スタートから不妊治療だったのでしょうか??

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初めはそうではありませんでした。
開業してから鍼灸治療をおこなう中で、ある時肩凝りで来院された方がなかなか妊娠できない悩みをお持ちでした。その時、私は不妊鍼灸について詳しくはありませんでしたが、三陰交や腎兪を使って治療すると、その方はなんと妊娠されたのでした。10年間ずっと子供が欲しいという願い・想いがその時叶ったのです。その患者さんには非常に感謝され、子供ができずに悩んでいる患者さんを沢山紹介してくださりました。しかし、不妊の患者さんが増えるなかで、今度はなかなか妊娠しない人、体外受精で妊娠を試みる方も増えてきて、自分の勉強不足を痛感するようになり、日本不妊カウンセリング学会へ入会しました。その患者さんとの出会い・ご縁が私の不妊治療のスタートです。

そうこう妊娠を希望する患者様を日々診ているなかで、外国人の患者さんからある日アリス ドマール博士の「不妊を克服する」という本を進められました。ドマール博士は不妊とストレスの関係を解明した不妊カウンセリングの第一人者です。私はその本の内容に共感し、翌年彼女が臨床家向けのマインドボディープログラムを提供していると聞き、すぐにそのブログラムを受講しに行きました。ドマール博士は現在ではボストンIVFの統合医療を担当しており、その中に鍼灸治療も含まれています。最初の出会いより10数年経ってますが、昨年もボストンを訪れ、ボストンIVFの鍼灸師と意見交換を行い、現在でも頻繁に情報交換をしています。

昨年はアリゾナ大学でアンドリューワイル博士率いるインテグレティブメディスンのコースを終了しました。参加者は主に看護師、薬剤師、理学療法士、カイロプラクター、鍼灸師など、コメディカル職でしたが、そろぞれの立場で統合医療の実現にむけて自分たちの職場でなにができるかを考えます。私も日本で統合医療を実現していくうえで、鍼灸がどのように関わるのがベストなのか、様々な角度から勉強することができました。

実際に1週間ほどのスクーリングの期間では、朝6時からとにかく授業や体験が始まります。
内容はアロマを作ったりヨガをしたりなど多岐に渡ります。

この業界について思うことがあれば教えてください。

鍼灸を普及させていくなかで、“患者”にとってわかりやすいことが重要だと思います。
例えば食べるという行為は、食事に行く>レストラン>和食というように、鍼灸も治療に行く>鍼灸>美容鍼灸/不妊鍼灸などのようになると良いなと思います。

鍼灸という名前だけでなく、冠に”美容”や”不妊”といった目的がわかりやすいラベルがあると伝わりやすいのではないでしょうか?
女性には”美髪”とか、男性には”スポーツ”など。
その方が、一般の方々にはわかりやすく普及しやすいのではと考えています。

鍼灸は、日本国民の8割が施術を受けたことがないとされています。
いろんなジャンルや対応力をつけていくことで、選択肢として認識してもらうことが大切だと考えています。

昔は、鍼麻酔など一時のブームもあり鍼灸院が急激に増えた時期がありました。
しかし、その時に一般に普及していくことはあまりなかったのかなと思います。
少なくとも、利用者がどんどん増えていくという状況ではなくなりました。

世の中で必要としているのは、必ずしも治療だけではなく、リラックス的な部分も取り入れながら広げていくことも大事だと思います。

※続きは#03になります。

プロフィール

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徐 大兼
(Taiken Jo/じょう たいけん)
鍼灸師
日本不妊カウンセリング学会 認定 不妊カウンセラー
按摩マッサージ指圧師・柔道整復師
日本不妊カウンセリング学会 理事
日本生殖鍼灸標準化機関 理事
東京医療専門学校 非常勤講師、卒後研修不妊領域担当

学歴・経歴
日本鍼灸理療専門学校卒業・日本柔道整復師専門学校卒業
University of Southern California School of Business 卒業
Boston IVF Mind/Body Training Program 修了
YNSA山元式新頭鍼療法 (Yamamoto New Scalp Acupuncture) Seminar 修了 (修了証)
The University of Arizona Center for Integrative Medicine
Integrative Health & Lifestyle Program 2018年 修了
京野アートクリニック高輪 鍼灸統合医療ルーム監修

著者
『カラダを温めれば不妊は治る!』インデックス・コミュニケーション社
『はじめての妊活!カラダを温めれば不妊は治る』(株)学研パブリッシング刊
『東洋医学で妊娠しやすいカラダづくり』 インプレス社

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