はじめに
メニエール病=めまいということの認識度は高まってきました。
めまいといっても、普段の立ちくらみ程度のものではなく、体験した人でしかわからないくらい激しい症状です。
いつどこで起きるかわかりません。メニエール病メカニズムから予防までしっかり見てみましょう。
めまいといっても、普段の立ちくらみ程度のものではなく、体験した人でしかわからないくらい激しい症状です。
いつどこで起きるかわかりません。メニエール病メカニズムから予防までしっかり見てみましょう。
メニエール病ってどんな特徴?
メニエール病はどんな病気か
耳は音をキャッチして神経経路を通じて脳に伝達する機能のほかに、平衡感覚を操る器官でもあります。
耳の構造は外から鼓膜の奥に向かって外耳、中耳、内耳と3つに分かれており、メニエール病はこの内耳の部分の病気。
比較的若い30代から50代くらいまでの男女に発症しやすいと言われています。
耳の構造は外から鼓膜の奥に向かって外耳、中耳、内耳と3つに分かれており、メニエール病はこの内耳の部分の病気。
比較的若い30代から50代くらいまでの男女に発症しやすいと言われています。
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メニエール病の症状
【めまい】
メニエール病の主症状です。
周りが大きく回るように感じる回転性のめまいが突然起こり、数十分で消失することから何時間も持続することがあります。
【耳鳴りと耳閉感】
めまいが出現する前に耳鳴りや耳が詰まったような感覚が起きることが多いようですが、発作が多くなるにつれて耳鳴りは慢性的になることもあります。
【頭痛】
頭が重たくなり、押さえつけられるような圧迫感がめまいと共に出現することがあります。
【難聴】
一般的に低音が聞き取りにくくなる難聴です。
めまい発作と同時に出現する場合もあれば、気が付かないうちに通常でも難聴が持続しているケースがあります。
【吐き気】
めまい発作では立てなくなり目も開けられなくなりますが、それに付随するように吐き気を伴います。しかし発作が無い場合でもめまいだけが残存することもあるようです。
【平衡感覚異常】
回転性のめまいがなくても、身体がふわふわするような不安定感を覚えることがあります。
メニエール病の主症状です。
周りが大きく回るように感じる回転性のめまいが突然起こり、数十分で消失することから何時間も持続することがあります。
【耳鳴りと耳閉感】
めまいが出現する前に耳鳴りや耳が詰まったような感覚が起きることが多いようですが、発作が多くなるにつれて耳鳴りは慢性的になることもあります。
【頭痛】
頭が重たくなり、押さえつけられるような圧迫感がめまいと共に出現することがあります。
【難聴】
一般的に低音が聞き取りにくくなる難聴です。
めまい発作と同時に出現する場合もあれば、気が付かないうちに通常でも難聴が持続しているケースがあります。
【吐き気】
めまい発作では立てなくなり目も開けられなくなりますが、それに付随するように吐き気を伴います。しかし発作が無い場合でもめまいだけが残存することもあるようです。
【平衡感覚異常】
回転性のめまいがなくても、身体がふわふわするような不安定感を覚えることがあります。
メニエール病はどうして起こる?
メニエール病の原因は未だはっきりしていませんが、内リンパ液の量が増えることで起こるとされています。
耳の最も奥である内耳はカタツムリのような形をしている蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分があります。
通常はここにリンパ液がたまっています。外部からの音の刺激でこのリンパ液が波打つことで脳にある聴神経に音として伝わり、また平衡感覚も養っています。
何らかの原因で、この蝸牛のリンパ液の量が増えると(内リンパ水腫)、リンパ液が揺れるスペースがなくなり、音の伝達と平衡感覚に支障を来たすことになります。
なぜ内リンパ液が増えるかという原因については仮説段階ですが、引き金としての要因はいくつか挙げられています。
▪ ホルモンバランスが崩れる
▪ ストレスの蓄積
▪ 過労
▪ 睡眠不足
▪ 自己免疫力低下
▪ アレルギー
耳の最も奥である内耳はカタツムリのような形をしている蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分があります。
通常はここにリンパ液がたまっています。外部からの音の刺激でこのリンパ液が波打つことで脳にある聴神経に音として伝わり、また平衡感覚も養っています。
何らかの原因で、この蝸牛のリンパ液の量が増えると(内リンパ水腫)、リンパ液が揺れるスペースがなくなり、音の伝達と平衡感覚に支障を来たすことになります。
なぜ内リンパ液が増えるかという原因については仮説段階ですが、引き金としての要因はいくつか挙げられています。
▪ ホルモンバランスが崩れる
▪ ストレスの蓄積
▪ 過労
▪ 睡眠不足
▪ 自己免疫力低下
▪ アレルギー
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発作が起きた時の対処法と治療法
メニエール病の発作が起こった時の対処法
via www.cme.umn.edu
めまいが起きることで転倒の危険もあり、自分自身でしか感じ取れないものですので普段からどういった対策が必要か覚えておくことが必要です。
すぐにめまいが起きる場合も、前兆として耳鳴りや耳閉感を感じたらすぐに座ったり横になったりと安静を保ちましょう。
頭を動かしたり振ったりすると内耳を刺激することになります。
また耳鳴りなどがある場合は症状がある方を上に向けて横向きにして静かにするのが良いでしょう。
目から入る光によってめまいの促進や吐き気の誘発材料になることがあるので、部屋を暗くする、テレビやパソコンの画面は見ないなどの工夫を行ってください。
すぐにめまいが起きる場合も、前兆として耳鳴りや耳閉感を感じたらすぐに座ったり横になったりと安静を保ちましょう。
頭を動かしたり振ったりすると内耳を刺激することになります。
また耳鳴りなどがある場合は症状がある方を上に向けて横向きにして静かにするのが良いでしょう。
目から入る光によってめまいの促進や吐き気の誘発材料になることがあるので、部屋を暗くする、テレビやパソコンの画面は見ないなどの工夫を行ってください。
メニエール病の治療法
めまいが起きている最中には、抗めまい薬が効果的で、めまいが誘発している吐き気、嘔吐がひどい場合は、脱水などの全身疾患につながらないように点滴の投与、吐き気止めの薬剤の投与が行われます。
メニエール病の根本は内リンパ液の増加ですので、尿として排泄するように利尿剤が使用されます。
また、ストレスが誘発原因ともなりますので軽い精神安定剤を処方されることがあります。
薬物療法で全く効果を示さない場合は手術する方法もあります。
内リンパ嚢に穴をあけることによってリンパの圧を減らす目的である「内リンパ嚢解放術」。
この手術の改善率は70%までにしか達しません。
前庭神経を切断し、平衡感覚の機能自体を無くすことでめまいを無くす方法の「前庭神経切断術」。これは機能を無くしてしまうものですので、その後は手術していない方の耳で平衡感覚をつかんでいかなければなりません。
メニエール病の根本は内リンパ液の増加ですので、尿として排泄するように利尿剤が使用されます。
また、ストレスが誘発原因ともなりますので軽い精神安定剤を処方されることがあります。
薬物療法で全く効果を示さない場合は手術する方法もあります。
内リンパ嚢に穴をあけることによってリンパの圧を減らす目的である「内リンパ嚢解放術」。
この手術の改善率は70%までにしか達しません。
前庭神経を切断し、平衡感覚の機能自体を無くすことでめまいを無くす方法の「前庭神経切断術」。これは機能を無くしてしまうものですので、その後は手術していない方の耳で平衡感覚をつかんでいかなければなりません。
メニエール病のめまいを起こさない予防法
メニエール病の主症状であるめまい予防には、基本的に緊張感を減らし、リラックスすることが大切です。
【食事】
神経にも筋肉にも体のすべてに関わってくるのが食事です。規則正しい食生活に悪いことはありません。
精神的な安定や不安定は、特に耳には大きな影響を与えます。
精神の安定を保つうえでも、内耳の血流を良くするためでも、規則的な食事を心がけましょう。
【睡眠】
ストレスに強くなるにはしっかりした睡眠が必要です。
寝不足によって自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが悪くなります。
脳を休ませて翌日の活力にするために、質の良い睡眠をとるようにしましょう。
【運動】
激しい運動はストレス解消よりは疲労感の蓄積が多いため持続することが難しいと思われます。代わりにウォーキングやストレッチ、軽いジョギングなどがおすすめです。
運動によって新陳代謝が高まると血流も良くなり内耳にも良い影響となります。
【タバコとアルコール】
タバコのニコチンは血流を悪くします。身体の活性酵素も増やし体の表面にも内側にも良い効果はありません。できるならば禁煙することが望ましいです。
アルコールは、量を加減すると善玉となりますが、限度なく飲むことは脱水や他の病気をまねき、耳にとっては悪影響となります。あくまでも量の調節が肝心です。
【食事】
神経にも筋肉にも体のすべてに関わってくるのが食事です。規則正しい食生活に悪いことはありません。
精神的な安定や不安定は、特に耳には大きな影響を与えます。
精神の安定を保つうえでも、内耳の血流を良くするためでも、規則的な食事を心がけましょう。
【睡眠】
ストレスに強くなるにはしっかりした睡眠が必要です。
寝不足によって自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが悪くなります。
脳を休ませて翌日の活力にするために、質の良い睡眠をとるようにしましょう。
【運動】
激しい運動はストレス解消よりは疲労感の蓄積が多いため持続することが難しいと思われます。代わりにウォーキングやストレッチ、軽いジョギングなどがおすすめです。
運動によって新陳代謝が高まると血流も良くなり内耳にも良い影響となります。
【タバコとアルコール】
タバコのニコチンは血流を悪くします。身体の活性酵素も増やし体の表面にも内側にも良い効果はありません。できるならば禁煙することが望ましいです。
アルコールは、量を加減すると善玉となりますが、限度なく飲むことは脱水や他の病気をまねき、耳にとっては悪影響となります。あくまでも量の調節が肝心です。
まとめ
via www.littmann.com
メニエール病と簡単に言っても、めまいの辛さは相当なもの。初めてメニエール病の症状を体験するのであればパニックになるかもしれません。そんなつらい症状が出ないためにも普段からの心と体のリラックスを心がけ、発作が起こった時には、焦らず転倒などの危険を回避するためにもすぐに安静、そして専門医を受診することが重要です。
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会