はじめに

体毛とは?

手のひらや足のうら以外に、体に生えている毛のことです。

頭、眉(まゆ)、まつ毛、顎(あご)、わきの下(腋窩)、陰部などには太くて硬い毛、その他の部分には細くて軟らかく短い毛が生えています。男性は、胸毛や顎の毛が特に硬い毛が生えています。

体毛の役割は?

体毛には役割があります。体毛には皮膚が柔らかい部分を保護する役割があります。髪の毛があることで脳へのダメージを軽減し、脇の下の毛も皮膚を守るために生えています。ワキは、手を動かしていることでいつも摩擦が生じている部分で、摩擦を和らげるために生えているのです。

体毛は、寒さや暑さからも身を守る役割もあり、体温調整をしてくれます。動物を思い浮かべてください。体が毛で覆われてる動物は、体毛で体温調整をしています。

また、体毛は外側からの刺激に反応します。そのため、体毛を処理してしまうと、若干皮膚の感覚が鈍くなる事もあります。皮膚へ直接紫外線が当たらないように、守ってくれ、日焼けを予防してくれる役割もあります。

脱毛とは?

文字の如く、体毛を抜いたり、毛を薄くし、柔らかくしたり生えにくくする事を言います。

一般的に脱毛と言えば毛が抜けて生えなくなる事と言います。カミソリで剃る事は、除毛と言い脱毛ではありません。最近は少なくとも毛が抜けなくては脱毛とは呼ばないようです。脱毛には、次の種類があります。


・医療レーザー脱毛
・サロンの脱毛
・クリーム脱毛
・ワックス脱毛

男性の脱毛方法の選び方

医療脱毛ではひとりひとりに合った予算と期間で、永久脱毛を行う事が出来ます。しかし、脱毛を行うエステサロンならばどこでも安心というわけでは無く、安全で確実な脱毛のためには安い価格や派手な広告だけに目を奪われないことが大切です。「値段が安い、キャンペーンで激安」といった理由でエステサロンを選ぶと失敗して脱毛後皮膚が赤くなるなどのリスクがあります。

毛の表皮から上の部分を「毛幹」、表皮より下の部分を「毛根」と呼びます。 毛根部分の一番下の膨らんだ部分は「毛球」といい、この先端部にある毛乳頭が毛細血管から栄養を取り込んで毛を成長させます。 この「毛乳頭」が毛髪の成長や発生を司っているので、毛母細胞がある限りいくら抜いても毛は次々に生えてくきます。

永久脱毛はこの毛母細胞をレーザー処理などで破壊する方法です。医療機関による脱毛はサロンの脱毛と違いコストは高いですが、行く回数が少なくて済み、効果が早く現れます。病院なので、皮膚トラブルについても相談出来ます。

医療機関での男性用脱毛

脱毛方法の選び方や目的は人それぞれです。「人から見えない程度の除毛でいい」「毛が生えてこないように完全に脱毛したい「脱毛したいが、痛いのは嫌」「毎日の剃毛の頻度を少なくしたい」「肌トラブルを避けたい」「太い毛から細い毛になってほしい」「全身脱毛したい」「永久脱毛をしたい」「費用をかけたくない。高いのは嫌」「通院するのが面倒だから嫌」などと多種多様な希望・要望があることでしょう。

しかし、自己判断で間違えた脱毛をしてしまうと肌トラブルのリスクが高くなります。脱毛の専門病院やエステを活用して肌トラブルを起こさないように気をつけましょう。

サロンでの男性用脱毛

エステサロンでは医療行為ができません。そして永久脱毛は医療行為にあたるため、エステサロンではできません。

第1 脱毛行為等に対する医師法の適用

以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反する。

(1) 用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為

エステサロンの脱毛は「美容ライト脱毛」という脱毛方法になり、美容ライト脱毛とは、除毛・減毛を目的としています。皮膚に負担を与えず毛の幹細胞を破壊しない範囲で、エステティックサロンで行なわれる光脱毛のことです。基本的にエステサロンで使われている脱毛は、毛乳頭や毛の幹細胞を破壊しないレベルのエネルギーでトリートメントを行い、永久脱毛ではなく減毛を目指しています。

医療脱毛のレーザー脱毛とエステサロンの美容ライト脱毛器ではかなりの出力レベルの差があります。エステサロンの脱毛では永久脱毛は出来ません。

ワックスを使った男性用脱毛

ワックス脱毛とは、脱毛用に開発されたワックスを皮膚に塗って、毛とワックスとが接着する性質を利用し、これを引きはがすことによって、毛を毛根から取り除く方法です。 家庭用での自己処理のために室温で使えるジェル状のものや、シートに塗布された状態で市販されているものもあります。安く自宅で出来る脱毛方法ですが、皮膚にジェルを塗りシートで毛を無理に抜く行為なので皮膚への負担が大きいです。

クリームを使った男性用脱毛

「脱毛」クリームではなく、「除毛」クリームです。毛を抜く「脱毛」ではなく、クリームで毛を溶かして取り除く「除毛」のためのクリームです。目に見える部分のムダ毛にのみ対応します。クリームを塗布し5分位放置し、テッシュかシャワーでクリームを取ります。ただし処理後でも毛が残っていることがあります。クリームは市販で安く手に入り自宅で簡単に脱毛(除毛)が出来ますが、クリームが皮膚に合わないと皮膚トラブルのリスクがあります。

おわりに

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永久脱毛に関して理解していただけたでしょうか?

それぞれの脱毛法にメリット・デメリットの両方があります。自分の脱毛の目的や予算などに合ったものを選びましょう。また、無理な脱毛はせずにその人に合った脱毛や除毛をしましょう。合わない脱毛や除毛は皮膚に大きな負担がかかるので絶対にやめましょう!

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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