の日にいつもよりも食欲が増した"
こういった経験がある方もいるのではないでしょうか?

肥満になる要因として、食事の摂り過ぎや運動不足が関係しているのは周知の事実です。
しかし、『睡眠時間』が肥満と関係していると知っている方はどれくらいいるでしょうか?

ヒトのからだは良質な睡眠をとることで、ホルモンバランスや自律神経のバランスを調整しているのですが、睡眠不足に陥るとそれが乱れてしまいます。

食欲を調節するホルモンも乱れるので、睡眠不足に陥る事で過度の食欲が生まれ、肥満につながってしまうのです。

ではこういった肥満を悪化させないためには、どのような点に注意して生活したら良いのでしょうか?

生活リズム・食生活・運動・睡眠に分けて解説します。

肥満を促進させないための理想的な生活リズムとは?

肥満にならないために最も大切なのは『生活リズムを毎日同じにすること』です。

仕事がある日には規則正しい生活が出来ても、休日にずっと寝ていては『同じ生活リズム』にはなりません。

それぞれ仕事や学校がある中で、毎日同じ時間に起きて、同じだけ睡眠をとり、同じ時間にご飯を食べて、同じ時間に就寝するのがベストです。

自分の状況を踏まえて、無理のない範囲で実践できる生活リズムを設定することから始めてみましょう!

『食べる量』だけでなく『食べ方』に注意しよう!

ダイエットをする時には食べる”量”を減らす事が多いですが、食事の”摂り方”に注意した事はありますか?

太りやすい食べ方をしてしまうと、一生懸命ダイエットをしていても効果が現れにくくなってしまいます。

<早食いを控える>

まず大切なのは『早食い』を控える事です。

早食いをすると、満腹中枢が満たされるまでの時間に食べ過ぎてしまうことがあります。

仕事中は昼食をゆっくり食べることが難しいかもしれませんが、よく咀嚼してゆっくり食べるようにしましょう。

<同じ時間に食事をする>

続いて大切な事は、食事をする時間をなるべく同じにする事です。

残業などで夕食を食べるのが遅くなる場合は、2回に分けて食べるのもひとつの手です。
夕方くらいの早い時間に炭水化物を摂取して、夜家に帰ってからおかずに当たるものを食べるとよいでしょう。

ご飯やパンといった炭水化物は脂肪として蓄積し易いので、夜遅い時間はなるべく控えましょう。

<食事は寝る3時間前までに>

眠る3時間前までに食事を終えた方が良いとされています。

消化するのには時間がかかるため、寝ている時に消化がピークを迎えてしまうと、睡眠の質にも影響します。消化した後は一時的に血糖値が上昇するため、睡眠中にこれが起こると脂肪として蓄積されやすいのです。

逆に起床後は、炭水化物や糖質を含んだエネルギー源になるものを積極的に摂る事が大切です。朝まだぼんやりしている体を、活動的なものにするために必要だからです。

運動は無理のない範囲で毎日継続する事が大切!

運動は毎日少しずつでも良いので、継続して行なう事が大切です。
ご自身が続けやすい運動・続けやすい分量で、とにかく毎日続けましょう!

忙しくても続けやすい運動としては『ウォーキング』が挙げられます。

ウォーキングは有酸素運動の1つで、積極的に酸素を体内に取り入れて脂肪を燃焼させることができます。

ウォーキングは、毎日最寄り駅まで歩く・朝出勤前に軽く散歩するなど手軽に実践出来ます。他に、サイクリングや縄跳びなども有酸素運動です。

これにプラスして、運動が終わった後に『ストレッチ』を取り入れる事が大切です。

運動を始める前と後には必ずストレッチをしましょう。体の血行を良くして老廃物を体外に排出することができます。

運動による疲労も蓄積しにくくなるので、疲れにくく痩せやすい体作りが出来るのです。

自分に合った睡眠時間を毎日保とう!

睡眠時間についても毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きるという睡眠のリズムを作る事が大切です。

休みの日だからと言って、いつも以上にたくさん寝るのはよくありません。

どのくらいの睡眠時間が必要なのかは個人差があるので、ご自身の疲れが取れてすっきり起きられる時間を探しましょう!

その設定時間よりも少ない睡眠時間では、睡眠時間が足りないと脳が感知し、集中力の欠如などさまざまな弊害を起こします。

また、30分程度の昼寝は有効だと科学的にも証明されています。集中力やエネルギーを取り戻し、活動の質が向上します。

夜眠くなるのは、暗くなる事で睡眠ホルモンである『メラトニン』を盛んに分泌させるためです。

そのため電気を付けたままにせず、部屋を暗くして寝る事が大切です。

反対に朝にはまずカーテンを開けて、太陽の光を取り入れると目が覚めやすくなります。

まとめ

健康的な生活リズムを維持する事は、自らの健康だけでなく肥満防止にも繋がります。

極端な食事制限をしなくても、やり方を工夫し、習慣化することで肥満予防ができるのです。

是非あなたも、生活リズムを正して、体の中も外も健康になりましょう!

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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