はじめに
脂肪のつき方によってリンゴ型肥満と洋ナシ型肥満の2種類に分かれるとご紹介しましたが、体脂肪自体にも大きく分けて2つの種類があります。一つは「皮下脂肪」、もう一つは「内臓脂肪」です。
皮下脂肪はその名の通り皮膚のすぐ内側にある脂肪のことで、男性よりも女性に多くつきやすいとされています。また皮下脂肪は身体を保温する役割もあるため、ある程度は必要な脂肪となります。
内臓脂肪はさらにその奥のお腹回りの筋肉と内臓との間につく脂肪のことです。この脂肪はつきすぎると生活習慣病や動脈硬化、脳卒中や心筋梗塞などの原因となることもあります。
リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満はこれらの脂肪と緊密な関係があります。
皮下脂肪はその名の通り皮膚のすぐ内側にある脂肪のことで、男性よりも女性に多くつきやすいとされています。また皮下脂肪は身体を保温する役割もあるため、ある程度は必要な脂肪となります。
内臓脂肪はさらにその奥のお腹回りの筋肉と内臓との間につく脂肪のことです。この脂肪はつきすぎると生活習慣病や動脈硬化、脳卒中や心筋梗塞などの原因となることもあります。
リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満はこれらの脂肪と緊密な関係があります。
肥満型とは?リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満
肥満型とは、脂肪がどこにつくかによって分けられる肥満の種類のことで、最初にご紹介したように、リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満の2つがあります。
これらの分別はそれぞれ、脂肪が上半身から腹部にかけてつきやすく、主にお腹回りにつくのが「リンゴ型肥満」、腹部より下の太ももやお尻など、主に下半身に脂肪がつくのが「洋ナシ型肥満」とされます。
これらの分別はそれぞれ、脂肪が上半身から腹部にかけてつきやすく、主にお腹回りにつくのが「リンゴ型肥満」、腹部より下の太ももやお尻など、主に下半身に脂肪がつくのが「洋ナシ型肥満」とされます。
肥満型別の肥満の原因〜リンゴ型肥満〜
リンゴ型肥満は、正式には「内臓脂肪型肥満」といいます。つまりリンゴ型肥満の人は、内臓脂肪がお腹回りについていることになります。男性では腹囲85㎝以上、女性では腹囲90㎝以上だと、このリンゴ型肥満と診断されます。
リンゴ型肥満の人は、糖質を筋肉にうまく取り込めないといった体質にもかかわりがあり、この取り込み切れなかった糖質が内臓脂肪として蓄えられます。そのため、リンゴ型肥満になってしまう原因としては、主に食生活が大きく影響しているようです。
・脂っこいものやカロリーの高い食べ物が好き
・糖分の多いお菓子を毎日のように食べている
・アルコールの摂取量が多い
これらがあてはまるような食生活をしている人は、リンゴ型肥満になりやすいとされており、生活習慣病の原因ともなるため、注意が必要です。
リンゴ型肥満の人は、糖質を筋肉にうまく取り込めないといった体質にもかかわりがあり、この取り込み切れなかった糖質が内臓脂肪として蓄えられます。そのため、リンゴ型肥満になってしまう原因としては、主に食生活が大きく影響しているようです。
・脂っこいものやカロリーの高い食べ物が好き
・糖分の多いお菓子を毎日のように食べている
・アルコールの摂取量が多い
これらがあてはまるような食生活をしている人は、リンゴ型肥満になりやすいとされており、生活習慣病の原因ともなるため、注意が必要です。
肥満型別の肥満の原因〜洋ナシ型肥満〜
洋ナシ型肥満は、正式には「皮下脂肪型肥満」といいます。つまり洋ナシ型肥満の人は、腰回りやお尻、太ももなどの皮下に脂肪が付きやすいといえます。この洋ナシ型肥満は男性よりも女性に多く、この下半身太りに悩んでいる女性も少なくありません。洋ナシ型肥満の人は骨盤のゆがみや筋力不足、さらには冷えなどが原因となることが多いとされています。
骨盤のゆがみ
骨盤がゆがむことで、腰回りの血行やリンパの流れが悪くなります。そのため下半身の老廃物をうまく回収できずに、下半身に脂肪がつきやすくなったり、むくみの原因となったりするのです。さらに骨盤のゆがみは、骨盤を支えるために骨盤周りに脂肪が付きやすくなります。
下半身の筋力不足
下半身の筋力も重要になってきます。特にふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、下半身の血液やリンパ液を心臓にもどすポンプの役割を果たしています。ですが、この下半身の筋肉が不足していることで、十分に血流やリンパ液を心臓へ戻せなくなってしまいます。そのため老廃物が下半身にたまりやすく、結果として洋ナシ型肥満になってしまうのです。
身体の冷え
身体が冷えることで、基礎代謝が悪くなります。そのため身体の冷えがない人と比べると脂肪を燃やしくくなり、太りやすく痩せづらくなってしまうのです。
肥満型別の肥満解消法〜リンゴ型肥満〜
リンゴ型肥満の解消法としては、蓄積された内臓脂肪を燃やすことや、内臓脂肪をためないようにすることが大切です。
有酸素運動
リンゴ型肥満の人は、一日の基礎代謝量が少ないという特徴があります。そのため、有効な肥満解消法としては有酸素運動があげられます。主な有酸素運動としては、ウォーキングやジョギング、スイミングなどです。
有酸素運動は、酸素を身体に取り込んでエネルギーを生み出します。このとき、最初の20分ほどは体内の糖質を燃やしてエネルギーとしますが、それ以降は脂肪を燃やしてエネルギーを生み出すとされています。そのため、脂肪を燃やそうとしたら、最低でも20分以上の有酸素運動が効果的です。
有酸素運動は、酸素を身体に取り込んでエネルギーを生み出します。このとき、最初の20分ほどは体内の糖質を燃やしてエネルギーとしますが、それ以降は脂肪を燃やしてエネルギーを生み出すとされています。そのため、脂肪を燃やそうとしたら、最低でも20分以上の有酸素運動が効果的です。
糖質を控えめにする
リンゴ型肥満の人は、糖質をうまく筋肉に取り込むことができないために、余分な糖質が脂肪に代わってしまいます。ため、糖質を控えることで脂肪が蓄積しにくくなります。糖質というのは主に炭水化物を指します。そのため、ご飯やパンなどの主食を少なめにしたり、間食を控えたりすることが特に有効です。ですが、ご飯やパンなどの主食を一切食べないなど、完全に糖質抜きの食事にすることはお勧めできません。糖質は、とりすぎはよくありませんが、まったくとらないのもよいことではありません。そのため、減らすときはいつもの半分くらいを目安にするとよいでしょう。また、糖質を減らした分はタンパク質や食物繊維など、ほかのもので置き換えると満足感も得られますよ。
肥満型別の肥満解消法〜洋ナシ型肥満〜
洋ナシ型肥満の人は、下半身に余分な脂肪や水分などがたまりやすいことが原因なので、それらを解消することが洋ナシ型肥満の解消につながります。
骨盤矯正
まずはゆがんだ骨盤を矯正することです。日ごろから足を組んで座る、左右どちらかに重心をかけて立つ、あるいはいつも荷物をもつ側が決まっているなど、心あたりはありませんか?さらには横座りや長時間同じ体勢でいることもゆがみに原因になることがあります。これらにあてはまる人は、まずはこのような習慣を改めることから始めてみましょう。椅子に座るときは深く腰掛け、きちんと両足を床につける、重心をまっすぐにして立つ、荷物は左右交互で持ったりリュックサックなどを使う、などぜひ日常生活でできることから工夫してみましょう。
下半身の筋トレ
下半身の筋トレも有効です。とくにふくらはぎを鍛えることは効果がみられます。ふくらはぎのトレーニングとしてはスクワットが効果的です。スクワットを行う際には以下の点に気を付けながら行うとより効果が期待できますよ。
・膝をつま先より前に出さない
・前かがみにならず、背筋をまっすぐ伸ばす
・内またにならないようにし、お尻からではなく股関節を曲げるようにする
これらを意識しながら、無理のない程度に行うようにしましょう。
・膝をつま先より前に出さない
・前かがみにならず、背筋をまっすぐ伸ばす
・内またにならないようにし、お尻からではなく股関節を曲げるようにする
これらを意識しながら、無理のない程度に行うようにしましょう。
下半身のリンパマッサージ
下半身のリンパマッサージはまずは足の裏、次いでふくらはぎ、最後に太ももと、足の先から順に行うのがポイントです。
1. 足の裏をもみほぐし、土踏まずを中心に踵やつま先に向かって血を流していく
2. 踝の下にあるくぼみをもみほぐし、ふくらはぎを押し上げるように膝の裏に向かってリンパを流す
3. すねに沿ってリンパを下から上へ流す
4. 膝裏をもみほぐす
5. 膝頭をくるくるとマッサージする
6. 太ももを正面、内側、裏側、外側と下から上へもみほぐしていく
7. もみほぐしたら膝側から足の付け根に向かって正面、内側、裏側、外側とそれぞれリンパを流す
このマッサージを行うことで、下半身にたまった老廃物を回収することができます。とくにお風呂上りなど、身体が温まり、血行がよいときに行うことをお勧めします。
1. 足の裏をもみほぐし、土踏まずを中心に踵やつま先に向かって血を流していく
2. 踝の下にあるくぼみをもみほぐし、ふくらはぎを押し上げるように膝の裏に向かってリンパを流す
3. すねに沿ってリンパを下から上へ流す
4. 膝裏をもみほぐす
5. 膝頭をくるくるとマッサージする
6. 太ももを正面、内側、裏側、外側と下から上へもみほぐしていく
7. もみほぐしたら膝側から足の付け根に向かって正面、内側、裏側、外側とそれぞれリンパを流す
このマッサージを行うことで、下半身にたまった老廃物を回収することができます。とくにお風呂上りなど、身体が温まり、血行がよいときに行うことをお勧めします。
おわりに
リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満の人では原因も対処法も異なってきます。そのため、肥満で悩んでいる人は、自分がどちらの肥満型なのか把握することが大切です。それによって自分に合った肥満解消法を見つけ、脂肪とうまく向き合いましょう。
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会