はじめに
健康維持や筋力増強を目的として筋トレを行う方がたくさんおられますが、『トレーニングチューブ』は値段の手ごろさ、スペースをとらず気軽に持ち歩けることなどからたくさんの方に支持され、使用されています。そこで今回は、トレーニングチューブの種類や効果について、また具体的なトレーニング方法もご紹介します。
チューブトレーニングの種類と効果を解説!自宅でできるメニューも紹介! - 【ケアクル】
筋力増強や健康維持を目的として行われるチューブトレーニングについて、チューブを使用するメリットや多彩な使用方法をご紹介します。トレーニングチューブの種類と特徴もご説明します。
トレーニングチューブとは
『トレーニングチューブ』とは、筋トレをするために使用する道具です。
1m前後のチューブや平たいゴムを両手に持ったり、体の一部に引っ掛けたりして体を動かすことでチューブの弾力が抵抗となり、負荷をかけながら筋トレを行うことができます。価格もお手頃で、自宅に置いておくのも持ち歩くのも手軽にできるためいつでもどこでも筋トレができる人気のグッズです。
1m前後のチューブや平たいゴムを両手に持ったり、体の一部に引っ掛けたりして体を動かすことでチューブの弾力が抵抗となり、負荷をかけながら筋トレを行うことができます。価格もお手頃で、自宅に置いておくのも持ち歩くのも手軽にできるためいつでもどこでも筋トレができる人気のグッズです。
トレーニングチューブの種類
トレーニングチューブには色々な種類があるので、ここでは主な4種類とそれぞれのメリットやデメリットをご紹介します。
1. グリップ付きのチューブ
両端に持ち手のついたチューブです。両端が決まっているので長さ調節が難しいですが、持ち手があるので持ちやすく、握力の弱い方や不慣れな方でもしっかりトレーニングできます。
2. グリップなしのチューブ
持ち手のないチューブです。身長や筋トレを行いたい部位に合わせて長さが調節できますが、持ち手がないぶんチューブの端を手に巻き付けるなどして持つことになり、手に食い込んで痛かったり、手から滑ってしまって握りにくいというデメリットがあります。
しかし、グリップ分の重さがないため軽く、かさばらないのでどこにでも携帯して筋トレを行うことができるということは最大のメリットです。
しかし、グリップ分の重さがないため軽く、かさばらないのでどこにでも携帯して筋トレを行うことができるということは最大のメリットです。
3. 平たいゴムバンド
チューブタイプとは異なり、平たいバンドタイプのゴムです。薄っぺらいのでチューブよりも強度が劣ったり、長期間使用すると劣化しやすい印象はありますが、手足に巻いて行うトレーニングなどではチューブのように食い込むことなく使用できるというメリットがあります。また、畳んでバッグにしまうと最も場所を取らず軽いので携帯するには向いています。
4. 輪状のゴムバンド
平たいゴムバンドよりも幅が狭く、厚みのあるゴムバンドを輪っか状にしたものです。両足に通して体を動かすといった使い方が多いですが、平たいゴムバンドを結んで輪っか状にするよりも毎回均等な負荷をかけることができ、安定してトレーニングを行うことができるため、アスリートなどに人気です。携帯する手軽さは平たいゴムバンドと同じなので、どこでもトレーニングできるというメリットもあります。
トレーニングチューブを使った筋トレの効果
筋トレの負荷として使用する道具にはダンベルやバーベルなど様々なものがあります。それぞれの道具に特徴がありますが、その中でもトレーニングチューブはとても優れたトレーニングツールと言えます。ここでは、トレーニングチューブの効果についてご説明します。
1. 強度の選択ができる
どのトレーニングチューブにも色々な強度のものがあり、自分に合った強度のものを選択できます。同じ動きでも、最初は抵抗力の弱いチューブを使用し、慣れてきたら徐々に抵抗力の強いものを選択することで同じ動作のトレーニングでもいつまでも効果的にトレーニングすることができます。
2. 鍛えたい部位を意識してトレーニングできる
体を動かす際に、どこの筋肉を使っているかということを意識するのはとても難しいです。しかし、トレーニングチューブを持って負荷をかけて同じ動作を行うと、どこの筋肉を使っているかが大変分かりやすくなります。使っている筋肉を意識できていると筋トレの効果は格段に高まります。
3. どの部位のトレーニングにも使用できる
ジムなどにあるトレーニングの器具はどの部位を鍛えるものかということがそれぞれ決まっています。しかし、トレーニングチューブは持ち方や引っ張る方向を変えることで、上半身から下半身までどの部位でも鍛えることができます。一つ持っておけば、色々なバリエーションで全身鍛えることができるという点でとても便利なツールです。
4. 場所を選ばずトレーニングできる
大きな器具も広い場所も必要なく、自分の体とトレーニングチューブさえあればトレーニングできます。場所を選ばずいつでもどこでもトレーニングでき、忙しい方でも続けやすいです。
5. ケガや事故のリスクが少ない
ダンベルやバーベルなどの重量物は、無理をして持ち上げたときに肉離れや関節炎を起こしたり、手や足の上に落とす事故のリスクがあります。
しかし、トレーニングチューブの場合は自分の限界一歩手前で手をすぐ離すこともできますし、チューブを緩めることですぐに負荷を弱めることができます。ですから、負荷をかけて行う筋トレの中ではとても安全でリスクの少ないトレーニングと言えます。
しかし、トレーニングチューブの場合は自分の限界一歩手前で手をすぐ離すこともできますし、チューブを緩めることですぐに負荷を弱めることができます。ですから、負荷をかけて行う筋トレの中ではとても安全でリスクの少ないトレーニングと言えます。
6. 収納や持ち運びが手軽
重さや体積の面からとにかく持ち運びが便利で、普段使いのバッグの中に入れておくことができます。そのため、時間ができたときにすぐ取り出してトレーニングすることができます。また、自宅に置いておくにしても大きなトレーニング器具に比べて場所を取らないので、使わないときでも邪魔になりません。
7. コストパフォーマンスが高い
1000円前後で十分購入できるのに対し、トレーニングとして使えるバリエーションの豊富さ、普段持ち歩いて頻繁に使用できる便利さなど様々なメリットを考えると、そのコストパフォーマンスは非常に高いです。
これらのたくさんのメリットを考えても、トレーニングチューブはトレーニング初心者でも手軽に始められ、上級者も長く使用することのできる優れものだと言えます。
これらのたくさんのメリットを考えても、トレーニングチューブはトレーニング初心者でも手軽に始められ、上級者も長く使用することのできる優れものだと言えます。
トレーニングチューブを使った筋トレ:腹筋
レッグレイズ
仰向けに寝て膝を伸ばしたまま足を上げたり下ろしたりする腹筋です。
腹筋力が弱いと足の上げ下ろしができなかったり、腰に過度の負担をかけてしまい腰痛の原因になってしまいます。チューブを親指と人差し指の間に引っ掛けてチューブの両端を持つことで、適度に足の重さを支えることができますので、安全に行うことができるようになります。
腹筋力が弱いと足の上げ下ろしができなかったり、腰に過度の負担をかけてしまい腰痛の原因になってしまいます。チューブを親指と人差し指の間に引っ掛けてチューブの両端を持つことで、適度に足の重さを支えることができますので、安全に行うことができるようになります。
トレーニングチューブを使った筋トレ:背筋
バックエクステンション
両手でチューブを持ち、うつ伏せに寝ます。手をバンザイした肢位から体を反らしながら手を胸の前に引き付けます。体を反らす際に使う脊柱起立筋や広背筋に加え、手も一緒に引き付けることで肩甲骨の内側にある僧帽筋や菱形筋を鍛えることができます。何も持たずに手を動かすときに比べ、肩甲骨の動きを意識しやすいので効果的にトレーニングすることができます。
ローイング
膝を伸ばし、両足をそろえて床に座ります。チューブを足の裏に引っ掛けて両端を両手で持ちます。肘を前に伸ばした肢位から肘を曲げ、肩を引きながらチューブを引っ張ります。チューブを引く際に抵抗となり、広背筋が鍛えられます。
トレーニングチューブを使った筋トレ:胸筋
チェストプレス
背中の後ろにチューブを通して胸の高さでチューブの両端を持ちます。胸の高さを保持したまま、肘を前方に伸ばして曲げてを繰り返します。チューブが抵抗となり、胸筋をはじめ、肩から腕の筋肉も鍛えられます。
トレーニングチューブの値段
現在トレーニングチューブは様々な会社から、色々な商品が販売されています。全体的にグリップのあるものに比べてグリップのないものが安価ですが、いずれにしても安いもので数百円、高いものでも1000~2000円が相場です。
高いものが質がいいというわけではありませんが、質の悪いものを購入してしまうと使用しているうちに早く切れてしまったり、弾力が低下しまう場合もあります。本来であれば、トレーニングチューブは長期間使用できるもので頻繁に買い替えるものではないので、最初に選ぶ段階でしっかりした商品を選択するように気をつけましょう。
高いものが質がいいというわけではありませんが、質の悪いものを購入してしまうと使用しているうちに早く切れてしまったり、弾力が低下しまう場合もあります。本来であれば、トレーニングチューブは長期間使用できるもので頻繁に買い替えるものではないので、最初に選ぶ段階でしっかりした商品を選択するように気をつけましょう。
トレーニングチューブをするときの注意点
場所を選ばずいつでもどこでもトレーニングできるというメリットを持つチューブトレーニングですが、きちんと効果を得るためには使用方法に注意が必要です。そこで、安全かつ効果的にチューブトレーニングを行うための注意点をまとめました。
1. 適切な強度のチューブを使用する
トレーニングチューブには色々な商品があり、その強度も様々です。ご自分の筋力にあった強度のチューブを使用しなければ、弱すぎて鍛えられなかったり、強すぎてケガをしたりしてしまいます。ですから、チューブトレーニングを始める際には、専門家のもと自分にあったチューブを選択してもらうようにするとよいでしょう。
また、一つのチューブで、全身の筋肉を鍛えられるということには間違いありませんが、全身には大きい筋肉と小さい筋肉があり、発揮できるパワーもそれぞれです。大きい筋肉と小さい筋肉を鍛えるのに同じ強度のチューブを使用してしまうと、強度が強すぎたり弱すぎたりしてうまく鍛えることができません。そういった場合にはチューブを二重にしたり、短く持つなどして大きい筋肉を鍛える際には負荷を大きくする工夫をしましょう。
また、一つのチューブで、全身の筋肉を鍛えられるということには間違いありませんが、全身には大きい筋肉と小さい筋肉があり、発揮できるパワーもそれぞれです。大きい筋肉と小さい筋肉を鍛えるのに同じ強度のチューブを使用してしまうと、強度が強すぎたり弱すぎたりしてうまく鍛えることができません。そういった場合にはチューブを二重にしたり、短く持つなどして大きい筋肉を鍛える際には負荷を大きくする工夫をしましょう。
2. 正しいフォームでトレーニングする
トレーニングチューブには様々な使用方法があります。チューブという小さな道具のみでトレーニングを行うこともあり、トレーニングマシンで行うトレーニングに比べてフォームが崩れやすいということがあります。
フォームが崩れてしまうと、目的とした筋肉とは異なる筋肉を使ってしまい効果が得られなかったり、必要のないところに力が入ってしまいケガをしたりしてしまいます。ですから、トレーニングを行う際には必ず目的とした筋肉が収縮しているかを確認し、フォームに自信がないときは専門家の指導を受けるようにしましょう。
フォームが崩れてしまうと、目的とした筋肉とは異なる筋肉を使ってしまい効果が得られなかったり、必要のないところに力が入ってしまいケガをしたりしてしまいます。ですから、トレーニングを行う際には必ず目的とした筋肉が収縮しているかを確認し、フォームに自信がないときは専門家の指導を受けるようにしましょう。
おわりに
『トレーニングチューブ』は手軽でありながら高い効果をだすことのできる優れたトレーニングツールです。
チューブの種類や使用方法がたくさんあるだけになかなか自分に適したトレーニングを選択するのが難しいかもしれませんが、一度専門家に相談するなどして是非効果的な方法でチューブトレーニングを取り入れてみていただきたいと思います。
チューブの種類や使用方法がたくさんあるだけになかなか自分に適したトレーニングを選択するのが難しいかもしれませんが、一度専門家に相談するなどして是非効果的な方法でチューブトレーニングを取り入れてみていただきたいと思います。
専門分野
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会