はじめに
ストレスは耳になじんでいますが、「酸化ストレス」というのは初めて聞く人もいるのではないでしょうか。
色々な研究が増えていく中、酸化ストレスが動脈硬化やがんなど、多くの病気を引き起こすと言われています。
自分の身体を病気から守るうえでは、酸化ストレスやそれに関係する体のシステムを理解することが重要です。基本を知って健康生活に役立てましょう。
色々な研究が増えていく中、酸化ストレスが動脈硬化やがんなど、多くの病気を引き起こすと言われています。
自分の身体を病気から守るうえでは、酸化ストレスやそれに関係する体のシステムを理解することが重要です。基本を知って健康生活に役立てましょう。
酸化ストレスはこうして産生される
私たちは生きるために、無意識的に体内で色々な活動が成されています。
まずは、呼吸をすることで酸素を体内に引き込みます。
口から食べた食べ物が分解されて先の酸素と結合してエネルギーに変わります。
これを「酸化」、またこのときに発生するものが活性酸素と言いますが、色々な要因をもって、活性酸素の産生が増えてしまったものを「酸化ストレス」と言います。
活性酸素は良くない物質のように言われますが、この活性酸素にも重要な役割はあります。
しかし、酸化が良くない、活性酸素が悪いと言われるのは、還元(消去)よりも産生の比重が重くなるからです。
体内でエネルギー産生のために生じる活性酸素のほか、生活習慣から生じる活性酸素もあります。
これらによって生じた酸化ストレスに対して、活性酸素消去系の働きが追いつかなくなるとバランスが崩れ、老化や病気を引き起こすこととなります。
まずは、呼吸をすることで酸素を体内に引き込みます。
口から食べた食べ物が分解されて先の酸素と結合してエネルギーに変わります。
これを「酸化」、またこのときに発生するものが活性酸素と言いますが、色々な要因をもって、活性酸素の産生が増えてしまったものを「酸化ストレス」と言います。
活性酸素は良くない物質のように言われますが、この活性酸素にも重要な役割はあります。
しかし、酸化が良くない、活性酸素が悪いと言われるのは、還元(消去)よりも産生の比重が重くなるからです。
体内でエネルギー産生のために生じる活性酸素のほか、生活習慣から生じる活性酸素もあります。
これらによって生じた酸化ストレスに対して、活性酸素消去系の働きが追いつかなくなるとバランスが崩れ、老化や病気を引き起こすこととなります。
体をサビ付かせる活性酸素って?
活性酸素と「サビ」の関係
金属を放置したり水に浸けたりすると「サビ」が生じます。
これは酸化が化学反応を起こすことによってできるものですが、これと同じ現象が身体の中でも起きています。
こうして「サビ」を作る正体が「活性酸素」というわけです。
呼吸から取り入れた酸素のうち2~3%の酸素が活性酸素(フリーラジカル)に変わると言われます。
残った活性酸素は、攻撃的な性格になってしまい、悪質な結合活動を続けていきます。
これは酸化が化学反応を起こすことによってできるものですが、これと同じ現象が身体の中でも起きています。
こうして「サビ」を作る正体が「活性酸素」というわけです。
呼吸から取り入れた酸素のうち2~3%の酸素が活性酸素(フリーラジカル)に変わると言われます。
残った活性酸素は、攻撃的な性格になってしまい、悪質な結合活動を続けていきます。
活性酸素と病気
活性酸素は約50年前に米国で解明されてから、各世界の研究者によって研究が進められていますが、動脈硬化やがんをはじめとする全ての病気の90%が活性酸素を原因としていると証明されています。
活性酸素が多くなってくると、からだを構成するDNAやタンパク質、糖質、脂質が酸化され、いわゆる「錆びる」ことで病気を引き起こします。
・動脈硬化においては、血管内で脂質をサビつかせて血流を悪くする。
・アルツハイマー病においては、タンパク質をサビつかせて、神経の伝達機能に支障を来たす。
・がんにおいては、通常の細胞ががん細胞へ変化するきっかけと増殖の両方に関係する。
このように「サビ」が病気の原因になり、進行の手伝いもするというわけです。
活性酸素が多くなってくると、からだを構成するDNAやタンパク質、糖質、脂質が酸化され、いわゆる「錆びる」ことで病気を引き起こします。
・動脈硬化においては、血管内で脂質をサビつかせて血流を悪くする。
・アルツハイマー病においては、タンパク質をサビつかせて、神経の伝達機能に支障を来たす。
・がんにおいては、通常の細胞ががん細胞へ変化するきっかけと増殖の両方に関係する。
このように「サビ」が病気の原因になり、進行の手伝いもするというわけです。
活性酸素は体にとって害にしかならない?
活性酸素は、身体にとって悪いことばかり、自身を攻撃ばかりする100%の悪者ではありません。
体外からカビやウイルス、細菌などの侵入に対して闘いながら体を守る機能があります。
例えば、風邪が長引いてしまうメカニズムを見てみますと、生命維持のために、免疫機能が活性酸素を投げ放ち、ウイルスと闘わせて発熱が起こります。
しかしそこへ解熱剤を使うことによって、この活性酸素が不活発になってしまうため、風邪がなかなか治らない結果となってしまいます。
体外からカビやウイルス、細菌などの侵入に対して闘いながら体を守る機能があります。
例えば、風邪が長引いてしまうメカニズムを見てみますと、生命維持のために、免疫機能が活性酸素を投げ放ち、ウイルスと闘わせて発熱が起こります。
しかしそこへ解熱剤を使うことによって、この活性酸素が不活発になってしまうため、風邪がなかなか治らない結果となってしまいます。
活性酸素はこんな簡単な環境で増える!
活性酸素はエネルギーを作り出す時にだけ発生するものではありません。
外部からの刺激によっても増えてしまう性質があります。
細胞に働きかけ、がんなどの病気に至る原因を8個紹介します。
①ストレスが溜まったとき
②炎症が起きたとき
③激しい運動
④薬物(除草剤、農薬など)が体内に入ったとき
⑤紫外線を浴びた時
⑥抗ガン剤の投与
⑦喫煙
⑧アルコールの多量摂取
外部からの刺激によっても増えてしまう性質があります。
細胞に働きかけ、がんなどの病気に至る原因を8個紹介します。
①ストレスが溜まったとき
②炎症が起きたとき
③激しい運動
④薬物(除草剤、農薬など)が体内に入ったとき
⑤紫外線を浴びた時
⑥抗ガン剤の投与
⑦喫煙
⑧アルコールの多量摂取
5つの対処法で酸化させない、病気にならない!
通常な生活、生きていくうえで酸化ストレスをゼロにすることはできません。
しかし増えすぎないように、または増える原因となる行動を避けることで、抱えるリスクは減ります。
しかし増えすぎないように、または増える原因となる行動を避けることで、抱えるリスクは減ります。
ストレスを蓄積させない
十分な睡眠をとり、体内時計を狂わさないようにしましょう。
忙しい時間の合間にも、趣味や運動をする機会を設けましょう。
忙しい時間の合間にも、趣味や運動をする機会を設けましょう。
適度な運動
激しい運動は呼吸回数も体温の上昇も激しく活性酸素が増えてしまうので、
ゆっくりとした運動を選ぶようにしましょう。
ゆっくりとした運動を選ぶようにしましょう。
食生活に抗酸化作用のあるものを摂りいれる
酸化を還元して酸化ストレスを減らす方法として還元(消費)の意味で
抗酸化作用を摂りいれましょう。
例)バナナ、アボガド、緑黄色野菜、ニンニク、ショウガ、蕎麦、大豆、緑茶、アーモンド
抗酸化作用を摂りいれましょう。
例)バナナ、アボガド、緑黄色野菜、ニンニク、ショウガ、蕎麦、大豆、緑茶、アーモンド
紫外線対策
長時間の紫外線は、皮膚細胞に対する活性酸素を増加させます。
皮膚がんの大本とも言えます。
肌の露出を避けるような服装や日焼け止めクリーム、日傘などを使用しましょう。
皮膚がんの大本とも言えます。
肌の露出を避けるような服装や日焼け止めクリーム、日傘などを使用しましょう。
アルコールとたばこを避ける
アルコールは、分解するときに多くの活性酸素が発生し、肝臓がんの原因になります。
たばこは煙が有害ガスとして影響し肺がんの源になります。
できるだけ禁煙禁酒を心がけましょう。
たばこは煙が有害ガスとして影響し肺がんの源になります。
できるだけ禁煙禁酒を心がけましょう。
まとめ
適量の活性酸素は私たちの身体にとっては、なくてはならないものですが、その量が増えたり、威力が強くなってしまうと害となってしまいます。
見えない物質のコントロールとは難しいものですが、自身の身体を病気から守るためには、普段の生活で見直せるところは見直して改善するのが良いのではないでしょうか。
大切な自分の命や家族の命を動脈硬化やがんから守るのであれば、少しの意識と努力は価値あるものになると思われます。
見えない物質のコントロールとは難しいものですが、自身の身体を病気から守るためには、普段の生活で見直せるところは見直して改善するのが良いのではないでしょうか。
大切な自分の命や家族の命を動脈硬化やがんから守るのであれば、少しの意識と努力は価値あるものになると思われます。
循環器内科
経歴
1998年 千葉大学医学部医学科卒業。
2008年 千葉大学大学院医学薬学府環境健康科学を専攻し、医学博士号を取得。
現在 千葉大学医学部附属病院循環器内科医員として、心臓専門医として診療、研究。
資格
医師免許
活動:
日本抗加齢医学会専門医としてアンチエイジング医学、日本医師会認定健康スポーツ医としてスポーツ医学にも取り組み、各種メディアで活動中。