はじめに

アメリカやオーストラリア、欧州諸国でも注目されて来ている鍼灸。
日本では名前は聞いたことがあっても街で看板を目にすることがあっても鍼灸治療を受けたことがないという方がたくさんいらっしゃいます。

また、日本では鍼灸の良さがうまく伝わっていないと感じています。
今回は、その鍼灸の良さについて紹介していきます

1. 自分のカラダと向き合わせてくれる

古来、鍼灸はさまざまな病や怪我を治すことに用いられて来ました。
しかし、鍼灸の魅力とはカラダを治すことに限らず、自分の状態を知ること出来るという点です。

施術を受けることで自分のカラダの訴えを知ることが出来ます。
病気になる人の中には自分のカラダから発せられていた様々な訴えを無視して無理をしている方が多く見られます。

鍼灸治療を受けることで自分のカラダが訴えていたことに気づくことが出来ます。
鍼灸師はそれをお手伝いする人々です。

自分のカラダから発せられる訴えに耳を傾け、休養するなりトレーニングするなり、食事を変えるなり、考え方を変えることで病気が自然と治って行くことが多くあります。

鍼灸は、自分では気付けないカラダの訴えに気づきを与えることが出来る治療法です。

2. リラックスしながら体調が良くなる

今の時代はさまざまな治療法があります。
中には効果はあるけど治療中痛かったり、リラックスは出来るけどあまり効果がなかったりするものもあります。

鍼灸治療はリラックスしながら効果がある治療法です。治療中に寝てしまう方も多くいらっしゃいます。
治療に行って寝て起きたら症状が良くなる、とてもリラックスできたうえで治して行くことが出来る気持ちの良い治療法が鍼灸治療です。

鍼灸ほどリラックス出来てカラダに変化を感じることが出来る治療法はなかなか見つけられないのではないかと思います。

3. 自己管理と予防が学べる

鍼灸院はただ治療を行う場所ではありません。患者さんの症状に合わせて治療に加え、食事指導や運動指導、ストレッチやセルフマッサージなどのセルフケアの方法をお伝えしています。

病気やケガの際、セルフケアをどれだけ出来るかが早く治す為にとても大切になります。
また、セルフケアを学ぶことで症状の再発を防ぐことが出来ます。

大事なのは他人に任せないで自分でコントロールをする方法を身に付けることです。
自分に必要なセルフケアを学ぶことが出来る場所が鍼灸治療院です。

4. 知識だけではなく考え方の幅が広げられる

鍼灸師の方々は日々いろいろ疾患の患者さんと向き合っています。
さまざまな人に会う分、幅広い考え方を必要とするのが鍼灸師という仕事です。

同じ日々の繰り返しでは新たな考え方を得難いですし、忙しい日々を過ごしていては普段考えないことを考えるのは難しいです。
そこでカラダのメンテナンスをしながら鍼灸師といろいろな話をすることで新たな考え方のアイデアを得ることが出来ます。

身体がリラックスしている状態だと不思議と他人の意見を受け入れやすくなりますし、東洋医学という西洋医学の常識とは違う考え方を持った人と話すと考えもしなかったアイデアを得ることが出来るかもしれないですよ!良くも悪くも鍼灸師には変わった人が多いですので、あなたの常識を打ち破ってくれる人に出会うことが出来るかもしれません。

人生を変える出会いが待っているかもしれませんよ。

5. カラダと心のケアを一緒にしてくれる

西洋医学では、カラダと心は別物だと考えられがちです。
なので両方を同時に診るお医者さんは少ないです。

しかし、東洋医学ではカラダと心は切っても切り離せないものとして捉えられています。

なかには心の問題のせいでカラダに不調が現れており、カラダを治療するだけでは治らないものもあります。
またその逆で、カラダの調子が悪いから気分が落ち込み物事を悪い方へと考え、負のスパイラルに陥り抜け出せなくなることもあります。

カラダの調子を整え、心のケアを同時に行えば負のスパイラルから抜け出し、考え方や日々の行動を変えることで正のスパイラルへと変え、カラダの不調から抜け出すことが出来ます。
鍼灸はカラダと心のケアが出来る数少ない治療法です。

6. なんと言っても効果がある

鍼灸を最期の砦として、さまざまな病院や治療院を回った後に鍼灸院へ訪れる患者さんは少なくないです。

どこへ行っても良くならなかった患者さんが、鍼灸院へ通い出すことでみるみるうちに良くなって行くことは良くあります。
鍼灸を良く知っているお医者さんの中には、西洋医学は慢性疾患にはあまり効果がないから鍼灸院へ行った方が良いと家族には言う方もいらっしゃいます。
その流れでお医者さんのご家族が鍼灸院に訪れることが少なからずあります。

3000年以上の経験と臨床から積み重ねて来た知識と技術は、例え科学的な説明が出来なくても効果という事実で鍼灸が効くということを証明しています。
また、鍼灸治療の効果が解明されていないのは今の科学や物理の理論や技術が東洋医学に追いついていないという理由が挙げられます。

事実、ここ数年で物理的に東洋医学の知識が解明されて来ています。
まだまだ時間がかかると思いますが、そう遠くない未来に鍼灸が科学的に物理的に証明される日が来ることでしょう。
今後はもっと東洋医学の理論が証明されて広がって行くことでしょう。

それはすでに世界的に始まっています。

7. 鍼灸は未病を治す

「未病」とは、「未だ病まず」という意味です。

東洋医学では未病という概念があり、これはまだMRIやレントゲン、血液検査などの諸検査では問題が見られないけど、すでにカラダが病み始めている状態のことを指します。

西洋医学では、原因となる疾患があって症状が出ると考えられてます。
つまり、その原因を取り除けば症状が消失すると考えます。

しかし、実際にはカラダには問題がないけど症状があり、病院へ行っても問題は何も無いと言われ、何もしてもらえず症状が残っている患者さんがいます。
彼らは症状が悪化して原因がわかった時に病院でやっと治療を受けられますが、それがすでに手遅れの状態まで疾患が進行してしまっている場合もあり、救えた命を失ってしまうことがあります。
なぜ、こんなことが起こるのでしょう。

原因があって症状が出るという考え方に間違いがあるのではないでしょうか。

東洋医学では、ストレスや環境の影響で、少しづつカラダに変化が現れ、まず体調不良などの症状が起こると考えます。
その状態が継続することで、臓器などで器質的な変化を生じ、結果画像診断や血液検査で問題を見ることが出来る状態に陥ります。さらにその状態が悪化していけば手の施しようのない状態へと移行して行きます。

西洋医学では器質的変化を、少なくとも生理的変化を認めるまで治療を開始出来ません。
しかし、東洋医学は脈診や舌診、腹診などの診察法を活用することで、器質的変化が生じる前段階で問題を見つけるが出来ます。
その状態で治療を行えば比較的早く症状を取り除くことが出来、病気を予防することが出来ます。
これが未病を治すということです。

体調管理に定期的な鍼灸治療を活用出来ればカラダを良い状態のままキープして行くことが出来ます。
本来、東洋医学の強みはここにあります。重篤な疾患や急性期疾患は西洋医学に任せ、慢性疾患や軽い症状は東洋医学に任せるなど両医学をうまく使うことが健康を保つ良い方法です。

まとめ

鍼灸治療は、江戸時代まで日本における主要な治療法でした。
江戸後期から西洋医学が広がり、明治時代の近代化に伴い西洋医学にとって代わられてしまいました。
しかし、それは鍼灸治療に効果が無かったからではありません。

どちらの医学にも強みがあります。

江戸時代までは不治の病だったものが西洋医学で治すことが出来るようになり、科学の発展と共にますます西洋医学の影響が強まりましたが、現代まで東洋医学・鍼灸治療が残っているのは効果があり、求める人がいたからです。

本来であれば、東洋医学にまずかかり、そこで対応出来ないものを西洋医学で診るという形の方が両医学を最大限に活かせるのではないでしょうか?

全ての症状を鍼灸で治せるとは言いませんが、鍼灸は間違いなく素晴らしい治療法です。

多くの鍼灸師は患者さんの症状を和らげるため、治すために全力で向き合っており職人気質なところがあります。口下手な人が多かったりもします。
自分から発信することが少なく、内向きに己の技術と人間性を高めて行く人が多い業界なので、なかなか一般に東洋医学の考え方が浸透して行くことが少なかったですが、日本の鍼灸師たちは千何百年という刻の中でさまざまな経験と知識を積み重ねて来ました。

故人の叡智が詰まった治療法が鍼灸治療です。
患者さんの為に人生を費やして来た鍼灸師の生き様を見に、何よりあなたのカラダを良くする為に是非鍼灸治療を受けてみてください!
鍼灸治療院に通えば通うほど鍼灸の素晴らしさを知って頂けると思いますよ!

プロフィール

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松永光将(まつながみつひろ)
鍼灸師
あん摩マッサージ指圧師

神奈川衛生学園専門学校卒業

専門学校卒業後カリフォルニアへの語学留学を経て日本に帰国。1年間在宅訪問鍼灸マッサージで働きながら社会人アメリカンフットボールXリーグ1部 明治安田パイレーツでアシスタントヘッドトレーナーとして活動
2012年から豪華客船へと仕事の舞台を移し、船上鍼灸師として世界中の国の人々を相手に船上で鍼治療を行う。ディズニークルーズ、ホーランドアメリカクルーズ、プリンセスクルーズ、P&O Australiaクルーズと4つの大手客船会社の船での実務経験を持つ。

船を降りている時はバックパックを背負い写真を撮りながら世界を周るトラベルフォトグラファーとしても活動。
世界45カ国、150を超える都市を旅して来た。
世界を周り、世界での鍼灸の可能性を見出し、日本鍼灸を世界に輩出するべくSNSで豪華客船のことや船上鍼灸師の現状、世界の鍼灸事情を発信している。

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