はじめに
皆さんは薬膳ということばを聞いたことがありますか?少なからず健康に関心のある方であれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?薬膳では、様々な作用のある食べ物の組み合わせで料理を作り、体を内側から整えていくことが出来るのですが、今回はその中でも手軽に楽しめる薬膳スープのレシピについて紹介していきます。
薬膳とは
薬膳とは、東洋医学の考え方を元に、その人の体質や体調に合わせて栄養価の高い生薬を食材として用いる料理のことを指します。不調や体のバランスの崩れを食事によって整えることができ、最近では手軽なレシピも増えてきたことで話題となっています。
東洋医学では基本的な体のバランスが、気、血、水の相互関係によって成り立っているという考え方をしています。簡単に言うと気はエネルギー、血は血液、水は血以外の水分を指し、これらの1つでも多かったり、少なかったりすると体の不調につながるとされています。
薬膳では食材を体に与える効果によって様々に分類し、その組み合わせで足りないものを補ったり、余分なものを出したりすることで気、血、水のバランスを整えているのです。
東洋医学では基本的な体のバランスが、気、血、水の相互関係によって成り立っているという考え方をしています。簡単に言うと気はエネルギー、血は血液、水は血以外の水分を指し、これらの1つでも多かったり、少なかったりすると体の不調につながるとされています。
薬膳では食材を体に与える効果によって様々に分類し、その組み合わせで足りないものを補ったり、余分なものを出したりすることで気、血、水のバランスを整えているのです。
薬膳スープの効果
薬膳スープの効果といっても実は様々で、目的や体の調子にあわせて多種多様な効果をもたせることが出来ます。
例えば、冷え性を良くしたいのであれば体を温める作用のある生姜やネギを用いたスープを作ることで改善できますし、貧血に悩んでいる方は、気血水の血を補ってくれるような食材、例えば黒ゴマ、ほうれん草、人参を多く用いたスープを作れば、症状を軽くすることが出来るでしょう。
薬膳と言われると何やら難しく感じてしまうかもしれませんが、自分が補いたいものを含んでいる食材を調べて、その一品を付け足すだけでも立派な薬膳になりますので、ぜひ気になる方は一度試してみると良いでしょう。
例えば、冷え性を良くしたいのであれば体を温める作用のある生姜やネギを用いたスープを作ることで改善できますし、貧血に悩んでいる方は、気血水の血を補ってくれるような食材、例えば黒ゴマ、ほうれん草、人参を多く用いたスープを作れば、症状を軽くすることが出来るでしょう。
薬膳と言われると何やら難しく感じてしまうかもしれませんが、自分が補いたいものを含んでいる食材を調べて、その一品を付け足すだけでも立派な薬膳になりますので、ぜひ気になる方は一度試してみると良いでしょう。
薬膳スープのレシピ:ストレス解消に効く
それでは実際に症状に合わせた薬膳のレシピをみていってみましょう。
最初は、ストレスを感じやすくなかなか寝付けない、食欲もなく、やる気がなかなか起こらない、といった方におすすめのレシピです。
レシピの紹介の前に、ここで用いられている生薬と、それに似た効果を持つ生薬を紹介していきます。少し本格的な生薬ですが、主にリラックス効果のある食材で、中華街や中華食材のネットショップで手に入れることが出来ますので、ぜひ本格的な薬膳にチャレンジしてみたい方は使ってみてください。
・蓮子(れんし)といい、蓮の成熟した種の事を指します。心を落ち着かせてイライラ感を取り除いてくれます。今回のレシピで用います。
・金針菜(きんしんさい)といい、ユリ科の花の蕾を乾燥させたものです。こちらも緊張を解きほぐし、ストレスを取り除いてくる食材です。今回のレシピで用います。
・百合(びゃくごう)といい、こちらはユリ科の花の球根を乾燥させたものです。精神を安定させて、寝付きを良くしてくれる作用を持ちます。眠れない症状が強い場合は、こちらを用いるのも良いでしょう。
材料(四人分)
・蓮子 30個
・金針菜 15g
・長芋 120g
・鶏肉 80g
・鶏がらスープ 1.2リットル
・塩 小さじ2
・胡椒 適量
作り方
1.まず蓮子を一晩水につけ、柔らかくなるまで下茹でをします。
2.金針菜はしごくようにして洗い、水で戻して柔らかくします。このとき戻し汁を捨ててはいけません。同時に長芋の皮をむき、縦に等分してから短冊切りにします。鶏肉も一口大に切ります。
3.鍋に鶏がらスープ、蓮子、金針菜(戻し汁ごと)、塩を入れて火にかけ、沸騰したらアクを取り、鶏肉を加えます。
4.鶏肉が中まで柔らかくなったら長芋を加え、ひと煮立ちさせた後火からおろし、胡椒で味を整え、完成です。
最初は、ストレスを感じやすくなかなか寝付けない、食欲もなく、やる気がなかなか起こらない、といった方におすすめのレシピです。
レシピの紹介の前に、ここで用いられている生薬と、それに似た効果を持つ生薬を紹介していきます。少し本格的な生薬ですが、主にリラックス効果のある食材で、中華街や中華食材のネットショップで手に入れることが出来ますので、ぜひ本格的な薬膳にチャレンジしてみたい方は使ってみてください。
・蓮子(れんし)といい、蓮の成熟した種の事を指します。心を落ち着かせてイライラ感を取り除いてくれます。今回のレシピで用います。
・金針菜(きんしんさい)といい、ユリ科の花の蕾を乾燥させたものです。こちらも緊張を解きほぐし、ストレスを取り除いてくる食材です。今回のレシピで用います。
・百合(びゃくごう)といい、こちらはユリ科の花の球根を乾燥させたものです。精神を安定させて、寝付きを良くしてくれる作用を持ちます。眠れない症状が強い場合は、こちらを用いるのも良いでしょう。
材料(四人分)
・蓮子 30個
・金針菜 15g
・長芋 120g
・鶏肉 80g
・鶏がらスープ 1.2リットル
・塩 小さじ2
・胡椒 適量
作り方
1.まず蓮子を一晩水につけ、柔らかくなるまで下茹でをします。
2.金針菜はしごくようにして洗い、水で戻して柔らかくします。このとき戻し汁を捨ててはいけません。同時に長芋の皮をむき、縦に等分してから短冊切りにします。鶏肉も一口大に切ります。
3.鍋に鶏がらスープ、蓮子、金針菜(戻し汁ごと)、塩を入れて火にかけ、沸騰したらアクを取り、鶏肉を加えます。
4.鶏肉が中まで柔らかくなったら長芋を加え、ひと煮立ちさせた後火からおろし、胡椒で味を整え、完成です。
薬膳スープのレシピ:疲れを取る
次は、なんとなく体が重かったり、疲れが溜まっているのを感じる場合のおすすめレシピを紹介します。先程は本格的な生薬を用いていましたが、こちらは身近な食材で作ることが出来る薬膳スープです。
今回のレシピでは主に干した野菜を用いていますが、干した野菜には、デトックス効果があると言われています。つまり、体に溜まった余分な毒素を出して、疲れを取り除こうというのが今回の薬膳スープの趣旨です。
材料(二人分)
・切り干し大根 2つかみ
・干し椎茸 3,4枚
・高野豆腐 2,3枚
・水 適量
・昆布 2cm角
作り方
1. 湯呑み一杯ほどの水に昆布をいれ、冷蔵庫で一晩冷やしておく。
2. 出来あがった昆布だしと水を合わせて出来上がりの倍量にし、切り干し大根、干し椎茸を入れて汁が半分になるまで煮詰めます。(弱火で40分ほど)
3. 高野豆腐を加え、柔らかく煮えたら出来上がりです。お好みで醤油を少し足しても美味しくなります。
今回のレシピでは主に干した野菜を用いていますが、干した野菜には、デトックス効果があると言われています。つまり、体に溜まった余分な毒素を出して、疲れを取り除こうというのが今回の薬膳スープの趣旨です。
材料(二人分)
・切り干し大根 2つかみ
・干し椎茸 3,4枚
・高野豆腐 2,3枚
・水 適量
・昆布 2cm角
作り方
1. 湯呑み一杯ほどの水に昆布をいれ、冷蔵庫で一晩冷やしておく。
2. 出来あがった昆布だしと水を合わせて出来上がりの倍量にし、切り干し大根、干し椎茸を入れて汁が半分になるまで煮詰めます。(弱火で40分ほど)
3. 高野豆腐を加え、柔らかく煮えたら出来上がりです。お好みで醤油を少し足しても美味しくなります。
おわりに
今回は手軽に楽しめる薬膳スープについて紹介していきました。かつては少しハードルの高い印象もあった薬膳料理ですが、最近は健康への関心も高く、女性人気もあって様々なレシピを手に入れることが出来ると思います。
これをきっかけに是非健康に良くて美味しい、お気に入りのレシピを発掘してみてはいかがでしょうか。
これをきっかけに是非健康に良くて美味しい、お気に入りのレシピを発掘してみてはいかがでしょうか。
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会