はじめに

本や雑誌などで骨盤矯正の特集を見かけることもあるのではないでしょうか?
今回は、骨盤のゆがみが体型に及ぼす影響、骨盤矯正のダイエット効果、骨盤矯正の方法などについてご紹介します。

骨盤のゆがみとは

骨盤というのは、左右の寛骨(かんこつ)、その後方中央にある仙骨および尾骨によってつくられています。内臓を保護する役目を持っています。そして、女性にとっては妊娠したときに胎児を育てるための子宮保護の役割もあります。

ちなみに、男性と女性とでは骨盤の形が異なっており、女性の骨盤の場合は男性の骨盤よりも横幅が広く、縦幅が短いのが特徴です。
これによって出産のときには、ホルモンの作用によって恥骨の結合と仙腸関節が緩み、骨盤が広がって出産しやすくなるというメリットがあります。

骨盤の連結、それから骨盤周辺の様々な筋肉の作用によって骨盤が安定するようになっています。骨盤の安定が維持できなくなった状態のことを、骨盤が歪んでいる状態というのです。

骨盤のゆがみと聞くと、骨の位置に着目しがちかもしれませんが、大事なのは骨のゆがみではなく、骨をゆがませている筋肉の改善なのです。

骨盤には脚の筋肉もくっついています。そしてそれらの筋肉は、膝を曲げたり、伸ばしたりという動作と連動して骨盤も動かしています。
骨盤のゆがみは、脚の筋肉からの影響も大きく関連してきます。

骨盤のゆがみが体型に及ぼす影響

骨盤の歪みがあると全身の筋肉、内臓の機能が低下していきます。骨盤は、体の中心で体幹を支えるとても重要な役割を担っているのです。

骨盤が不安定な状態では、猫背になりやすく、そのほか、足のむくみやO脚、股関節の不調などにもつながります。

そして、女性特有の不調の症状としては、新陳代謝が下がる、からだが冷えやすい、生理不順や生理痛、妊娠、出産時の腰痛、便秘が挙げられます。

骨盤矯正のダイエット効果

骨盤矯正ダイエットは、特に女性にとって大切です。からだが冷えやすいと、代謝が下がり、太りやすくなるというデメリットがあるからです。骨盤を矯正することで太りにくいからだになることができます。

骨盤がゆがんでいると、骨盤の中を通る血管が圧迫されてしまって血流が悪くなります。老廃物・水分が溜まっている状態ですので、便秘・むくみの原因となります。

そして背中にある脊柱も骨盤によって維持されているものなので、骨盤がゆがむと脊柱も自然とゆがんでしまいます。そのため、脊柱にある自律神経にも悪い影響が出ます。

さらに、筋肉が引っ張られることで筋肉の老化が進んでしまいます。内蔵を支える筋力も低下し、ぽっこりお腹になるのです。

骨盤矯正は上記のような症状を改善できるので、痩せることができるのです。

骨盤矯正トレーニング・ストレッチの方法

<バスタオル枕>

1.バスタオルを広げ、横に三つ折りにします
2.端から丸めて、端を残してひっくり返しましょう
3.バスタオルを床においてから、ウエスト部分にタオルの丸めた部分が当たるように寝転がります
4.バスタオルの端っこの部分を片方の腕で引っ張って、お腹にくっつけます
5.空いている腕を上に真っ直ぐにして、上げた腕の方の足を外側に4回程度倒す
6.深呼吸を3回行います
7.タオルをウエスト部分から腰に下ろします。4~6を行う
8.バスタオルを太ももまで下すと、また4~6を行う
9.左右を行ったら完了です

<骨盤矯正体操>

1.両足を軽く開き、手を腰にあてる
2.腰を前後に動かす
3.次に左右に動かす
4.呼吸を行いつつ、ぐるぐると腰を回す
このときに8の字を描くようにして腰を回すのがポイントです。

<ウエスト・太もも痩せ!ガニ股スクワット>

1.両方の脚を腰幅に開き
2.つま先は外側に向けてください
3.45秒程度かけて、腰を落とします。ゆっくりと行います
4.背筋を伸ばし、息はゆっくりと吐きつつ行います。そして15秒かけて、元の位置に戻ります

ベルトを使った骨盤矯正

骨盤矯正ベルトというものが存在します。骨盤を矯正するための幅の広いベルトのことを指します。産後のケアにも使われます。骨盤が開いている場合や骨盤の位置が下がってきている場合に特に効果的です。
さらにヒップアップ効果もあり、からだの肉を上に引き上げて骨盤を正しい位置に戻すことができます。

医療機関での骨盤矯正

自分で骨盤矯正を試みても良い結果が出ない場合、プロに頼むという方法もあります。現在は、整形外科では骨盤のゆがみについては治療法が確立されておらず、鍼灸整骨院や整体へ行くことをおすすめします。治療法は、主にマッサージ、電気治療、ストレッチ、鍼を用いた治療を行います。

まとめ

今回は、骨盤の歪みがもたらす悪影響や、骨盤の歪みを矯正する方法についてご紹介しました。

骨盤矯正をしたことによって自分自身の体をもっと労わるようになったという方もいるようです。骨盤矯正を行って、身も心も健やかになりながら、引き締まった美しい下半身を手に入れましょう!

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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