サイクリングの4つの効果

①20分間以上続けて脂肪燃焼

サイクリングはウォーキング・水泳などと同様、『有酸素運動』に分類され、長時間継続することでダイエット効果が得られると期待されています。
有酸素運動とは、体に弱い負荷を継続して加えながら、酸素を積極的に体内に取り入れる運動のことです。これにより、身体に蓄積されている体脂肪を効率的に燃焼できるというわけです。
体脂肪を燃焼させるためには、息があがらないほどの負荷の少ない運動を20分間以上継続することがポイントです。
そのため、通勤・通学のように毎日習慣化することが大切だと言えます。

②低負荷なのに高カロリー消費

サイクリングは有酸素運動のなかでも消費カロリーが大きいのが特徴です。女性が時速10kmで漕いだとすれば、1時間で230kcal前後消費できるほどです。(体重などの個人差により、消費カロリーは異なります)
ウォーキングの消費カロリーは1時間で160kcal前後ですので、比較すれば、負荷を大きくかけないで効率的にカロリーを消費できる運動だと言えます。
サイクリングの方法を工夫すれば、もっと消費カロリーを増やすことも可能でしょう。

③漕ぐ動作で下半身痩せ

足腰を動かす運動でもあることから、脚やお尻の脂肪を燃焼させ、下半身の引き締めが期待できます。
外で運動したくない方は、ジムなどのエアロバイクを活用しても良いでしょう。

④筋肉を増やして基礎代謝量を増加

脂肪を燃焼させて筋肉量を増やすことは、『基礎代謝量』の向上にも繋がります。
基礎代謝量とは何もしていない時に消費されるエネルギー量のことを指しています。基礎代謝量を増やすことでカロリーを消費しやすくなるので、痩せやすい体質へと変わっていくというわけです。

効果的なサイクリングメニュー

サイクリングダイエットの効果的な方法は、なるべく日々継続して自転車を漕ぐことでしょう。
今まで車や電車で通勤していたのを、自転車に変えるだけでも大分違うはずです。

注意点は1回につき20分間以上のサイクリングが必要であるため、5~10分間の短時間のサイクリングでは効果が少ないことでしょう。
また、心拍数は上がって息がギリギリ上がらないくらいの負荷で行うのがベストです。ウォーキングよりは負荷が大きくなりますが、あくまで苦しくならない程度を保ってください。

外でのサイクリングが苦手な方は、エアロバイクを利用するのがおすすめです。
2万円前後で思いきって自宅用を購入される方もいますが、ジムでエアロバイクを使ってトレーニングするのも良いでしょう。ジムでのトレーニングの場合、音楽を聴いたり、テレビを見たりしながらでも実践できるので、無理なく楽しくトレーニングを継続できるはずです。
また、ジムではジム友達やトレーナーなど、周りのサポートがあるので、継続しやすいかもしれません。

具体的なサイクリングのやり方

サイクリングをする時には、負荷のかけ方・継続時間・時間帯・頻度の4点に注意して取り組むことが大切です。

①負荷のかけ方

負荷は有酸素運動なので、体内に酸素を積極的に取り組むことができる息の上がらないくらいが適切です。
ただ、体力向上させたい場合や筋力をつけて基礎代謝を向上させたい場合は、心拍数の上がるくらいが望ましいのです。心臓の鼓動がドクドク聞こえるけれど、呼吸は安定しているくらいを保ってエクササイズしていきましょう。

②継続時間

継続時間は最低20分間ですが、無理がないようならばそれ以上続けても構いません。その分、脂肪燃焼が活発に行なわれるようになるので、ダイエット効果は高く見込めるわけです。
20分間未満しか時間がとれない場合には、脂肪燃焼には効果が見られないため、ゆったりと時間がとれる時に実践することをおすすめします。

③時間帯

サイクリングをする時間帯には、そこまで細かい指定はありません。
しかし、体の細胞を修復・再生をする時間帯である『ゴールデンタイム(22時~2時まで)』と、食後は控えた方が良いとされています。
食後は食べ物を体内に取り入れることで血糖値が上がっています。そのため、脂肪より先に糖質の燃焼に取り掛かってしまい、脂肪の燃焼効率が悪くなります。
総合的に見ると、1日の代謝を活発にするためにも、朝から昼にサイクリングを取り入れると高い効果が期待できると言えるでしょう。

④頻度

頻度は毎日の習慣のように行なうのが望ましいですが、難しいようならば1日おき、2日おきからスタートしても良いでしょう。
大切なのは無理なく楽しく続けることなので、体に負担をかけてまで取り組む必要はありません。慣れてきたら、徐々に頻度を上げていくのが理想的だと言えます。

おわりに

自転車を用いた気軽なサイクリングは、毎日の通勤・通学に取り入れるほか、エアロバイクで定期的にトレーニングしても同様な効果が得られることが分かりました。
エアロバイクの場合は、音楽やテレビを楽しみながらできる『ながら作業』としても実践できます。そのため、運動が苦手な人でも比較的取り組みやすいエクササイズだと言えるでしょう。

記載した注意点を守りながら、正しい方法でサイクリングを行ない、脂肪燃焼やダイエット、基礎代謝の向上などの効果が得られることを願っています。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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