筋トレとは

筋トレで筋肉が大きくなる原理をご説明します。
トレーニングでは運動によって筋肉が傷つきます。
傷ついた筋肉は回復の過程で、次は同じ不可に負けないようにと以前より大きくなろうとします。

原理をざっくり言うと、「筋トレをする→筋肉を刺激する→筋肉が大きくなる→また筋トレをする→より刺激が入る→より大きく筋肉がなる」と言うサイクルです。

この筋肉の性能を活かし、筋肉を大きくしていくトレーニングを筋トレと言います。

初めてトレーニングを行う際は特に、トレーニングをする姿勢や、動いている筋肉を意識することが大切です。
正しい姿勢で筋肉を意識して行うと、より高い効果が期待できます。

筋トレの効果的な頻度について

前述したように、筋肉には大きくなるためのサイクルがあります。

筋肉が刺激を受け、それを回復させる際に以前より強く、大きくなることを『超回復』と言います。
超回復には、ある程度休息の期間を要します。超回復の期間を無視して毎日大きい負荷をかけ続けてしまうと、疲労が溜まり、筋肉が成長することを妨げてしまうので気をつけましょう。

具体的には、筋肉痛になるような大きい負担で行う筋トレは、間を1〜2日を空けて行いましょう。
一方、腹筋運動など、少ない負担の筋トレは、回復に時間がかからないので、毎日行っても支障はないとされています。

始める前に1週間メニューの組み方

メニューの組み方には様々ありますが、初心者の場合はバランス良く筋肉をつけるために、全身を大きくするメニューがおすすめです。
また、筋肉を鍛える習慣をつけるために、週3〜5回を目安に行うことが基本です。

以下、メニューの例を2つご紹介します。

【メニュー例①】
月曜:スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動
火曜:休み
水曜:スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動
木曜:休み
金曜:スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動
土曜:
日曜:腹筋運動
やや強めの負荷で1日おきに行うことで、筋肉の超回復を妨げずに筋トレをすることができます。1日おきなので、初心者でも続けやすいメニューです。

【メニュー例②】
月曜:スクワット、お尻周りのトレーニング、腹筋運動
火曜:腕立て伏せ、腕周りのトレーニング、腹筋運動
水曜:休み
木曜:スクワット、お尻周りのトレーニング、腹筋運動
金曜:腕立て伏せ、腕周りのトレーニング、腹筋運動
土曜:腹筋運動、背筋運動
日曜:休み

スクワット、腕立て伏せ、お尻周りのトレーニング、腕周りのトレーニングは、強い負荷で行います。
時間をかけてしっかりと回復させるために、日ごとに部位を変えているのが特徴です。
負荷の少ない腹筋運動は、続けてまたは1日おきにメニューに組み込んでいます。

無酸素運動と有酸素運動

上記のトレーニングは『無酸素運動』と言われ、基本的に息を止めた状態で行うトレーニングです。
酸素を消費せず、グリコーゲンと言う成分を大きなエネルギーに変えて行われます。

負荷の強いトレーニングのため、持続的に長時間行うのは難しく、主に短時間で行います。
代表的なものは前項にあるような筋トレやウエイトトレーニングです。

無酸素運動に合わせてジョギングやウォーキングなどの『有酸素運動』を取り入れることで、基礎代謝があがり、筋肉がより大きくなるのを助けます。

有酸素運動は十分な呼吸を確保しながらできる運動のことです。
継続的に細胞に酸素を供給することにより、脂肪燃焼効果を上げることができます。
エアロビクス、ジョギングや水泳などが代表的で20分程度続けて行うことにより、脂肪が燃焼し始めます。

自宅でできる筋トレメニュー

自宅で行うメニューの代表的なものには、以下の4つがあげられます。

1. スクワット
2. 腹筋運動
3. 背筋運動
4. 腕立て伏せ

トレーニングの最初に、お尻や太ももなどの大きい筋肉から鍛え始めると、効率よくトレーニングを行えます。
その後、お腹や背中の筋肉を鍛え、最後に腕や足の筋肉を鍛えましょう。
そうすると、全身がバランス良くトレーニングされます。
トレーニング初心者の方であれば、上の4つを組み合わせて行うとことで、全身を十分に鍛えることができます。

メニューの組み方でのNG例

トレーニングの組み方で気を付けたい点をまとめました。

1. 同じ場所を毎日刺激せず、筋肉を休ませる

毎日同じ場所をトレーニングすると、筋肉が回復する時間を十分に取ることができません。
そればかりか、回復しないうちにトレーニングすると、筋肉を傷つけてしまう可能性もあります。

【NG例】
月曜:腹筋運動、背筋運動、腕立て伏せ
火曜:腹筋運動、背筋運動
水曜:腹筋運動、背筋運動、腕立て伏せ
木曜:腹筋運動、背筋運動
金曜:腹筋運動、背筋運動、腕立て伏せ
土曜:腹筋運動、背筋運動
日曜:腹筋運動、背筋運動、腕立て伏せ

2. トレーニングの間を空け過ぎない

トレーニングの間を開けすぎると、筋肉が衰えてしまいます。
3日以上空かないよう、注意しましょう。
定期的にトレーニングを行うことは、筋トレの効果を高めるだけでなく、モチベーションを維持するためにも大事です。

【NG例】
月曜:腹腹筋運動、背筋運動、スクワット
火曜:休み
水曜:休み
木曜:休み
金曜:腹筋運動、背筋運動、スクワット
土曜:休み
日曜:休み

3. 自分に見合わない負荷を初めから行わない

初めから張り切って負荷を強くし過ぎると、怪我につながったり、トレーニングの疲れが何日も取れなかったりします。
少しつらいと感じるくらいの自分に合った負荷で行いましょう。

【NG例】
月曜:腹筋運動 100回×5
火曜:スクワット 100回×5
水曜:休み
木曜:腕立て伏せ 100回×5、背筋運動 100回×5
金曜:スクワット 100回×5
土曜:休み
日曜:腕立て伏せ 100回×5、背筋運動 100回×5

おわりに

普段運動習慣がない初心者向けに、自宅でできるトレーニングやその頻度、組み方、NG例などをご説明しました。

最初は、トレーニングを行う日を週に3回程度と設定しましょう。

回数や負担には、翌日に軽く筋肉痛が残る状態を維持する事により、筋肉の成長を促します。
これを目安に楽しく筋トレをしてみてください。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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