まず最初にご挨拶

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初めまして、獣医師の徳永と申します。
ケアくるさんとご縁がありコラムを書かせていただきます。

テーマは「動物と人が互いに与える影響」です。
人と動物は互いに影響を与えてきながら、今日まで暮らしてきました。

最初に私は獣医師でありますが、そこまで人の健康に対する専門的なことは書けません。
(当然と言えば当然ですが。。。)
家族とペルシャ猫八太郎と暮らしている1人間です。

元捨て猫だった八太郎との暮らしを通じて、動物と人が互いに影響を与えることを人間の健康メインにお話しさせていただきます。
たまに話が娘と八太郎の日常風景に脱線するのは、ご了承いただければと思います。

おいらも宜しくお願いいたしますにゃー(八太郎)

幸せホルモン「オキシトシン」

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動物を目で見て触れ合って分泌される

では早速本題に、皆さんは赤ちゃんや犬猫を見て「可愛いなー」と思われたり、撫でてあげたいと思われたことはありますよね?

これは今や幸せホルモンとして有名なオキシトシンというホルモン物質が、小さな赤ちゃんや犬猫を見ることで分泌されるからと言われています。

逆に子供嫌い、動物嫌いの人が見てもオキシトシンは分泌されないため、興味があるか、実際に見て触れ合うという行為が関係しています。

人と動物の間で起こるオキシトシン分泌に関する研究は、日本や海外の大学でも行われていて、科学的な解明が進んでいます。

健康にプラス!

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ストレスと戦うオキシトシンのチカラ

人間でオキシトシンが分泌されると、幸せな気持ちになったり、相手に親近感を感じるようになるだけでなく、ストレスの緩和や心臓機能の向上、免疫力向上、学習能力の向上等の様々な効果が期待できます。

日本ではまだまだ少ないですが、老人ホームや病院に専門の訓練を受けたセラピーアニマルが行って、ご老人や難病の子供と触れ合い、健康に良い効果をもたらす取り組みも行われています。

ストレスが人の健康に悪い事は誰でもご存知だと思います。

ストレスがたまるとコルチゾールというホルモンが分泌され、分泌される量が過剰になると脳への刺激が抑えられたり、血糖値が高くなる、免疫が下がるなどの悪影響が起こります。

ストレスの多い現代社会でオキシトシン分泌を増やすことは、健康にプラスになると言えるでしょう。

毎日やらかすペルシャ猫八太郎

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良い意味のギャップで猫嫌いが猫好きに? 

このオキシトシン、一部ではいい意味でのギャップを感じると分泌されるとも言われます。
普段強面の寡黙な男性が子犬を楽しそうにあやしているのを見て、キュン!と感じて興味を持つ恋愛のギャップも、オキシトシンが関係してそうです。

実は私は八太郎と出会う前までは猫が嫌いな、犬大好きな人間でした。
動物病院に来る猫さん達は、普段慣れない環境に緊張してストレスを感じ、普段穏やかな性格の猫さんでもきつい性格になることがあります。
当然私も生傷が絶えず、すばしっこい猫さんを捕まえれず、お恥ずかしい話ですが、猫と聞くだけでもストレスを感じる時期もありました。

ただこのペルシャ猫八太郎さん、猫らしからぬ(?)猫でして、

普段はぼーとしていてたまに大あくび。
娘でも捕獲できるのそのそ歩き、帰宅すると犬のようにすりすり寄ってくる。
顔に似合わない可愛らしい声。(ほっておいてくださいにゃー 八太郎談)
どこでも寝るときは寝る。(娘が近くを走り回っていても)
極めつけは高い所に飛び乗ろうとして失敗し、周囲をキョロキョロ見回す恥ずかしがり屋のような仕草に、

私の猫に対するイメージが180度変わりました。

私個人は、この予測不可能な行動に良い意味でのギャップを感じ、猫嫌いが猫好きになり、毎日1回は何かしらやらかす彼から、癒しをもらっています。

最後に

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忙しくて疲れたり、ストレスの多い毎日を過ごされている方もいらっしゃると思いますが、そんな時には親戚のお子さんや犬猫さんと触れ合って、心も身体も癒されて健康になるかもしれません。

周りにそんな対象がいない!という方は、動物園や水族館に行かれるなども良いでしょう。

小さいころに遠足で行った頃の気持に少しだけでも戻れるかもしれません。

今回もお付き合いいただきありがとうございました。

次回は「猫アレルギーの私、毛並みで人はアレルギーになる?」でまたお会いしましょう。

今回の八太郎
『おいらの毛はふさふさ、肉球はぷにぷにですにゃ(八太郎)』

プロフィール

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獣医師:徳永秀さん
 
マハロ・ペットワークス 代表獣医師
リライフアニマルクリニック 院長
 
ペット栄養管理士(ペット栄養学会認定)
ペットフード販売士(一般社団法人ペットフード協会認定)
 
動物病院で獣医師として三年半で1万頭以上の犬猫と向き合い、 全国の動物病院やペットオーナー向けの専門商社や事業会社にて、数々の新商品や新規サービスを開発する。

現在は独立し獣医師、ペルシャ猫八太郎の1飼い主としての両方の視点から、 複数の企業の動く顧問として動物病院やペットオーナーにより良い商品やサービスを提供するために奮闘中。

動物系の大学や専門学校にて外部講師をつとめ、学生時代に子供に対するホースセラピーボランティアをきっかけに、動物が与えてくれる人への影響について独自に研究中。

https://relife-animal.com

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