頭痛とは

一口に頭痛といっても、頭ズキズキとする、ドーンと重い感じがするなど、様々な症状があります。
その性質によっては、実は危険なサインの可能性もあるので、注意が必要です。
頭痛は原因によって『一次性頭痛』と『二次性頭痛』に分類されます。

一次性頭痛

これといってはっきりした原因がなく発症するものを一次性頭痛といい、中でも以下の3つに大きく分類されています。
・緊張型頭痛
・片頭痛(へんずつう)
・群発性頭痛(ぐんぱつせいずつう)

緊張型頭痛は最も多く、誰にでもなる可能性があるといえます。メカニズムとしては、血液の流れが悪くなって身体への酸素や栄養が行き届かなくなり、結果的に筋肉が硬くなって頭痛を引き起こします。首や肩凝り持ちの方に多く、頭全体が重くだるいような症状が出ます。

片頭痛は統計的に女性に多く、こちらも原因はわかっていませんが、頭にある血管が開くことにより、炎症(熱をもつ症状)が起こります。頭がズキズキとし、こめかみ部分がドクンドクンと脈うつ感じがあり、吐き気をもよおす場合もあります。

群発性頭痛は男性に多く、この中で最も強い症状が出ます。片側の眼の奥に症状が現れ、一定期間中に何度も痛みが出現します。この何度も頭痛が反復する時期を群発期と言い、それが名前の由来になっています。

二次性頭痛

原因がはっきりと解明されており、その影響によって頭痛が起こります。

頭痛の原因

一次性頭痛

緊張型頭痛
この頭痛の原因として、首や肩凝りなどがあげられますが、それらの症状は身体的・精神的ストレスによって引き起こされることがあります。身体的ストレスには、姿勢不良などによって現れる首や肩の凝りがあげられます。精神的ストレスには社会的な不安などがあげられ、それが要因で血流量が少なくなり頭痛へと繋がります。

片頭痛
アルコールに含まれるポリフェノールが片頭痛を引き起こします。片頭痛も緊張型頭痛と同じで、ストレスや環境の変化によっても引き起こされます。
女性に多い原因としては女性ホルモンの影響です。月経や排卵などの時期に左右され、頭痛が起こります。

群発性頭痛
大きな原因としては、脳神経の影響があげられます。

二次性頭痛

二次性頭痛
血管の破裂によって起こるくも膜下出血、頭をぶつけるなどの損傷、感染症、脳の腫瘍、薬を過剰に摂取した副作用など、様々なものが原因となります。

頭痛の対処法

一次性頭痛

一次性頭痛に関しては、自身の体調を把握して、対応していく必要があります。
首肩凝りが原因で緊張型頭痛がある場合は、首肩の血流を良くするためにストレッチをします。痛みが出ない程度で良いので凝りが強い場所を10〜20秒ほど伸ばしてあげてください。
ストレスに関する対処法は、環境を変える、睡眠時間をしっかり取る、規則正しい生活するなどが必要です。
姿勢不良に対してはセルフケアでは難しい面もあるので、整体や整形外科などの治療を受けるのもお勧めします。姿勢不良やストレスの症状は、治療を止めると直ぐに元に戻ろうとするので気をつけましょう。慢性的な痛みがある場合は、根気強く治療を行う事が必要です。

二次性頭痛

二次性頭痛は原因がはっきりとしています。医師の指導の下、投薬治療や手術などをして根本的に原因を取り除く必要があります。

おわりに

頭痛の症状や原因は様々です。長く続き、定期的に出現する頭痛の場合は、出現した症状を把握することが必要です。今までにない痛みが急に起こった場合は、死に至る可能性もあります。
不安を感じるのであれば、まず病院を受診することをお勧めします。
脳や血管の原因が見つからない場合は一次性頭痛の可能性が高いので、頭痛がひどくならないように、原因を探りながら対処することが大切です。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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