はじめに

歓迎会や送別会などお酒の席での飲み過ぎ、食べ過ぎや日常生活や仕事でのストレスによって胃には多くの負担がかかり、胃痛、胸焼け、食欲不振、膨満感など様々な症状が起こります。
そんな時に服用するのが胃薬です、現在では様々な種類の胃薬が販売されています、本稿ではその胃薬の一つであるセルベックスについて解説します。

胃の症状はなぜ起こる?

胃痛、胸焼け、食欲不振…これらの胃の症状は胃の攻撃因子と防御因子が関わっています。

攻撃因子:胃を荒らすといわれるアルコールやカフェイン、痛み止めの薬などの胃を荒らす副作用をもつ外的因子、また胃酸やペプシンやピロリ菌などの内的要因に分けられます。
暴飲暴食などにより胃酸が多くなることがあり、これを胃酸過多と呼びます。

防御因子:胃本体を胃酸などから守る粘膜や粘液などがあります。
防御因子は加齢やストレスなどにより弱ってしまいます。

セルベックスとは?

セルベックスは1984年から販売されている医薬品です。
セルベックスは商品名であり、主たる成分はテプレノンといいます。
セルベックスにはカプセルタイプと粉薬である細粒が存在します。

セルベックスの効果効能・用法用量は?

セルベックスの効果効能は?

セルベックスは以下の胃の病気に効きます。

急性胃炎
慢性胃炎の急性増悪期
胃潰瘍

これらの病気による、胃のただれや出血、発赤、浮腫の症状を改善します。

セルベックスはなぜ胃の病気に効くのか?

セルベックスは胃粘液を分泌させる様に働きかける為、胃の防御因子である胃粘膜を増やして胃を保護してくれます。

セルベックスの用量は?

セルベックスカプセルは通常1回1カプセル 1日3回の毎食後に服用します。

粉薬であるセルベックス細粒は1回0.5g 1日3回の毎食後に服用します。

どちらも効果を得るため食後に服用するのが良いです。

セルベックスの副作用・注意事項は?

セルベックスの副作用は?

販売メーカーの発表では10,914例のうち、副作用の報告があったのは52例(0.48%)とされています。

重大な副作用としては肝機能障害の障害が挙げられます。
この場合、血液検査で異常がみられたり、皮膚や眼球が黄色くなる黄疸がみられます。
肝機能障害が起こった場合は、投与を中止し、適切な処置を行うように医療関係者へは注意喚起がされています。

その他の副作用は以下の通りです。
便秘、下痢、嘔気、口渇、腹痛、腹部膨満感などの消火器症状。
頭痛
発疹、瘙痒感
血小板の減少

セルベックスと他の薬の組み合わせは?

基本的にはセルベックスは組み合わせてはいけない薬はありません

セルベックスはドラッグストアでも買える?

セルベックスという商品はドラッグストアでは販売していません。
セルベックスの主成分であるテプレノンを含んだ商品は販売されています。
セルベール(販売会社:エーザイ)はテプレノンを含んでいます。
セルベールはテプレノンの作用に加えて、弱った胃の活動を活性化したり、食物の消化を助ける漢方が含まれています。

最後に

セルベックスについて解説しました。
胃の粘膜を保護してくれる薬ですので、仕事などのストレスが胃にくる方には最適な胃薬です。
ただ服用していても痛みが治まらない場合や特に胃酸があがってくるような場合ではセルベックスでは効果が弱い場合があるので、医療機関へ受診し、適切な処置や胃薬を処方してもらいましょう。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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