はじめに

ビタミンB1とは体のどのような働きに効果があるかご存じでしょうか。
ビタミンにはさまざまな種類がありますが、ビタミンB1は忙しく働く社会人にとって、オススメのビタミンのひとつです。
ビタミンB1の上手な摂り方を生活に取り入れることで、健康的な身体作りのサポートになるでしょう。

ビタミンB1とは

ビタミンB1は熱に弱く、水に溶けやすい性質を持ったビタミンB群のひとつです。体の中でエネルギーを作るときに必要な「補酵素」という役割を担っています。

元々は米ぬかから発見されたビタミンで、植物の種、酵母などにも含まれています。
ビタミンB1が体から不足すると後項で詳しくご紹介しますが、脚気や神経炎などの病気にもなります。また、ビタミンB1は別名「サイアミン」や「チアミン」ともいわれています。

ビタミンB1の効果

ビタミンB1には、健康を維持するための効果が、大きく分けて3つあります。

・糖質を分解してエネルギーに変える
・脳や神経の正常な働きに関与する

ビタミンB1不足が引き起こす身体のトラブル

体にさまざまな効果を与えることができるビタミンB1ですが、不足してしまうとどのような影響が起こるのでしょうか。

体内がビタミンB1不足に陥ると、下記の初期症状が現れます。

・疲れがとれない
・集中力の低下
・精神不安定
・肥満になりやすくなる

さらに欠乏が進行すると全身の末梢神経が侵されてしまう「脚気」や中枢神経が侵される「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」という病を引き起こします。

ビタミンB1の摂り方と注意点

ビタミンB1を摂取できる食べ物をご紹介します。

・豚肉や牛ヒレ肉、鶏レバーなどの肉類
・大豆やソラ豆、インゲン豆などの豆類
・疲れをとると言われているウナギ
・ミネラルも多く含んでいる海苔
・白米よりも栄養価が高いといわれている玄米

意識的にこれらの食品を摂り入れることでビタミンB1を摂取することができます。

ただし、ビタミンB1を摂り入れる際に、いくつかの注意点があります。

1.水
ビタミンB1は水に溶けやすい性質を持っていることから、食物の長時間浸水や過剰に洗いすぎることは成分が溶け出すため控える。

2.塩素
塩素はビタミンB1を分解する性質を持っています。
日本の水道水は家庭へ流れ着く前の浄水場で、原水を浄化するために塩素が使われていますが、家庭の蛇口から出る水道水にその塩素が残っています。そのため、浄水器で塩素を排除したり、ミネラルウオーターを利用して調理するようにしましょう。

3.熱
ビタミンB1は水、塩素の他に熱にも弱く、加熱調理でも成分が消失されるためなるべく別の調理法にする。加熱する時間と消失率は時間に比例します。しかし、スープ料理であれば、スープの中にビタミンB1が溶け出すため失われることなく摂取できるのでオススメです。

4.こまめに摂取
ビタミンB1は体中の水分にも弱いため、摂取した食物すべてのビタミンB1が吸収されることはありません。そのため1度の食事でたくさん摂り入れても余剰分は尿と一緒に排出されてしまいます。毎食こまめに摂取することを心がけましょう。

ビタミンB1は過剰摂取しても副作用はありませんが、水や熱に弱いので体の中に吸収すること自体が簡単ではありません。上記を踏まえて調理することでビタミンB1を効率よく摂取ことができます。

1日に必要なビタミンB1の摂取量

ビタミンB1の一日に必要な摂取量の目安は、性別や年齢によって必要量が異なります。また、女性の場合は妊娠中や授乳中によっても違ってきます。

成人男性 0.8㎎~1.2㎎
成人女性 0.7㎎~0.9㎎
妊婦 1.0㎎~1.1㎎
授乳中 1.0㎎

このように妊娠中の方や授乳中の方は妊娠前と比少し多めに摂取することが推奨されています。しかし、上記の摂取量は、インスタント食品やジャンクフードなどの偏った食生活でなければ十分に摂ることの可能な量です。

まとめ

ビタミンB1についてお分かりいただけましたか?
ビタミンB1は体にとって必要なビタミンのひとつです。効率良く摂取する方法を心がけながら、食事の中で上手に、そしてこまめに摂ることをオススメします。また、ビタミンB1をきちんと摂ることで病気になりにくい体作りを目指してみてはいかがでしょうか。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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