カタチにとらわれない、自分のゼロ地点をヨガから学ぶ

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photo by 石尾 遼
ケアクル編集部(以下、ケアクル):インスタにアップされた梅澤さんの写真を見て、なんて美しい!と思い、そこから、ブログを読ませていただきました。

私が今までヨガに抱いていたイメージとは違う言葉がたくさん並んでいて・・・特に「形にとらわれない」という部分に興味を持ちました。ヨガはアーサナ(ポーズ)を極めるものだと思っていたので…

梅澤友里香(以下、梅澤):ありがとうございます。そうですね、多くの方がアーサナに興味をもってヨガを始められます。もちろん、私も最初はそうでした。体を動かすのは好きですし。

ケアクル:では、どうやって「形にこだわらない」に至ったのですか?

梅澤:私は元々ダンスと舞台役者をしていましたが、大きな怪我をしてしまったんです。小さいころから、いわゆる虚弱体質で、朝礼の時に倒れたり、毎月1回は風邪をひいて学校を休んだり。そんな弱い自分が嫌だったので、もっと強くなろうとずっと頑張っていたんですね。

あの人があれだけやっているんだから自分も出来るんだ。

そうやって無理を続けてしまい、頑張れないところまでやって怪我をしてしまいました。そうしたら、人と関わることも消化できなくなり、すべてを一旦やめないといけないところまで追い込まれてしまい、一つの夢を諦める決断をしました。

そんな中、ダンサー時代にコンディショニングとして取り入れていたヨガをもっと深く学ぶ決意をしたんです。ヨガは、自分のキャパシティ、ゼロ地点を教えてくれました。

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photo by 乙益 邦隆
ケアクル:ゼロとは?

梅澤:私の中では、気を張らないで出来るところです。

レッスンの時にも「無理しすぎないでください」とよく言うんですが、自分のキャパシティと向き合ってない人が多いかな?形にとらわれすぎて、執着してしまうと、無理をしてしまうんですよね。でも、その前に自分のキャパシティを知ってほしいんです。

無理をしないというのは、怠けていいよという話ではありません。自分のキャパシティを知った上で、チャレンジをしていくことは悪いことではないので。ただ、執着しすぎていると、出来るものもできないし…。

私は、ヨガから「みんなと同じようにやらなくていいんだ、そういうものなんだ」ということを教わり、救われたんです。執着から離れると、力が抜け、出来ることも多かった。なので、まずは形ではなく、自分のゼロを知り、コントロールできることを増やしていってほしいなと思っているんです。

生活に馴染むヨガとは?

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photo by 黒部 千尋
ケアクル:なるほど。美しいアーサナを目指す前に、自分のゼロを知るというのが大切なんですね。もうひとつ、「生活に馴染むヨガ」というところも、気になったのですが?

梅澤:私は、ヨガに触れて、体の変化に敏感になることができました。

病院に行くほどでもないけど、なんか不調な時ってありますよね?病名のない病気というか…。頭が痛い、だるいとかそういうくらいの。そんな時は、昔からあるものを信じて取り入れてみることもしています。おばあちゃんの知恵袋みたいなものが好きなんです(笑

あとは、アーユルヴェーダでは、私はヴァータの体質なんです。なので、今日みたいにすごく風が強いと、影響を受けてしまう。というように、自分の体質や体調に敏感になることが大事。

小さな変化を大きな事だと捉える。そうすると、本当に大変になる前に手を打つことが出来る。予防が最初に出来たら一番早いですからね。乾燥してきたからオイルを多めに取り入れたり、肌に塗ったり。楽しんでできるくらいを続けていく。

そして、気持ちがハッピーだったら、悪い成分も出てこない(笑 私、体調が悪かったり、心配事があると、口の中が変な味になるんですよ。でも、心配事なんてない時は、口の中の味すら気にならないから。

※アーユルヴェーダとは、インドで発達した伝統医学、「生命の科学」とも呼ばれています。

心の栄養を得るためのヨガ、ヨガで繋がるコミュニティ

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photo by 乙益 邦隆
ケアクル:梅澤さんはどんな方にヨガをやってほしいと思っていますか?

梅澤:忙しい人ほど来て欲しいです!忙しいから来れないのかもしれないけど(笑 

でも、私は、健康とは「抱えているものがない状態」だと思っています。忙しい時は、頭で何かを抱えている、それは場合によっては不健康。病は気からというように、気持ちが不健康だと体も不調になってしまう。心身の健康も「心」が先に来るし。

持ち過ぎているモノを手放すのが大事。

カラダは資本なので、好きなことを続けたいと思ったときに、それを満足できるようにやれるようにヨガをやってほしいんです。

もちろん自宅でヨガをやるのもいいけど、強制的に日常からシャットアウトし、集中すると、真っ白な状態でシャバ―サナ(ヨガの終わりにやる屍のポーズ)に入れるんです。日常から一旦離れられると、パフォーマンスもあがるんですよ。

あとは、怪我をして悩んでいる人や、どうしていいかわからない人。私自身の経験から、お話出来るとがたくさんあると思うので。

ケアクル:実際に、そういう生徒さんは多いんですか?

梅澤:男性、女性、年齢も様々ですが、類友っていうか、なんか同じようなバックグラウンドだったり、同じような悩みを持っている人が多いかもしれません。

たくさんのヨガクラスがある中、場所と時間がマッチし、私のクラスに来てくれているのは何かのご縁。どこかで繋がっているんだと思うんです。

あとは、家にこもりがち人にもヨガはとってもおススメです。ヨガのクラスに通うと、自然と生徒さん同士でコミュニケーションが生まれます。それが心の栄養になり、体の栄養にもなる。そうすると、身体を動かすのがどんどん面白くなってくるんですよね。

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photo by 乙益 邦隆
ケアクル:アーサナを習うヨガクラスというよりも、ヨガでつながったコミュニティみたいですね。

梅澤:「ユジュ」というヨガの語源でもある言葉があります。「繋がり」という意味です。人と人との繋がりも大切にしていきたいと思っています。

まずは、ヨガを楽しんでもらいたい。楽しくなくちゃヨガじゃないから。辛いと思ったら続かないし、嫌いなものを続けるほど不健康なことってないですし。ヨガという固有名詞にすら囚われなくていいと思っているんですよ。

ケアクル:というと?

梅澤:生徒さんの中にもランニングのコンディショニングとしてヨガをしている方がたくさんいます。何もヨガだけに真剣になる必要はないんです。

ランニングが楽しいものであれば、その人にとってはランニングがヨガだし。料理をすると瞑想状態になるという人もいますよね?それだって、その人とってはヨガだと思うんです。自由で楽しいもの、楽しさを見つけて継続してほしい。

もし、何かに足踏みしている人がいたら、とりあえず、ヨガをやってみてください。そして、隣の人と友達になるのも良いかも?(笑 それが、心の栄養になるから!

ケアクル:心の栄養欲しいです(笑 今日は、ありがとうございました。

プロフィール

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梅澤 友里香

ヨガインストラクター / ヘルシーライフアドバイザー / モデル

ヨガフェスタ、オーガニックライフTOKYO、神宮スタジアムナイトヨガ等
1000人規模のイベントで講師も担当する。雑誌や書籍・DVDのモデルも務め、
多数のメディアに注目される人気ヨガティーチャー。


資格
全米ヨガアライアンスRYT200
Under The Light 認定ヨガアライアンス
日本ホリスティックヘルス協会 月経血コントロールヨガ
日本ホリスティックヘルス協会 経絡ヨガ
UTLリストラティブ指導者養成
骨ナビ指導者養成
トラウマアプローチヨガ指導者養成
ファンクショナルローラーピラティス ベーシック
JAPA認定アーユルヴェーダアドバイザー
アーサナアナトミカルアプローチ
日本野菜ソムリエ協会 野菜ソムリエ

lululemon Japan アンバサダー
pukka japanアンバサダー
ヘルスケアアプリFiNCアンバサダー
@cosme ビューティスペシャリスト

公式HP
http://yurika-umezawa-yoga.com

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