生理周期で痩せやすい、痩せにくい時期がある

女性がダイエットをする上で、意識して欲しいのが生理の周期です。同じように生活をしていても、生理の前には体重や脂肪が増えた、むくみやすくなったという経験がある方も多いのではないでしょうか。生理前は食欲が増す、甘いものが無性に食べたくなるという方もいるはずです。それらは、女性ホルモンの影響によるものなので、すべてをコントロールするのは難しいと言えます。

でも、この生理周期を上手に活用すれば、ダイエットを成功へと導くことができます。女性が知っておくべき、生理周期とダイエットについてご紹介していきましょう。


生理前2週間はダイエットに不向き。頑張っても痩せにくい

女性ホルモンには、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」と「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の2種類があります。生理の周期によってそれぞれの分泌量は変化し、生理開始日の2週間前からは、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増えます。

「プロゲステロン(黄体ホルモン)」には、妊娠の継続を助けるために子宮内膜の厚さを保つという大事な役割があり、脂肪や水分を蓄えようとします。そのため食欲が増すことがあるのです。また、体温を上げたり、血行を悪くしたりする作用もあるため、この時期にはむくみや倦怠感が多く起こってしまいます。
これらの理由から生理前は、いわゆる痩せにくい時期だと言えます。この時期にダイエットをしても、あまり効果は現れません。それどころか、ダイエットしているのに体重が増えたことにストレスを感じ、ダイエットを挫折してしまうこともあるでしょう。

生理前は、ダイエットを気にせず、健康的に過ごすことをテーマにするのがおすすめです。

生理前はむくみやすい!カフェイン&味の濃い料理を控えよう

食事で気を付けられることとしては、味の濃い料理を避けること、カフェインを摂りすぎないことが挙げられます。

味の濃い料理は塩分が多く、生理前に生じるむくみを悪化させてしまいます。インスタント食品なども、実は塩分が多いので気を付けましょう。外食が多い方も、メニューの選び方を意識してみてください。

またカフェインは、眠気覚ましには良いですが、ナトリウム(塩分)の排出を促すカリウムの働きを阻害してしまうので、摂りすぎには注意しましょう。また、神経を興奮させる作用があるので、生理前にはイライラしてしまうという方も、摂取は控えると良いですね。

カフェインはコーヒーだけではなく、紅茶や緑茶、エナジードリンクなどにも含まれています。特に、玉露のお茶にはコーヒー以上にカフェインが多く含まれているので控えてくださいね。

むくみやすい生理前は、カリウムや食物繊維などが豊富な野菜、フルーツを摂取して身体の調子を整えましょう。

生理後10日間がダイエットのゴールデンタイム!

生理前は痩せにくい期間であることはお分かりいただけましたね。では、いつが痩せやすいのか。それは、生理後の7日~10日程の期間です。

生理が終わると「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌が減り、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌が増え、筋肉がつきやすい、新陳代謝が活発になるといったダイエットに最適な時期がやってきます。

生理前のような体調の悪さもなくなっているはずなので、この期間にトレーニングをしたり、適正な食事制限をしたりすることで高いダイエット効果を狙うことができますよ。新しく運動を始めようと思っている方も、この時期を狙って始めると良いでしょう。

監修

医師:工藤 孝文

医師:工藤 孝文

福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院を経て、福岡県みやま市の工藤内科で診療を行う。2017年よりスマホ診療を導入。日本糖尿病学会・日本東洋医学会・小児慢性疾病指定医。 「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演多数。

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