はじめに
仕事から疲れて帰ってきて、お風呂がリラックスタイムという方も多いのではないでしょうか?
入浴は心身の疲れを癒してくれると思います。
そんな入浴にはリラックス効果の他にも様々な効果があって、入り方を工夫すると疲労回復がもっとスムーズになるかもしれません。
また、間違った入浴法は身体に悪影響を及ぼす事もあります。
入浴にはどんな効果があるのか、疲労回復できる入浴法やお勧めのグッズ等をご紹介していきます。
入浴は心身の疲れを癒してくれると思います。
そんな入浴にはリラックス効果の他にも様々な効果があって、入り方を工夫すると疲労回復がもっとスムーズになるかもしれません。
また、間違った入浴法は身体に悪影響を及ぼす事もあります。
入浴にはどんな効果があるのか、疲労回復できる入浴法やお勧めのグッズ等をご紹介していきます。
入浴の健康効果にはどんなものがあるの?
入浴には様々な効果が期待出来ます。
なぜならお湯に浸かる事で、主に3つの物理的作用が働くからです。
入浴する習慣のある日本では、効果が医学的に証明されています。
なぜならお湯に浸かる事で、主に3つの物理的作用が働くからです。
入浴する習慣のある日本では、効果が医学的に証明されています。
温熱効果
温かいお湯に浸かる事で皮膚の毛細血管や皮膚の血管が拡がり、血行が促進されます。それにより身体中に溜め込んでいる老廃物を体外に排出してくれます。その他に、肩こりや腰痛等の慢性的な身体の痛みやコリを緩和したり、筋肉の緊張を解いて柔軟性を高めてくれたり、疲れを癒してくれます。
ただし、ここで注意して欲しいのは、同じ痛みでも捻挫や筋肉痛になった直後の場合は、患部が炎症を起こしているので、患部を温めてしまうと痛みや腫れを増長してしまうということです。急性期の痛みは冷やすのが第一なので、気をつけましょう。
ただし、ここで注意して欲しいのは、同じ痛みでも捻挫や筋肉痛になった直後の場合は、患部が炎症を起こしているので、患部を温めてしまうと痛みや腫れを増長してしまうということです。急性期の痛みは冷やすのが第一なので、気をつけましょう。
浮力の作用
水中にある物体は浮力の力によって浮き上がりますよね?それと同じで、身体をお湯に浸けると、その重力は普段の10分の1になるのです。この浮力の作用によって身体の筋肉の緊張を解くだけではなく、身体が軽く感じる事によって心身ともにリラックスが出来ます。
静水の作用
お湯に全身を浸けると、全身に水圧がかかります。それによって下半身に溜まってしまった血液が心臓に戻っていき、血液の循環が促進されます。その結果、浮腫の改善にも繋がります。
ただ、今まで滞っていた血流が戻る事になるので、心臓や肺に負担がかかる事を忘れないで下さい。
ただ、今まで滞っていた血流が戻る事になるので、心臓や肺に負担がかかる事を忘れないで下さい。
その他の効果
温熱効果、浮力の作用、静水の作用以外にも、勿論効果はあります。
例えばお湯に浸かる事で皮膚の毛穴が拡張されますので、毛穴に溜まった汚れが落としやすくなり、身体を清潔に保つ事が出来ます。
また、水の中で身体を動かすと、水の抵抗がかかるので、筋力の維持や増強する事も出来ます。
例えばお湯に浸かる事で皮膚の毛穴が拡張されますので、毛穴に溜まった汚れが落としやすくなり、身体を清潔に保つ事が出来ます。
また、水の中で身体を動かすと、水の抵抗がかかるので、筋力の維持や増強する事も出来ます。
疲労回復できる入浴法
普通に入浴しても疲れは取れますが、疲労を強く感じた時にお勧めしたい入浴法が温冷交互法です。温冷交互法とは、特に疲労を感じている部分にシャワーを使ってお湯と水を交互にかける方法になります。
例えば筋肉痛ですが、筋肉痛の原因は疲労物質の乳酸が溜まることです。この乳酸をいかに効率良く体外に排出するかが、筋肉痛を治す大きなカギとなります。温冷交互法を行う事で、抹消血管を拡げる作用が働き、乳酸等の疲労物質を効率良く代謝させて体外への排出を促してくれます。血管というのは温めると拡張し、冷やすと収縮します。その為、温冷交互法を行う事で、ポンプのような作用が起こり、効率的に血行を促す事が出来るのです。
例えば筋肉痛ですが、筋肉痛の原因は疲労物質の乳酸が溜まることです。この乳酸をいかに効率良く体外に排出するかが、筋肉痛を治す大きなカギとなります。温冷交互法を行う事で、抹消血管を拡げる作用が働き、乳酸等の疲労物質を効率良く代謝させて体外への排出を促してくれます。血管というのは温めると拡張し、冷やすと収縮します。その為、温冷交互法を行う事で、ポンプのような作用が起こり、効率的に血行を促す事が出来るのです。
温冷交互法のやり方
お勧めの温冷交互法のやり方をご説明します。
1.最初に湯船にしっかり浸かって身体を温めましょう。
2.湯船から出て、疲労が溜まっている部位に冷水のシャワーを15秒程かけましょう。
冷水シャワーの温度の目安は15~20度です。
3.次に同じ部位に40~45度の温水シャワーを40秒程かけます。
この時はシャワーではなくて、湯船に浸かってもOKです。
4.最後は温水で終わりましょう。
疲労の強い部位が複数ある場合、同時に行って大丈夫です。
ただ、温冷交代浴は、温度差による血圧変動がおこりますので、高血圧や心臓・循環器疾患の持病をお持ちの方は控えてください。
1.最初に湯船にしっかり浸かって身体を温めましょう。
2.湯船から出て、疲労が溜まっている部位に冷水のシャワーを15秒程かけましょう。
冷水シャワーの温度の目安は15~20度です。
3.次に同じ部位に40~45度の温水シャワーを40秒程かけます。
この時はシャワーではなくて、湯船に浸かってもOKです。
4.最後は温水で終わりましょう。
疲労の強い部位が複数ある場合、同時に行って大丈夫です。
ただ、温冷交代浴は、温度差による血圧変動がおこりますので、高血圧や心臓・循環器疾患の持病をお持ちの方は控えてください。
疲労回復をより高める入浴グッズ
温冷交互法を行うだけでも疲労は回復できますが、更に疲労を高めるグッズがあります。それは入浴剤です。今は様々な入浴剤が販売されていて、香りが良い入浴剤を使って入浴することでリラックス効果が期待できます。
その中でも疲労回復に凄く効果のある入浴剤があるんです。それは炭酸ガス系の入浴剤です。炭酸系の入浴剤を使うと、温浴効果が高まり、浸かるだけで血行が良くなります。
どういう事かと言うと、炭酸系の入浴剤を使い、泡が出終わるとお湯に炭酸ガスが充満します。それが皮膚から身体の中に入り、ある程度、体内に炭酸ガスが溜まると、身体の中に浸透した炭酸ガスを異物だと認識します。身体は異物だと感知すると体外に排出しようとして、身体の代謝機能が働くのです。その結果、血液循環が良くなります。炭酸ガスでそれを上手く利用して身体を温めるので、疲労も回復しますし、デトックス効果も期待出来ます。
その中でも疲労回復に凄く効果のある入浴剤があるんです。それは炭酸ガス系の入浴剤です。炭酸系の入浴剤を使うと、温浴効果が高まり、浸かるだけで血行が良くなります。
どういう事かと言うと、炭酸系の入浴剤を使い、泡が出終わるとお湯に炭酸ガスが充満します。それが皮膚から身体の中に入り、ある程度、体内に炭酸ガスが溜まると、身体の中に浸透した炭酸ガスを異物だと認識します。身体は異物だと感知すると体外に排出しようとして、身体の代謝機能が働くのです。その結果、血液循環が良くなります。炭酸ガスでそれを上手く利用して身体を温めるので、疲労も回復しますし、デトックス効果も期待出来ます。
間違った入浴法の健康被害
入浴する事で、身体に良い効果が沢山ある事はお分かり頂けたと思いますが、間違った入浴法を行うと逆効果になってしまいます。では、間違った入浴方法を行う事でどんな健康被害があるのでしょうか?
1.熱いお湯に浸かって汗をかくのは危険
この方法はダイエットやデトックス効果があるのでは?と思っている方も多いと思います。
しかし、熱いお湯に浸かると心臓に負担がかかって一気に疲労してしまう他、ジェットコースター血圧といって、熱いお湯(42度以上)に浸かった時の急激な血圧の上昇が起こり、その後に血管が拡張した事で、血圧の急降下が起こります。
これにより、うとうとと眠くなってしまって意識が消失してしまう危険性もあります。その結果、最悪の場合、溺死してしまうケースもあります。高温入浴の限界は5分と言われているので、注意しましょう。
また42度程度のお湯に浸かると、お肌の潤いとなるセラミドが流れてしまって、肌がカサカサになってしまう恐れもありますので、高温入浴は避けた方が良いでしょう。
しかし、熱いお湯に浸かると心臓に負担がかかって一気に疲労してしまう他、ジェットコースター血圧といって、熱いお湯(42度以上)に浸かった時の急激な血圧の上昇が起こり、その後に血管が拡張した事で、血圧の急降下が起こります。
これにより、うとうとと眠くなってしまって意識が消失してしまう危険性もあります。その結果、最悪の場合、溺死してしまうケースもあります。高温入浴の限界は5分と言われているので、注意しましょう。
また42度程度のお湯に浸かると、お肌の潤いとなるセラミドが流れてしまって、肌がカサカサになってしまう恐れもありますので、高温入浴は避けた方が良いでしょう。
2.入浴した後に肌をゴシゴシ洗った時のリスク
お湯に使った後の肌は柔らかくなっていて、凄くデリケートになっています。その状態で肌をゴシゴシ擦ってしまうと、皮膚は傷ついてしまって痒みや乾燥の原因になります。肌が柔らかくなっていると、身体が温まって毛穴が開いていますので、汚れは手の平や柔らかいガーゼで十分落とす事が出来ます。ゴシゴシ擦るのは止めましょう。
3.寝る時間を優先しよう
美容やダイエットには長風呂が良いというのは必ずしも正しいとは言えません。お風呂の時間を延ばすよりも、睡眠時間を延ばす方が美容には効果があるのです。また入浴後は体温が下がりますので、1~2時間は寝付きにくくなってしまいます。寝る時間を逆算して、入浴する事をお勧めします。
4.無理な下半身浴は止めよう
身体の老廃物を汗と一緒に流すという理由で下半身浴をしている方も多いと思います。しかし、下半身浴で汗をかけば、それだけ汗腺が活発になってしまって、汗をかきやすい体質になってしまうのも事実です。汗をかいてしまってメイクが崩れてしまう事や体臭が気になる女性にとっては汗腺が活発になってしまって必要以上の発汗は逆効果になってしまう恐れがあります。
また、浴室の温度調整は難しいので、下半身浴を行うと、上半身が冷えてしまう事もあります。下半身浴というのは、元々、心臓や血管、肺等に疾患のある方が医師に勧められて行うものですので、無理に行う必要はありません。
また、浴室の温度調整は難しいので、下半身浴を行うと、上半身が冷えてしまう事もあります。下半身浴というのは、元々、心臓や血管、肺等に疾患のある方が医師に勧められて行うものですので、無理に行う必要はありません。
まとめ
入浴の健康効果は主に温熱効果、浮力の作用、静水の作用があります。疲労回復に効果的な入浴法は温冷交互法です。また、疲労回復に最も効果のあるグッズは炭酸系の入浴剤ですので、温冷交互法と併せて行ってみて下さい。
そして間違った入浴法は時に命を危険に晒してしまう事もありますので、注意して下さい。
正しい入浴法を実践して疲労回復しましょう!
そして間違った入浴法は時に命を危険に晒してしまう事もありますので、注意して下さい。
正しい入浴法を実践して疲労回復しましょう!
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会