はじめに

食事制限によるダイエットで体重が落ちても、体重が落ちている原因は筋肉が落ちていたためだったということがあるかもしれません。また、その場合、脂肪は残ったままになっているというケースもあるのではないでしょうか。では、体脂肪は一体どのようにして減らせば良いのでしょうか?

体脂肪とは

体脂肪とは、体全体にある全ての脂肪を指します。ちなみに中性脂肪には、血液中に含まれるものだけでなく、皮下脂肪・内臓脂肪といったものも含まれています。

体脂肪は中性脂肪からなっており、蓄積されていくと体脂肪になっていきます。そのため、体脂肪が増えるということは、体全体の脂肪量が増加するということにつながり少しずつ肥満に近づいてしまいます。

一方で、体脂肪は体に必要な体温を保つ、ホルモンを生成する、体を外の刺激から守ってくれるという役割も担っています。

正しい体脂肪の測り方

一般に普及している体脂肪計、体組成計は電気抵抗を測定して、その値を検量線に当てはめて体脂肪を算出します。

朝になると体内の水分量は少なくなっていて、夕方・夜は水分量が多い状態になっています。そのため、大事なことは毎日同じ時間に、測定するということです。
※体脂肪を測定するタイミングというのは特に決まっておりません。また、個人差もあります。

例えば、朝起きた後、トイレに行った後、寝る前などいつも同じ条件のときに測ってみてはいかがでしょうか。できれば、朝ご飯を食べる前に測定するのがタイミングとしては良いです。

過剰な体脂肪が与える体への影響

脂肪が少なすぎるのも良くないと言われていますが、逆に体脂肪が増えすぎるというのも体には多大な悪影響を及ぼします。

メタボリック症候群、動脈硬化、心臓病、生活習慣病、DNA障害、大腸がん、老化が早まる、乳がんなどにかかりやすくなるというリスクがあります。そしてスタイルについても悪くなりますので、おしゃれも楽しめないという悲しい結果になるかもしれません。

体脂肪が増加することで起こりやすいのは、メタボリック症候群です。メタボリック症候群は、内臓の周りに脂肪がたまって、おなかがぽっこり出ている内臓脂肪型肥満の方の人で、高脂血症、高血糖(糖尿病)、高血圧の2つ以上がある状態を言います。日頃からの生活習慣が原因となります。

体脂肪が過剰に増加することによってホルモンバランスが乱れ、老化が進む、ガンのリスクも増大します。

体脂肪を減らす食事

体脂肪を減らすための方法で、食事の前に牛乳または豆乳を飲むという方法があります。これは、食事の前にある程度の満腹感を得ておいて、食事量を減らそうということが狙いです。豆乳は甘くない無調整のものを選ぶようにしましょう。

三度の食事に、毎回サラダを取り入れましょう。野菜というのは満腹感を得られやすく、カロリーも少ないです。サラダにブロッコリーを入れることで栄養価も増え、脂肪燃焼を補助する役割も期待できます。

ダイエットしているからといって炭水化物をやめている方がいますが、これは良くありません。糖質(炭水化物)を制限をしてしまうと脂肪燃焼が止まってしまいます。

和食を中心にして、一汁三菜を心がけましょう。味付けも基本的に薄味にしておくとより健康的な食事となります。

体脂肪を減らすエクササイズ

スクワットは体脂肪を効率よく落とすためにおすすめのエクササイズです。スクワットの正しいやり方をご紹介します。

まず、肩幅より広めに足を広げて立ちましょう。そして、腕は胸の前で交差させておきます。腰を下ろすときは背中を丸めずに背筋を伸ばし、お尻を後ろに突き出すように下すのがコツです。急いで行うのではなく、ゆっくりしたペースで行うと良いでしょう。

スクワットのエクササイズは10回〜15回を1セットし、1セットごとに少し休憩を挟み(30秒〜1分くらい)これを3セット行うようにします。最初から3セットは厳しいという方は、1セットからスタートして慣れてきたら少しずつ増やしていく方法でも良いでしょう。

エアロバイクも体脂肪を落とすのに最適です。自転車で出かけるのもオススメです。自転車は太ももの筋肉を鍛えることができるからです。寝る前などに布団の上で仰向けになり、自転車こぎエクササイズを行うのも良いでしょう。

体脂肪を減らすための期間

体脂肪を減らすのに必要な期間というのは、もともとの体質、体脂肪の高さなど個人差があります。さらに個々の筋肉量で体脂肪が減る期間というのは左右されてきます。筋肉が多ければ多いほど基礎代謝が高くなりますし、脂肪燃焼の効果も現れやすいというのが特徴です。

まとめ

いかがでしたか?体脂肪について、体脂肪を減らす方法などをご紹介しました。体脂肪を正しく測り、日頃の食生活には気を付けたいものです。体脂肪を気にすることのないスリムで健康な体を目指しましょう!

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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