はじめに

脂肪とはそもそも何かご存知ですか?脂肪にはいくつか種類があります。「体脂肪」「中性脂肪」「皮下脂肪」「内臓脂肪」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。これらは、どれも脂肪ですがそれぞれ特徴が異なるようです。

いったい、これらの脂肪はそれぞれどのような特徴を持っているのでしょうか。順番にご紹介していきます。

脂肪の種類について

「体脂肪」というのは、体内に存在するすべての脂肪を表す言葉です。体重計で、体脂肪率を測れますが、その時は、体内にある体脂肪の量を測っています。

「中性脂肪」
中性脂肪というのは、脂肪細胞の中に蓄えられています。エネルギーの元になり、血中にこの中性脂肪が多いと血液検査で「中性脂肪が高い」という結果になります。肝臓に中性脂肪がたくさんある状態は脂肪肝です。

「皮下脂肪」
皮下脂肪というのは、肌の下に蓄えられる脂肪です。指でつまめる脂肪が皮下脂肪で、女性につきやすいといわれています。

「内臓脂肪」
内臓脂肪は、腸を覆っている薄い膜の周りに蓄積している脂肪です。指でつまもうとしてもつまめない脂肪で、男性に付きやすいといわれています。内臓脂肪は、中性脂肪が使い切れず余ってしまった分が内臓脂肪になって蓄えられてしまうのです。逆に、エネルギー不足の時は内臓脂肪が使われやすく、ダイエットで成果が現れやすく比較的落ちやすい脂肪といえます。この内臓脂肪が過剰に蓄積した状態をメタボリックシンドロームといい、注目を集めています。

脂肪を燃焼させるには

脂肪を燃焼させるには、摂取カロリーが消費カロリーより上回ってはいけないことになります。使われなかった余剰分のエネルギーは、体脂肪として蓄えられてしまいます。

消費カロリーを増やすためには、運動をすることが効果的です。また、運動によって単純にカロリーを消費して脂肪を燃やすだけではなくて、運動を日常的に行い筋肉を育てることによって、その筋肉が基礎代謝を高めてくれます。基礎代謝が高まると、何もしていなくても消費されるエネルギーが多くなり、痩せやすい体質になるのです。

運動は、このようにダイエットにとても効果的なことが分かります。脂肪を燃焼させるには、食事制限で余計なカロリーを控えることも大切ですが、それと同時に運動をして代謝を高めることも効果的でしょう。


ところで、運動で体脂肪を効率よく燃焼させるにはどうしたらいいのでしょうか。運動には、二種類ありますよね。大雑把に分けると、有酸素運動と無酸素運動があります。有酸素運動は、酸素をたくさん取り込みながら行う運動でジョギングやウォーキングや縄跳び、踏み台昇降運動などたくさんの運動が有酸素運動です。

そして、無酸素運動というのは筋トレのことです。脂肪を燃焼しやすいのはどちらかというと、有酸素運動になります。なぜかというと、ミトコンドリアが活性化してエネルギーを生産するには酸素が必要不可欠だからです。酸素を取り込むことで、脂肪燃焼効果が高まるといわれています。しかし、あまり激しい運動をいきなりすると、過呼吸発作になってしまうことがあるので気を付けましょう。

しかし、無酸素運動のほうが筋肉は付きます。脂肪燃焼には有酸素運動が効果的です。無酸素運動の筋トレと、有酸素運動を両方組み合わせてダイエットを行うといいでしょう。

脂肪燃焼に効果的な運動量と時間

運動によって脂肪燃焼させるには、運動する時間、量が大切だといわれていましたよね。かつて、20分以上運動しないと効果がないといわれていました。

これは、エネルギーとしてまず血中の糖が使われるからです。血中の糖が運動で消費されて血糖値が低くなると、今度は体脂肪がエネルギーとして使われて脂肪燃焼できるということです。

しかし、それは今では否定されています。20分未満の運動でも、運動時間の分だけダイエット効果があるという考え方になっています。しかし、それでも効率的に脂肪燃焼させたいならやはり20分以上は継続して有酸素運動をつづけた方がいいでしょう。

血中の糖をエネルギーとして使うモードから、体脂肪をエネルギーとして使う脂肪燃焼モードに早く持っていきたい場合は、空腹時に運動を行うといいでしょう。

血糖値が下がっているときは人は空腹感を感じます。なので、おなかが空いているときに運動を始めることで、短時間のうちに脂肪燃焼モードにすることができ、効率的に体脂肪を燃焼させることができるのです。

ただ、あまりに空腹のときに運動をすると倒れてしまうという人もいるでしょうから体調と相談して無理のないように様子を見ながら運動しましょう。

脂肪燃焼に効果的な時間帯

また、運動による脂肪燃焼の効率を高めるなら、運動をする時間帯にも気を付けましょう。同じ運動をしたにしても、時間帯によって体内で分泌されるホルモンというのが全く違います。ニューヨーク州で行われた研究によると、朝と夜とでは血中のストレスホルモン、コルチゾールの増え方が違うということが分かりました。

真夜中24時に運動を行うと、コルチゾールが最も上昇します。ストレスホルモンは、ダイエットの敵といわれていて食欲を増加させたり、インスリンを過剰に分泌させて脂肪の蓄積を促進したり、成長ホルモンの分泌を抑制して筋肉作りに悪影響を及ぼし、代謝の悪い体質にしてしまい痩せにくくしてしまいます。

このようにダイエットの敵となるストレスホルモンは、夜に運動すると増えやすいのです。これではせっかくの運動効果が台無しです。

ではどのくらいの時間帯が運動に適しているのかというと、朝の運動が一番コルチゾールの分泌が低くなります。朝7時、それから夜の19時くらいなら、血中のコルチゾールもそれほど増えません。

運動をするなら夜遅い時間はさけて、まだ明るい時間に運動をするようにしましょう。ただし、朝起きて朝ごはんも食べないうちにすぐに運動をすると人によっては低血糖で倒れてしまいますから注意してください。何もエネルギーを補給せずに運動したら低血糖になり倒れてしまったという報告は何件もあります。

また、朝一はまだ体がきちんと目覚めていない状態です。ストレッチしたりして充分にウォーミングアップを行いましょう。体温が低く、筋肉も固い状態で筋トレなどを行うと思わぬケガにつながる可能性もありますから注意が必要です。

また、夕方の運動はおすすめです。この時間帯は日中の活動により代謝が上がっている状態ですから運動が効率的に行えて消費カロリーも高まります。精神的にも、活動モードになっているので運動するのに抵抗があまりありません。

夕方に運動をすると成長ホルモンの分泌が促されるという研究結果も出ています。成長ホルモンを分泌させたかったら、朝の運動よりも夕方に運動した方が成長ホルモンには良い影響があるようです。

筋肉量を増やしたり、老化を防止したりというアンチエイジングにも効果のある成長ホルモンをしっかり分泌させるなら夕方の運動がおすすめです。

また、時間が取れなくてどうしても夜に運動したいという場合は、交感神経を目覚めさせてしまうようなハードな運動ではなくて副交感神経を刺激してリラックス効果をもたらすようなヨガやストレッチ、腹式呼吸などを行うといいのではないでしょうか。

夜はしっかりと眠ることで成長ホルモンが分泌されダイエット効果があります。また、寝不足だと翌日ストレスホルモンが分泌されやすくなり食欲が増えてしまったりとダイエットの妨げにもなりますから夜はしっかりぐっすり眠ることがダイエットに効果的です。

まとめ

いかがでしたか。ダイエットに効果的な運動時間は、20分で空腹時がおすすめ、時間帯は朝や夕方が効果的ということでしたね。運動によって脂肪燃焼効果を得たい場合には、効率的に脂肪燃焼できるように時間帯や運動のタイミング、運動時間などを工夫して取り組みましょう。

監修

・救急医、内科医 増田 陽子

・救急医、内科医 増田 陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

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