はじめに

最近の化粧品は優れた商品が多いです。毛穴感をゼロに仕上げてくれるファンデーションやコンシーラー、パウダーなどがたくさんあります。

しかし、メイクをおとしてすっぴんになったとき、自信をもって鏡をみることはできますか?そこに現れるのは黒々と目立つぽっかりと開いた毛穴という方もいるのではないでしょうか?
毛穴パックなどを使用してもなかなか改善されずに悩んでおられる方も多いことでしょう。

今回紹介する毛穴ケアの方法を行えば、そんな黒ずんだ毛穴を改善することができます。
その秘訣はクレンジングにあります。効果的なクレンジグを身につけて毛穴美人になりましょう!

毛穴が黒ずむ原因

小さな子供の肌はすべすべなだけではなく、私たちのような「目視」できる毛穴はほとんどありません。
いつから私たちの毛穴は目立つようになったのでしょうか?

毛穴の黒ずみの原因は主に3つ

毛穴が黒ずんでしまう原因は、主に3つあります。
それぞれを見ていきましょう。

原因①毛穴の汚れ

これがもっともポピュラーな毛穴の黒ずみを引き起こす原因です。
メイクや汚れなどを十分に落としきれなかった結果、毛穴の中にはそれらが残ったままになってしまいます。つまり、汚れで毛穴が詰まってしまっている状態です。これらは時間とともに酸化していき、黒っぽく変色していってしまいます。これがびっしり詰まっていると、毛穴が黒ずんでしまうのです。

原因②皮脂の分泌過剰

皮脂には肌をバリアしてくれる膜のような働きがあります。ところが、さまざまな原因によって、皮脂が通常よりも多く分泌されてしまう人もいます。いわゆるオイリー肌や混合肌の人のことです。過剰な皮脂は毛穴につまり、原因①の毛穴詰まりを引き起こします。

ですがそれだけではありません。常に皮脂が多く分泌されているようになると、毛穴が大きく広がってしまいます。いわゆる「ポッカリ毛穴」状態です。毛穴が大きくなった結果、毛穴の中に影が発生します。すると、たとえ毛穴自体は詰まっていなくても、影によって黒ずんで見えてしまうのです。

原因③メラニン色素の蓄積

メラニン、女性にとってはイヤな言葉のひとつですよね。日焼けやシミなどの原因になる、お肌の天敵です。
ですが、メラニンにも役割があるのです。それは、肌を必要以上の紫外線から守ること。

日頃の紫外線対策が不十分だと、毛穴の中のメラニンの素がどんどんメラニンを作っていきます。しかし、肌のターンオーバーのサイクルが正常な人は、メラニンが蓄積されることはほとんどありません。自然にメラニンが体の外に排出されていくからです。

ところが、過剰な紫外線を浴び続けたり、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまっていると、メラニンはどんどん肌の中に溜まっていってしまいます。簡単に言うと「毛穴の中にシミができている」状態です。

クレンジングの種類と特徴

そんな毛穴の黒ずみケアに効果的なのがクレンジング剤です。とはいえ、非常に多くの商品が販売されています。まずは、クレンジングの種類と特徴を整理しましょう。

1:オイルタイプ

油分でメイクを浮かせて溶かすタイプです。毛穴の中にも入り込みやすく、メイクや汚れを落とす洗浄力は一番高いといえます。

ただし、効果が強い分肌が本来必要とする潤い成分や角質層までも落としてしまいがちです。用法用量を守ることがとても重要になります。

2:ミルクタイプ

乳液タイプのクレンジングです。オイルタイプと比べると肌への負担が少ないのがメリットです。

ただし、濃いめのメイクは十分に落としきれないこともあります。薄めのメイクの日や、毛穴のつまりがそれほどではない人に向いているといえるでしょう。

3:クリームタイプ

オイルとほとんど変わりなく、肌への刺激がとても少ないのが、クリームタイプです。

洗浄力と肌へのやさしさのバランスがよいです。使い方が少し手間がかかるのがデメリットかもしれません。

4:リキッドタイプ

メイク落としの主成分である界面活性剤を水と配合してあるタイプです。

オイルタイプと比較すると肌への負担が軽減されています。しかし、水がベースとなっているため、油分とのなじみがあまりよくないのがデメリットです。洗浄力はやや低めと言えるでしょう。

5:ジェルタイプ

リキッドタイプをジェル(ゲル)状にまとめたものです。リキッドよりも肌なじみがよく、するするとなでるように使用できるため、肌へのダメージが少なくてすみます。

6:ふきとりシートタイプ

シートの中にクレンジング成分が染み込ませてあるものです。シートで拭くだけでメイクを落とすことができるので、手間がかからない点がメリットです。ただし、毛穴の中に入り込んだメイクに対してはほとんど効果が期待できません。

毛穴の黒ずみに効果のあるクレンジングの選び方

さて、多彩なクレンジング剤の中から、毛穴の黒ずみケアに適しているタイプを選ぶのは簡単ではありません。ここでは、毛穴の黒ずみケアに効果があるクレンジング剤の選び方のポイントをご紹介します。

①摩擦が少ないテクスチャー

クレンジング剤にとって絶対に外せない要素です。

肌なじみが悪いテクスチャーを使用すると、どうしても肌との摩擦が大きくなります。これは肌荒れやメラニン色素が作られてしまう原因にもなります。結果的に、毛穴がますます黒ずむだけでなく、肌全体がくすんでしまいます。力を入れなくてもスルスルと滑るような使い心地のものを選びましょう。

・クリームタイプ
・ジェルタイプ
・オイルタイプ
がおすすめです。

②毛穴まで入り込む

次に重要になってくるのが、クレンジング剤がしっかり毛穴まで入り込んでくれることです。

・クリームタイプ
・ジェルタイプ
・オイルタイプ
がおすすめです。

③メイクや汚れを溶かす

メイクや皮脂などの汚れは、油性です。油の特徴として、温めると柔らかくなる点があります。
つまり、クレンジング剤の中に温め成分が配合されていると
・毛穴が開きやすくなる
・メイクや皮脂が解けて柔らかくなる
というメリットがあるのです。

おすすめクレンジング剤はコレ!

毛穴ケアにベストなのが「ホットクレンジング剤」です。ホットクレンジング剤は、グリセリンなどの「発熱効果」を持つ成分が配合されています。ジェルタイプがほとんどです。

そのため、
・熱の作用によって毛穴を開かせ、メイクを毛穴の中に浸透させる
・油分を温め、溶かしてくれる
・肌なじみがよく摩擦が少ない
・グリセリンには保湿効果があるので、余計な皮脂を取り過ぎない
などの特徴を持っています。

毛穴の黒ずみ除去力は高いのに、肌に負担が少なくてすむのが「ホットクレンジング剤」なのです。

毛穴の黒ずみに効くクレンジング方法

効果の高いクレンジング剤も、正しい使用法を守らなければ肌に負担をかけるだけで、ますます黒ずみやくすみが悪化してしまいます。クレンジング剤の正しい使い方をマスターしましょう。

製品によって、細かな使い方は異なりますので、原則は商品の説明に従ってください。
ここでは、一般的な黒ずみケアに効果的な使用法を説明しています。

ポイント1:なでるようにやさしく

繰り返しますが、肌にとって摩擦は厳禁です。

メイクをしっかり落とそうとするあまり、力を入れて擦るようにクレンジングを行ってはいけません。やさしく肌を滑らせるように行いましょう。それだけでも十分にクレンジング剤の効果は期待できるので安心してください。

ポイント2:適量をつかう

クレンジング剤には、製品ごとに「適量」があります。その分だけ使用するようにします。

「もったいないから」とケチったり、「しっかり落とそう」と多く使っても逆効果。少なすぎては十分なクレンジング効果がありませんし、多すぎてはすすぎ残しの原因になります。

ポイント3:クレンジングの目安は1~2分

使用量とともに大切なのが、クレンジングにかける時間です。その目安は1~2分程度。
具体的な時間は製品に記載されているので、それを目安にしてください。

面倒くさいからと短く済ませても、毛穴の中の汚れやメイクは落ち切りません。長時間使用したとしても、クレンジング効果は変わりませんし肌にダメージを与えることにつながります。

ポイント4:お湯でしっかりすすぐ

せっかくクレンジング剤となじませて肌から浮かせたメイクや皮脂であっても、冷たい水では再び固まってしまいます。これではクレンジングをしても意味がありません。クレンジング剤は肌に残さずキレイに洗い流すことがとっても重要です。そして、そのためのポイントは「水温」です。最低でもぬるま湯以上の温度のお湯を使用してください。

ポイント5:毛穴引き締め効果のある化粧水や乳液でケア

詰まりがとれた毛穴は「ポッカリ」状態です。そのままにしておくとまた毛穴には汚れや皮脂などがたまりやすくなってしまいます。また、陰による黒ずみの原因にもなります。開いている毛穴をしっかり閉じる必要があるのです。そこで、化粧水などのスキンケアグッズの中でも、毛穴収れん効果のあるものをチョイスしましょう。

皮脂の過剰分泌は肌が乾燥していることが主な原因なので、たっぷりと水分を与えましょう。次に、水分の蒸発を防ぐためにも乳液などでしっかり膜を作ってあげてください。

スッキリ毛穴で若返ろう!

毛穴が黒ずんでしまうメカニズムと、黒ずみ解消のためのクレンジング方法はいかがでしたか?

引き締まったツルッとした毛穴だと、肌のトーンも明るくなり透明感も増します。それだけでとっても若々しい印象を与えることができるのです。毛穴ケアのポイントは、黒ずみをなくしたら「もう作らせないこと」です。普段のクレンジングに取り入れるだけなのでそこまで手間はかかりません。

ぜひ継続して、毛穴美人を目指しましょう!

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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