はじめに

あなたの周りの若々しい人達を、思い浮かべて下さい。その人達は、見た目や表情が美しいだけでなく、姿勢も美しいのではないでしょうか?

あなたも脊柱について知り、実践を通して美しい姿勢を手に入れましょう!
姿勢を美しくすると若々しい印象になることができます!

若さとは

You are only as young as your spine is flexible.
脊柱が柔軟である限り、あなたは若いのだ。
If your spine is inflexibly stiff at 30, you are old. IF it is completely flexible at 60, you are young.
もし30歳で、脊柱のしなやかさに欠けるなら、あなたは年をとっている。もし60歳で、脊柱が完全に柔軟であれば、あなたは若いということだ。
現代のピラティスと呼ばれるメソッドを生み出したジョセフ・H・ピラティス氏は、生前2冊の本を書き遺しています。その中の“若さ”に関するフレーズをご紹介させていただきました。

ピラティス氏は、脊柱(背骨)の柔軟性が”若さ”を決めると語っています。

あなたの脊柱の柔軟性はいかがですか?
身体の柔軟性や、美しい姿勢の為にも必須の身体のパーツは脊柱になります。なのでここからは、一緒に脊柱の知識を深めていきましょう!

脊柱について

脊柱、いわゆる背骨とは、私達の柱となる首から腰にかけての軸のことです。
私たちの体幹の中心をなしています。

人間の体は、首(頸椎)は7個、背中(胸椎)は12個、腰(腰椎)は5個、合計24個の骨が列なって柱を造り上げています。

その形状は、S字のカーブが理想で、頸椎は前に凸、胸椎は後ろに凸、腰椎は前に凸となっている状態が正しい脊柱のあり方です。

例えば棒に置き換えて考えると、真っ直ぐな棒よりも、しなることが出来る棒の方が強いです。その理由は、しなることで、衝撃を分散することが出来るからです。それは脊柱でも同じで、理想的な脊柱はS字カーブを描いています。

脊柱の歪みによって起こるデメリットについて

<ストレートネック、ストレートパック>

ストレートネックとは、本来カーブを描いているはずの首の骨がまっすぐになってしまっていることを言います。正常な人は、首が30〜40度に湾曲していますが、ストレートネックの人はこの湾曲が30度以下になってしまっています。

ストレートバックとは、背中がまっすぐになってしまっている症状のことです。
ストレートバックは、腰痛や息切れ、肩こりの原因にもなります。

現代の生活は、パソコン、スマホを使用する機会が多くなり、下ばかり見ることで、首や背中に負担をかけてしまいがちです。
すると、背骨のカーブが減り、ストレートネックやストレートバックといった症状になってしまうことがあるのです。

<反り腰>

反り腰とは、骨盤がかなり前に傾いて、腰が反ってしまっている姿勢のことを言います。
姿勢を正しく保つ筋力が少ないにもかかわらずハイヒールを履く機会が多い女性は、反り腰が強調されてしまい、腰椎の前への凸が大きくなりがちです。

反り腰は腰痛だけではなく、下半身太りの原因にもなります。

<脊柱管狭窄症>

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、脊椎にある脊椎管という脊椎を守るための空間が狭くなり、その中を通る神経を圧迫してしまう症状のことです。圧迫によって手足のしびれや痛みが起こります。

脊柱管狭窄症の原因のひとつとして背中のS字カーブが失われることが挙げられます。
上記の例のように、正しい方向への凸が減る、もしくは過剰になると、動きが制限され背骨の周りの筋肉に負担をかけるだけではなく、骨と骨の間が狭くなることで、様々な痛みを引き起こしてしまうのです。

そこで、重要になるのが脊柱の柔軟性です!

脊柱の柔軟性について

ここでの”脊柱の柔軟性”とは、24個の骨がバランスよく均等に、猫の背中のようにしなやかに動くことを言います。この“しなやかさ”を高める為に、まずは脊柱の4方向への動きを知っておきましょう。

1、屈曲

背中をストレッチする際や、前屈の際に行う背中を丸める動作

2、伸展

大きく腕を広げ深呼吸する際や、胸やお腹をストレッチする際の背中を反らせる動作

3、回旋

ゴルフやテニスに代表されるように、胴体を捻転・回転する動作

4、側屈

立った姿勢から耳を肩に、肩を腰骨に近づける身体を横に傾ける動作
これらの動きが様々に絡み合って、私達の日常動作からスポーツの動きまでが作られています。ですから、どの方向にもまんべんなく、滑らかにしなやかに動かしたいものです。では、脊柱のしなやかさを高める為に、早速実践していきましょう!

脊柱の柔軟性を高めるエクササイズ

脊柱の柔軟性の大切さについて理解していただけたでしょうか?
ここでは、脊柱の柔軟性をアップさせるためのエクササイズのやり方をご紹介します。

<キャット&カウのポーズ>

Cat and Cow Pose

これは、脊柱の屈曲・伸展を繰り返し、滑らかさを高めていく動きです。

ポイント①
きつめのジーンズのジッパーを閉める時のように、お腹をひとつ内側に引き入れる意識を常に持つこと。そうすることで、体幹部が安定し、腰を守りながら快適に動くことが出来る。

ポイント②
吸いながら胸を広げ(伸展)、吐きながら背中を丸める(屈曲)。吸うと胸に空気が入り広がり反りやすくなり、吐く時は肺の中から空気が出ようと、脊柱は丸まりやすくなる。呼吸を上手く活用しましょう。

<マーメイドストレッチ>

Mermaid Streach

マーメイドストレッチと呼ばれる、脊柱を側屈方向へ導く動きです。アレンジで、脊柱伸展・回旋・屈曲動作が入っています。

ポイント①
スタートポジションは、あぐらでも椅子に座ってもよい。一番腰や股関節が楽でいられるポジションを選ぶ。

ポイント②
骨盤も胴体も、床と垂直になるように立ち、上半身が2枚の板の間に挟まっているイメージで、サイドに体を傾ける(側屈)。

ポイント③
腕は無理に挙げず、心地よいところを選ぶ。

ポイント④
頭部は常に、脊柱の延長線上にあるよう、確認すると、心地よく胴回りが動きストレッチされる。

ポイント⑤
筋肉をストレッチする際に、呼吸を吐くと余分な体の緊張が取れ、効果的に動くことが出来る。

まとめ

ご自身の日常動作は、どんな動きが多いでしょうか?

『日頃あまり行っていない方向へ、脊柱を動かしていく』そんな些細な心掛けが、体のバランスの整え、あなたの脊柱の柔軟性を高めていきます。
それは、若々しさを保つことが出来るだけではなく、美しい姿勢を手に入れることにも繋がります!

是非楽しみながら、脊柱のエクササイズを実践・継続して下さい!

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