はじめに

歩くことが血圧に良い理由を知っていますか?血圧は生活習慣によって高くなることがあります。血圧は気づかない間に高くなっていることが多く、健康診断で血圧が高いと指摘され気づくのが一般的です。健康のためには血圧を下げる必要があるのはもちろんです。そして、その方法のひとつがウォーキングなのです。今回は、血圧を改善するためのウォーキングの方法について紹介します。

ウォーキングと血圧の関係とは

ウォーキングは血圧を改善するのに良い方法だと言われています。ウォーキングは有酸素運動のひとつですが、酸素を取り込みながら全身を使って行う運動で、血圧を健康に保つのに役立ちます。体を全体を使うことで、心肺機能が改善され血流も良くなり血圧が下がりやすくなります。

また全身を使うことから手足の末梢の血管まで血液の循環が良くなり、代謝が促進されるようになります。このようにウォーキングは、体全体の血流を改善して心臓疾患や脳疾患などの生活習慣病のリスクを下げることができます。

血圧改善によいウォーキングのやり方

ウォーキングが血圧を改善するのに良いということは分かりましたが、正しく行わないと結果に結びつきません。血圧を改善するためのウォーキングの方法を紹介します。

血圧を改善するためには有酸素運動が効果的ですが、息が上がるほどの激しい運動は逆効果になります。激しい運動は心拍数が上がり過ぎて心臓や血管に負担がかかり、血圧を上げてしまう可能性があります。

ポイント1 歩く姿勢

背筋は真っ直ぐ伸ばして胸を張って肩の力を抜きます。視線は正面を向いてリラックスします。

ポイント2 歩く時間

1回につき約15分~20分かけて歩くようにします。時間がない時でも10分間だけでも良いので歩くようにします。自分のペースで無理なく続けられることが大切です。

ポイント3 1週間のペース

ウォーキングは、最低でも1週間に2回は行うことが大切です。
できれば週に3日くらいのペースで行うのが効果的です。

ポイント4 歩き方

だらだらと歩いたのでは効果がないので腕を振ってやや速足で歩くくらいのペースで歩くのが理想です。歩幅を大きくして腕をしっかり振って歩きましょう。腕を振ると歩幅も自然と開くようになります。また歩くときはかかとから着地するようにします。

血圧改善によいウォーキングのコツ

血圧を改善するにはウォーキングが効果的ですが、コツをつかんで運動することでより効率的に血圧を改善することができます。良いウォーキングは下を向かず歩くことです。下を向くと猫背になってしまい、歩くペースがゆっくりになったり、正しい効果を得ることができなくなります。

背筋はピンと伸ばして腕をしっかり振りましょう。更に、リズムをつけて歩くと体内に酸素を取り込むことができます。また、歩くときは運動靴を履くようにすると長時間歩いても足が疲れることがありません。かかとの高い靴などは腰に負担がかかり腰痛の原因になったり、足首を捻挫するなど思わぬ怪我に繋がるのでウォーキング専用のシューズで歩くようにしてください。

血圧改善によいウォーキングの様々な効果

ウォーキングは血圧を改善するのに効果的な運動ですが、血圧を改善する以外にもさまざまな効果が得られます。ここでは血圧を改善する以外にどのような効果が得られるのか紹介します。

血液の循環が良くなる

足には多くの筋肉が存在しますが、筋肉を動かすことにより血液の循環も良くなります。足を動かすことにより血液が心臓へ流れるようになり全身への血行も良くなります。

基礎代謝が良くなる

ウォーキングのような有酸素運動は基礎代謝も高まります。基礎代謝が低下するとエネルギーが余って脂肪へと変わります。ウォーキングにより基礎代謝が良くなるとエネルギーが消費されるためぜい肉が付きにくくなります。

心肺機能が高まる

心肺機能が良くなることにより全身にスムーズに血液が流れるようになります。また血管の状態も良くなり、血圧の改善につながります。心肺機能が高まることで脂肪も燃焼されやすくなり肥満などの予防にも役立ちます。

リラックス効果

ウォーキングはストレス解消にも役立ちます。歩くことでドーパミンやセロトニンなどリラックスに効果のあるホルモンが分泌され気持ちを落ち着ける効果が得られます。ウォーキングは血圧を改善するだけではなく、脳の活性を高めて心の健康にも役立ちます。リラックスすれば気持ちが興奮することなく血圧が高くなることが減ります。

肥満防止

ウォーキングは肥満を防止するためにも効果的です。運動不足は肥満につながりますが、ウォーキング全身を使う有酸素運動ですが、足にも筋肉がつくようになって脂肪が燃焼しやすくなります。筋肉が付くことで代謝も良くなり肥満を防止できます。

おわりに

ウォーキングは血圧を改善するのに役立つ有酸素運動です。全身を使って酸素を取り込むため全身へ流れる血液の流れも良くなります。ウォーキングはリズムをつけてテンポ良くあることが大切で、ゆっくりと歩くと効果が得られません。費用もかからず運動靴させあれば気軽に始めることができるので便利な運動療法です。また血圧を改善するにはウォーキングと合わせて食事療法も行うと更に効果的です。

みなさんもぜひウォーキングで健康な身体になりましょう!

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

関連する記事

関連するキーワード

著者