ホワイトニングの後戻りとは

ホワイトニングとは

ホワイトニングは歯の表面の汚れだけを落とすのではなく、歯全体を白く美しくするものです。
ホワイトニングの処置では、表面を傷つけずに、歯の中にある色素を分解して歯の明るさを上げていきます。

ホワイトニングでキレイな歯を手に入れると嬉しいですし、達成感を感じる事ができますが、白い歯を手に入れる事がゴールではありません。
また、ホワイトニングをしたからといって、永遠に白い歯でいられる訳ではありません。この白い状態をキープする事が大事です。

後戻りとは

ホワイトニングして折角白い歯が手に入ったのに再び黄ばんでしまったり、黒ずんでしまう事を『後戻り』と言います。手入れをしないで放っておくと、食事や生活習慣等によってまた着色してしまいます。
では、この後戻りの原因となる食事や生活習慣にはどのようなものがあるのでしょうか?

後戻りする原因

ホワイトニングした後に後戻りしてしまう原因には、以下のような食事や生活習慣があげられます。
ホワイトニングをしてから24時間以内は、特に歯の色が染まりやすいです。この時にコーヒーやカレーなどの濃い色の飲食物を摂取すると、歯の黄ばみや黒ずみが起こってしまいます。
ですから、ホワイトニングしてから24時間以内の食事には十分注意しましょう。

また、この時にタバコを吸ってしまうのも厳禁です。
タバコのヤニは食べ物よりも歯の着色を助長してしまうので注意してください。

ホワイトニング後の普段の生活の中でも後戻りの原因があります。
例えば、ちょっと油断して歯磨きを忘れてしまっただけでも、歯の表面に色は付着してしまう事があります。また、しっかり歯磨きしているつもりでも磨き残しがあるとホワイトニングの後戻りするスピードは早まってしまいます。
自分では完璧に歯を磨けていると思っても、意外に磨き残してしまうものです。普段から丁寧に歯磨きを行う事で、後戻りの予防になるので、正しいブラッシングの方法を身に付けましょう。
また、ホワイトニングの効果を高める歯磨き粉を使うと、歯の白さより長く保つことができます。

後戻りさせないための生活習慣とは

ホワイトニングをすれば、歯を永遠に白く美しく保てるという訳ではありませんが、歯の着色の原因となる食事や生活習慣を見直す事で後戻りを遅らせる事はできます。

まず、歯の黄ばみの原因になる色の濃い飲食物を口にしたらすぐに歯磨き・うがいをする習慣を付けましょう。歯に着色しやすい食品の中には醤油やソース、ケチャップといった調味料のほか、ホウレン草やネギ、ニラなどの野菜も含まれています。これらを摂取しないというのは非常に難しいですし、身体に必要な栄養素もたくさんあるのでお勧めできません。
食べない選択をするよりも、しっかり歯磨き・うがいをする方が大事です。

そして、歯の黄ばみを最も助長すると言われているタバコは、呼吸器官などの健康にも大きな害を及ぼすものです。ホワイトニングを機に、思い切って禁煙する事をお勧めします。

また、口紅が歯に付着している女性をたまに見かけると思いますが、これも放っておくと歯の着色を招いてしまいます。対策としては、気付いたら口をゆすぐ、歯に付着した口紅を拭き取るようにしましょう。

これらの他にも『イソジン』などの茶色いうがい薬でうがいをすると、歯が茶色く変色したというのも良く聞く話です。それらを使用するのは、風邪を引いた時や風邪の予防のためだと思いますが、歯の着色が気になるという方は、緑茶や紅茶でうがいしましょう。
これらも歯の黄ばみの原因になる物ですが、歯磨きすれば問題ありません。それでも着色が気になる場合は、塩水でのうがいをお勧めします。塩にも抗菌作用や脱水作用があり、ウイルスを殺したり、炎症部分の水分を取り除いてウイルスを弱らせたりする効果があります。黄ばみが気になる方は、塩水でのうがいが良いかもしれません。

後戻りさせないためのメンテナンス

ホワイトニング後、丁寧にケアしていても少しずつ着色してしまうので、白く美しい歯を持続させるためには定期的なメンテナンスが必要です。

自宅で行う『ホームホワイトニング』をした場合、マウスピースを持っていると思います。歯科医院で追加のホワイトニング剤を処方してもらい、マウスピースを使って定期的にホワイトニングを行いましょう。

歯科医院で行う『オフィスホワイトニング』の場合、半年から1年を目安にタッチアップしてもらう事をお勧めします。タッチアップとは、専門家によるメンテナンス及び再度ホワイトニングする事を言います。

以上のように、普段の生活の中で歯のケアを心掛け、定期的なメンテナンスを行う事で後戻りを防ぎ、白い美しい歯をキープする事ができます。

おわりに

ホワイトニングの後戻りとは、ホワイトニングした後に再び歯が変色してしまう事を言います。後戻りの原因は、ホワイトニング後、24時間以内に色の濃い飲食物等を口にした事による再着色と、時間経過によるホワイトニングの効果の低下に分かれます。
後戻りを防ぐには、食事をしたらすぐに歯を磨く、タバコを止める、色の濃いうがい薬を使わない等の生活習慣の見直しと定期的なメンテナンスが大事ですので、覚えておきましょう。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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