はじめに

いつの時代も女性にとって自分の体型のことは大きな関心ごとです。時代によって理想とされる体型は少しずつ異なりますが、最近多くの女性の間で理想とされる憧れボディは、ただ細いだけではなく、メリハリがあって引き締まったモデルのような体型のようです。そんな引き締まった体を作るためにたくさんの女性が取り組んでいるのが『ボディメイク』です。

ボディメイクとは

『ボディメイク』という言葉は比較的最近になって普及してきた言葉です。
海外のセレブや俳優の間でも流行っているようですが、直訳すると『体作り』であり、目標は自分自身が理想とする体です。
日本国内では、『ボディメイク』という言葉と独自のメソッドを広めた発信源があるようですが、現在ではトレーニングジムやサロンなど様々なところでボディメイクをうたっています。

多くの女性が目指す理想的な体は、しまっているけれどがっつりトレーニングを重ねたマッチョな体ではなく、モデルさんのようなお腹はぺったんこ、脚はすらっと細く長いしなやかな体です。
ボディメイクで目指す体はこれであり、それに対して下腹のポッコリお腹が気になる、上半身に対して下半身が太いなどなど、気になる部位や目標からかけ離れた個々の問題点を解決し、理想のボディを達成するために必要なトレーニングを行うことを「ボディメイク」といいます。

痩せるだけのダイエットと違うの?

一般的に、上に述べたような無駄のないスリムな体を手に入れるためには、一部の方を除いては、少なからず体重を落とす必要があると思われます。しかし、ダイエットは体重を落とすことそのものを言うのに対し、ボディメイクは極端に言うと、体重は関係ありません。ダイエットで体重が減っても、上半身と下半身のバランスが悪かったり、痩せただけで美しいまっすぐな姿勢になっていなければボディメイクとは言えません。

ボディメイクで作り上げられる体は、不必要な脂肪を落とし、必要な筋肉をつけ、モデルのようなまっすぐな姿勢のボディでなければならないのです。

ボディメイクのやり方

ボディメイクをうたっているトレーニングジムやサロンは数えきれないほどあり、やり方も理論もそれぞれです。
トレーニングだけでボディメイクをするところもあれば、食事コントロールも含めダイエットに近い形のボディメイクをしているところもあります。
ここでは、日本国内における『元祖ボディメイク』のメソッドを中心に話を進めていきたいと思います。

このメソッドでは、ボディメイクの内容を『シセトレ(姿勢のトレーニング)』と『モデル筋ボディメイク』の二本立てとしています。

『シセトレ』は、頭から足先まで骨格レベルで整え、モデルのような歪みのないまっすぐな姿勢を作るというものです。その状態で筋トレを行えば、必要なところに必要な筋肉がつきやすいうえに、余分な脂肪も落ちやすい体になり、理想の体に近づくことができます。

もう1つの『モデル筋ボディメイク』は、モデルのような体型になるためには、いくつかの決まった筋肉を鍛える必要があるという考え方です。
下半身では、股関節の付け根にある大腰筋や内転筋、すねにある前脛骨筋、背中では肩甲骨を引き締める菱形筋や背筋をしっかり伸ばすための脊柱起立筋、ヒップを引き締める中・小殿筋や梨状筋、肋骨周囲にありバストアップする筋肉である前鋸筋です。
これらのポイントを押さえて選択的な筋トレをすることで女性が引き締めたいところだけを部分的に痩せさせることが可能となるのです。

ボディメイクを行う際の注意点

前項で述べた方法は、日本国内における元祖ボディメイクの方法であり、それ以外のメソッドを含めると方法としては数えきれないほどあります。
結局は、自分が信頼また納得でき、継続できると思われる方法でボディメイクを行い、成果が出ればよいので、色々なメソッドを比較してみるとよいと思います。
とはいえ、いくつか押さえていただきたいポイントがありますので、ボディメイクを行う際の注意点をまとめてみました。

1. 専門家の指導のもとで行う
いまやインターネットなどで、ボディメイクの方法を検索すればたくさんの情報がでてきます。しかし、どこまでが事実でどこからが過大表現なのかもわかりませんし、そのやり方が自分に適しているのかどうかもわかりません。
そして、何よりもトレーニングを中心としてボディメイクを行う場合、自己流でなんとなく回数をこなすようなトレーニングを行っても、まずいい結果は得られません。
ですから、本当に自分の体を変えたいとお考えであれば、専門家の指導を仰ぐことをおすすめします。

2. 目標とする体を明確にする
ボディメイクを行うにあたって、自分がなりたい体のイメージが漠然としていては、ゴールが定かでないためそれに向かう努力もなかなかできません。モデルや憧れの俳優さんでもいいですし、若かりし頃の自分の写真でもいいのでなりたい自分をできるだけはっきりと描くようにしましょう。
全体像が難しい場合は、太ももやウエストなど自分の気になる部位を把握し、この部位がこんなラインになったらとするのもよいでしょう。
とにかくはっきりと目標を定め、それに向かってひたすら努力することが目標達成への道となるでしょう。

3. 現段階での自己分析を客観的指標で行う
目を背けたい事実かもしれませんが、ボディメイクを始める前に体重、ウエスト、太ももの周径、体脂肪率など数値化できるものはできるだけ測定しておきましょう。その数値を専門家に見てもらうことで目標や変えるべき場所も明確になりやすいですし、経過が追えるので、方向性が間違っていないか、目標に近づいているかなど確認することができ、自分自身の安心ややる気にもつながります。

4. 達成可能な目標期間やスケジュールをきちんと決める
どんな目標であれ、一朝一夕で達成することはまずありません。また、いつ終わるかわからない道のりをスタートするのも気が遠くなってしまいます。ですから、長期的な目標の途中にいくつかポイントを設け、いつまでにそれを達成させるのか可能な範囲で定めておきましょう。途中、うまくいかなかったときは専門家と相談しながら随時、計画を見直していきましょう。また、計画したトレーニングも回数や頻度、いつからいつまでがこのメニューなのか明確にし、ゴールの見える状態で努力を積み重ねていきましょう。

5. 食事面について確認する
ここでは主に、トレーニングに関する内容を述べてきましたが、ボディメイクにおいてどんなにいいトレーニングを行っても、暴飲暴食をしたり、必要な栄養が補給できていなければよい成果は得られません。ですから、食事面に関しても必ず専門家に相談し、自分の生活スタイルの中で継続でき、よりよい結果を得るための食事を心がけていきましょう。

まとめ

このようにボディメイクを達成するには、それ相応の努力が必要です。しかし、専門家のサポートを受けながらコツコツと行っていくからこそ、自己流では成し得ない結果がでるのです。なりたい自分に近づき、今まで以上におしゃれを楽しんだり、自信にあふれた輝く女性が増えることを願います。

監修

・救急医、内科医 増田陽子

・救急医、内科医 増田陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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