はじめに
健康グッズや筋力トレーニングのための道具として使用されているバランスボール。使用方法はたくさんあるので、効果や方法を正しく理解して自分に合った適切なやり方で行いましょう。
そこで今回は、バランスボールトレーニングの効果や鍛えたい部位別の使用方法、注意点についてまとめてみました。
そこで今回は、バランスボールトレーニングの効果や鍛えたい部位別の使用方法、注意点についてまとめてみました。
バランスボールトレーニングとは
バランスボールとは主に塩化ビニル樹脂で作られた弾力のあるボールです。大きさは直径45~75㎝のものが一般的で、使用者の体の大きさに合わせてちょうどよいものを選んで使用します。元々はスイスでリハビリテーションの際に医療器具として使用されていましたが、現在では体幹トレーニングなど幅広く使用されるようになり、健康グッズとしてもたくさんの家庭で使用されています。
バランスボールの効果
バランスボールは健康維持やトレーニングなど目的に応じて色々な使用方法があり、その効果は様々です。ご自分で使用する際にはなんとなく使用するのではなく、目的を明確にして適切な使用方法を選ぶことが効果を得るための近道となります。ここでは、バランスボールの主な効果をご紹介します。
1. 体をほぐす
バランスボールの上に座り、力を抜いてバウンドすると自然と筋肉が動きます。また、血流もよくなるため全身がほぐれます。
2. 体の歪みを矯正する
不安定なボールの上に座ると、バランスを取ろうとして体の軸をまっすぐするようになります。そうすることが、体の歪みを矯正することにつながります。
3. 脂肪燃焼によるダイエット効果
バランスボールの上にバランスよく座ることで、体幹を安定させるためのインナーマッスルが働きます。インナーマッスルが鍛えられると代謝がよくなり、脂肪が燃焼しやすい体になるのでダイエット効果につながります。
4. 腰痛を改善する
上で述べたような腰の筋肉をほぐす効果、体の歪みを矯正する効果、インナーマッスルを鍛える効果により、結果として腰痛の原因が取り除かれ、痛みの軽減につながることがあります。
5. 筋肉に負荷を与えながら鍛えられる
バランスボールを使って様々なエクササイズを行うと、グラグラする体を止めようとして通常以上の筋力を使います。同じエクササイズをバランスボールなしで行うときに比べて負荷の量が増えるので、効率よく筋力をつけることができます。
バランスボールトレーニングのやり方 〜背中を鍛える編〜
ボールバックエクステンション
バランスボールで背中の筋肉を鍛える方法の代表的なものとして、『ボールバックエクステンション』があります。
1. バランスボールがお腹に当たるようにして乗る。
2. 足はつま先が床につくようにし、手は頭の後ろで組むか肩のラインで横に広げる。
3. 背中の筋肉(主に広背筋)を使って腰を反らして戻るを繰り返す。
1. バランスボールがお腹に当たるようにして乗る。
2. 足はつま先が床につくようにし、手は頭の後ろで組むか肩のラインで横に広げる。
3. 背中の筋肉(主に広背筋)を使って腰を反らして戻るを繰り返す。
バランスボールトレーニングのやり方 〜お腹を鍛える編〜
バランスボールでお腹の筋肉を鍛える方法の代表的なものを二つご紹介します。
ボールクランチ
いわゆる『上体起こし』をバランスボールの上で行います。主に腹直筋(シックスパックとして見える腹部前面の筋肉)が鍛えられます。
1. 背中をバランスボールに当てるようにして横になり、膝は約90度に曲げ、足を肩幅に開く。
2. 手は胸の前か頭の後ろに組み、ゆっくりと上体を起こしたり横になったりを繰り返す。
1. 背中をバランスボールに当てるようにして横になり、膝は約90度に曲げ、足を肩幅に開く。
2. 手は胸の前か頭の後ろに組み、ゆっくりと上体を起こしたり横になったりを繰り返す。
ボールプランク
腹直筋などのアウターマッスルはもちろん、体幹を安定させるためのインナーマッスルである腹横筋も鍛えられます。
1. 肘を約90度に曲げ、肘から手までがバランスボールの上に乗るようにする。両手は肩幅に開き、両方の腕が平行になるようにする。
2. 足も肩幅に開いてつま先が床につくようにし、肩から足先が一直線になるようにする。
3. この体勢を10~60秒とキープするようにし、続けられる時間を徐々に延ばしていく。
1. 肘を約90度に曲げ、肘から手までがバランスボールの上に乗るようにする。両手は肩幅に開き、両方の腕が平行になるようにする。
2. 足も肩幅に開いてつま先が床につくようにし、肩から足先が一直線になるようにする。
3. この体勢を10~60秒とキープするようにし、続けられる時間を徐々に延ばしていく。
バランスボールトレーニングのやり方 〜おしりを鍛える編〜
バランスボールヒップリフト
バランスボールでおしりの筋肉を鍛える方法の代表的なものとして、『バランスボールヒップリフト』があります。お尻の最も大きい筋肉である大殿筋はもちろん、もも裏のハムストリングスや背中の筋肉も鍛えられます。
1. バランスボールの前に仰向けに寝て、足は肩幅に開き足の裏がバランスボールの上につくように置きます。膝は約90度に曲げるようにします。
2. バランスボールが転がらないように注意しながらお尻を持ち上げ、肩から膝が一直線になるようになったら下ろすを繰り返します。
1. バランスボールの前に仰向けに寝て、足は肩幅に開き足の裏がバランスボールの上につくように置きます。膝は約90度に曲げるようにします。
2. バランスボールが転がらないように注意しながらお尻を持ち上げ、肩から膝が一直線になるようになったら下ろすを繰り返します。
バランスボールトレーニングの注意点
バランスボールは誰でも気軽に自宅に取り入れることができる道具であり、健康グッズとしてもトレーニング用品としても有用なものです。
しかし、負荷が大きすぎたり、エクササイズの方法が誤っていたりすると腰や膝を痛めたり、バランスボールから落下してけがをしてしまうこともあります。トレーニングに慣れていない方や、バランスボールを初めて使用される方は、やり方やご自分に適性があるかなど専門家の指導を仰ぎながら練習し、慣れてきてから自主的にご自宅などで行うことをおすすめします。
しかし、負荷が大きすぎたり、エクササイズの方法が誤っていたりすると腰や膝を痛めたり、バランスボールから落下してけがをしてしまうこともあります。トレーニングに慣れていない方や、バランスボールを初めて使用される方は、やり方やご自分に適性があるかなど専門家の指導を仰ぎながら練習し、慣れてきてから自主的にご自宅などで行うことをおすすめします。
バランスボールトレーニングの価格
現在、バランスボールは様々な会社から発売されており、1000円台のものもあれば、5000円程度するものもあります。
高額なものが質の高い商品というわけではありませんが、耐荷重や素材の安全性、ボールに空気をいれるためのポンプの有無などといったポイントで価格が変わるようです。安全性を確保するためにも、あまりに安価な商品はよく内容を確認してから購入するようにしてください。
高額なものが質の高い商品というわけではありませんが、耐荷重や素材の安全性、ボールに空気をいれるためのポンプの有無などといったポイントで価格が変わるようです。安全性を確保するためにも、あまりに安価な商品はよく内容を確認してから購入するようにしてください。
おわりに
バランスボールにはここでご紹介しきれていない効果や使用方法がたくさんあります。使い方に決まりがないからこそ、ご自分でアレンジすることもでき、楽しみ方、効果の高め方はたくさんあります。基本を習得し、安全面には十分注意していただいた上で、ご自分なりの使い方を見つけていただければと思います。
監修
via kintorecamp.com
専門分野
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会