敏感肌とは

敏感肌とは、化粧品、洗顔料、紫外線といった外から受ける刺激に弱い、デリケートな肌のことをいいます。普通肌の方がそれらの刺激を受けても大丈夫な場合でも、敏感肌の方だと、かゆみ、湿疹、痛み、かぶれ、ほてりなどの症状が起きてしまうことがあります。

敏感肌の原因は基本的に、乾燥による免疫機能の低下です。通常、肌には外の刺激から守るバリア機能が備わっています。しかし、水分や皮脂が少なくなると、バリア機能が低下して肌が刺激に敏感に反応するようになってしまうのです。
合わない化粧品を使っていたり、間違ったスキンケアをしたりして肌を傷つけることも、敏感肌の原因となります。

敏感肌の化粧水の選び方

敏感肌の方は、乾燥によって肌のバリア機能が低下しているので、少しの刺激でも肌トラブルにつながりやすいです。
そのため、高保湿成分である『セラミド』が配合されている化粧水や、刺激となる成分が少ない化粧水を選ぶことが大切です。刺激となるのはアルコール、防腐剤、着色料、香料などです。購入の際にはそのような添加物が入っていないか確かめましょう。

また、忘れてはならないのが、使用前のテストです。敏感肌用であっても、ご自身の肌に合わない可能性もあります。初めて使う化粧水は必ず腕の内側などに少量塗って、肌トラブルが起きないかどうかを事前に確かめてみることが大切です。
生まれ持った敏感肌ではなく、間違ったスキンケアや生活習慣の乱れなどによる敏感肌の場合、腕の内側に塗ったときは何も問題がなかったのに、顔に使った途端にトラブルになるというケースもあります。このようなケースも考えて、顔の目立たないところに少量塗り、肌トラブルが出ないか様子を見ると、安心して使用できるでしょう。

肌に何らかの違和感、異変を感じたときはすぐに洗い流して、使用をやめましょう。

敏感肌向けの化粧水

ここでは、筆者おすすめの2つの化粧水をご紹介します。

無印良品『化粧水・敏感肌用・高保湿タイプ』

無印良品の敏感肌用・高保湿タイプの化粧水には、岩手県釜石の天然水が使用され、肌を保護するスベリヒユエキスやグレープフルーツ種子エキスなどの成分も配合されています。無香料・無着色に加え、パラベンやアルコールフリーで、アレルギーテスト済みでもあるため、安心して使用できます。
400mlという大容量で、税込1,1900円(2018年10月現在)という安さも魅力です。

花王『キュレル 化粧水』

キュレルは敏感性乾燥肌を考えた化粧品シリーズで、セラミドを守って補うことで肌に潤いを与えるというコンセプトです。キュレルの化粧水は無香料で低刺激なのが特徴で、肌荒れや痒み、ニキビ、傷跡、黒ずみなどの肌トラブルに効果的と言われています。
『ややしっとり』『しっとり』『とてもしっとり』の3つのタイプから好みに合わせて選べるのも嬉しいです。

化粧水のつけ方

ここでは、化粧水を手でつける時の正しいやり方を解説します。

①化粧水を少量手のひらに落とし、手のひらで温めるように広げます。
②手で顔全体を覆うように優しく、15秒程度押さえます。
③この動作を3回ほど繰り返します。少しずつ肌内部に浸透させていくイメージです。
④目元、口元など乾燥しがちな場所は、念入りに指先で抑えるようにします。決してこすらないでください。
⑤肌がモチモチしてきたなと感じたら完了のサインです。手のひらを頬に当て、ゆっくり離した時に肌が手のひらに吸い付く感じがあればOKです。

敏感肌のスキンケアのポイント

敏感肌の方は、日々のスキンケアにも気を配りましょう。

まず、クレンジングは用量を守り、使い過ぎないことが大事です。クレンジングの際は、力の入りやすい人差し指や中指を避け、薬指や小指の指先をうまく使って優しく落とします。
敏感肌の方には、刺激の少ないクリームまたはミルクタイプがおすすめです。

洗顔の際もゴシゴシと強くこすらずに、優しく洗いましょう。
化粧水と同様に、添加物の少ない比ものを選びましょう。

保湿効果を高めるために乳液、クリームなど使いたくなりますが、敏感肌の方は必ずしも乳液を使う必要はありません。乳液などは乾燥が気になる部分だけに使っても良いでしょう。

さらに敏感肌の方は、日焼け止めにも注意が必要です。SPF値、PA値の数値が高すぎる日焼け止めをつい使いたくなりがちですが、数値が高いものは刺激が強く、その分肌に負担がかかります。通勤や、近くまでの買い物程度であれば、日焼け止めの数値はSPF10~20程度でも良いでしょう。
日焼け止めは一度塗ったら一日中効果が続くわけではないので、適度な塗り直しが必要です。忘れずに塗りなおして、日焼け対策をしてください。

まとめ

敏感肌の場合、普通より化粧水の成分や使い方に気を配る必要があります。自分の肌に合ったものを選び、正しい使い方でスキンケアを行いましょう。いつも何気なく行っているスキンケアを少し見直すだけで、敏感肌を優しく労わりながら、美肌を目指すことができます。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

関連する記事

関連するキーワード

著者