私は部活などのスポーツ経験がなかったが、トレーナーの専門学校に進学して、そこからさらに接骨院の道に進むことを勧められました。最初は伝統的な接骨院で施術の基礎を学びましたが、施術に関わるうちにスポーツに携わることの面白さに惹かれていったのです。
先輩の柔道整復師の話も聞きながら、その院で圧倒的な施術や整復を目の当たりにし、大いに学びました。そこでの経験は私にとって非常に重要だったのです。
特に、上腕の螺旋骨折を綺麗に整復している様子に感動しました。それから、さらに広い視野で業界を見るためにリラクゼーション施設にも足を運びました。そこには優れた施術者がおり、彼らの技術に触れる度に多くのことを学ぶことができました。
数々の経験を通じて、施術の技術を磨き、多くの患者さんやお客様に貢献することができたのは大きな財産です。私のキャリアは、一つ一つの経験が重なることで成長し、幅広い人々と関わる喜びを感じています。

働く中で興味深い出会いがありました。
その方はハワイのホテル不動産を扱う方で、大きなチャンスをいただきました。最初は海外に興味がなかった私ですが、彼の話を聞いているうちにこれは大きな挑戦になると感じました。
ハワイでの経験は、普通では絶対にお会いできないような方々との関わりを通じて、私に多くの経験をもたらしてくれました。富裕層やVIPがどのように考え、何を求めているのかを学ぶ機会も得ました。
たくさん怒られることもありましたが、それは本当に貴重な経験であり、成長に繋がったと思います。
また、ハワイでの経験から、五感を使って人に向き合うことの重要性を学びました。
この教訓は今でも私の仕事に生かされています。当初はビザの関係で起業も考えましたが、様々な要素が重なり、最終的には帰国することになりました。
しかし、ハワイでの経験は私の人生やキャリアにおいて大きな影響を与えてくれました。今もなお、その貴重な経験を胸に、新たな挑戦に向かっています。

帰国後、私は再び学び直すためにグループ系の接骨院に入ることになります。ここでは、組織や仕組みなど、これまで学ぶ機会のなかったさまざまなことを学ぶことができました。
自分の実力や可能性を試してみたいと思い、数々の試行錯誤に挑戦していきました。
ある時、スタッフ間で紛争が生じた際には、院を立て直すという覚悟を持ち、その時に尽力した努力は一生忘れることはありません。
それによって私の実力は着実に向上し、自信を築くことができました。
施術技術だけでなく、その過程で専門家との対話を通じて数字面でも成長する機会があり、さらなる学びを得ることができました。
そして結婚や子育てを経験する中で、私の考え方は次第に変化していくことになります。

コロナ渦を経て、子供が3歳か4歳になろうとしている時に、オランダやオーストラリア、ポルトガルなど様々な候補地を調べました。
20代の頃は、多くの人からチャンスがまだまだあると聞き、希望に満ちていたのです。しかし、30代になり結婚し子供ができると、チャンスに恵まれる話が減っていったように感じました。
奥さんも最近そういう話がないことに気づき、不思議がっていました。
ハワイでの経験から、日本人の技術には需要があることを知っていたので、その強みを最大限に活かしたいと思っています。
移住後は家探しや仕事探しも大変で苦労しましたが、現在は順調に軌道に乗り、新たなチャンスも広がっています。現在はフリーランスとして活動し、出張施術や業務委託で仕事を受けていますが、将来的には自分自身の接骨院を開業するか、移動式の施術車を作ることを考えています。奥さんも施術者なので協力し、一緒に事業を進めていきたいです。
積極的な行動がなければ何も変わりません。早速ホテルや様々な場所で営業活動も行っています。ビザの手続きもほぼ自分で行いました。
他人に任せるのではなく、自らトライして挑戦することも大切です。現在関わっている現場でも改善の余地はたくさんありますので、前向きに主体的に動き、変化を起こしていきたいと思っています。

施術を受ける習慣が日本とは異なるため、最初は戸惑うこともありますが、徐々にそのリズムに慣れていきたいと思います。こちらの方々は、ストレスによる強いこりみのような症状が少ないように感じられます。
さらに街の作りも日本とは異なり、人々の歩く方向を分析すると興味深いです。観察していると、街が教会を中心に広がっていることもなんとなくわかります。日本人の方は顧客としてほとんどいないため、現地の方々をしっかりとターゲットにしていかなければなりません。
子供たちも学校に通い始め、彼らの成長を見守りながら、将来の展開が非常に楽しみです。
こちらの社会では、物事の優先順位が日本とは異なるように感じます。時間の流れ方や豊かさに対する考え方もさまざまなので、それらを学び取り入れていけるといいですね。メンタル面で悩んでいる人は少ないように思われますが、姿勢の悪い人が多いため、そこをなんとか改善したいと考えています。だからこそ、せっかくなので楽しみながら仕事をしていきたいのです。
将来に向けての展望も持ちながら、新たな経験を積み重ねていくことが大切です。

小林翔太
柔道整復師

東京都 出身
＜経歴＞
日本工学院八王子専門学校健康スポーツ学科トレーナーコース
日本健康医療専門学校柔道整復師科卒業
足立区 整骨院勤務
リラクゼーション店勤務
2011年5月より
ハワイにてラグジュアリーホテル不動産のコンシェルジュ兼出張マッサージ師として勤務
2014年に帰国後
2つのグループ整骨院にて院長、新人研修等を担当
2022年11月より
オランダへ移住しフリーランスのマッサージセラピストとして活動