はじめに

接骨院(整骨院)と整体院の違いは?と聞かれて即答できる方はかなり少ないのではないでしょうか?

それぞれの治療方法や対象となる症状を知って、きちんと適切な治療が受けられる院に行きましょう。

整体院とは

「整体」とは、日本では主に手技を用いた民間療法です。カイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーなどのアメリカ発祥の施術や日本古来の手技療法と組み合わせたものを、「整体」や「指圧」と名付けたのが始まりのようです。

現在は、一般的にカイロプラクティックに似た骨格の矯正を目的とした手技療法を指して使われることが多いようです。整体院とはこの、カイロプラクティックに似た骨格の矯正を目的とした手技療法などを受けられる民間療法の施設です。各整体院の施術内容の特色は、どんな整体師の学校に通ったか、師事した人の違いによって変わってきます。

しかし、「整体師」や「整体」を名乗るのに法的な規制は無いため誰でも整体師として開業ができます。整体師でも「資格」があるという人もいますが、それはあくまで民間の資格です。そこに法的根拠や権利などはありません。整体学校も日本の教育基準法・基本法に則ったものではないため、通っていても法的に学生ではなく、卒業しても学位はもらえませんし、卒業しても何ら公的な資格は得られません。

接骨院(整骨院)とは

接骨院(整骨院)は、「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「挫傷(筋、腱の損傷)」のに対する処置や施術を受ける事ができる治療院です。資格としては「柔道整復師」が必要です。「柔道整復師」は厚生労働省の許可した専門学校(三年間以上修学)か、文部科学省の指定した四年制大学で基礎系科目(解剖学、生理学など)と臨床系専門科目(リハビリテーション学、柔道整復学など)を履修し、国家試験を受け、合格すると厚生労働大臣免許の柔道整復師となります。整体師と違い国家資格に該当します。

しかし、現在は整骨院(接骨院)が増えたため先程説明した疾患以外にも、自由診療という形で整体のような施術をする整骨院(接骨院)もありますし、整骨院(接骨院)に整体院を併設したような形態をとっている整骨院(接骨院)もあるため、一般の人からすると整骨院(接骨院)と整体院と混同しやすくなっています。

整体院と接骨院(整骨院)の違い

整体院はあくまで資格は有さない整体師が、一般的にカイロプラクティックに似た骨格の矯正を目的とした手技療法を施術する院が多いです。それに対して接骨院(整骨院)は「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「挫傷(筋、腱の損傷)」の施術を受ける事ができる治療院で、柔道整復師という国家資格者が施術をします。両者の違いを説明すると明らかに違うのですが、先程も説明したように、接骨院(整骨院)でも整体院のような施術をする事があるので、違いが薄くなっている現状もあります。

一般的な説明をすると、国家資格者でない整体師が技術的に劣っていて、国家資格者である柔道整復が優れているという事になりそうですが、一概にそうとは言えません。確かに、国家資格者である柔道整復師の方が医療知識や対処において優れている可能性は高いのですが「ピンからキリまで」という言葉があるように整体師や接骨院(整骨院)で働く柔道整復師にも得意、不得意がありますし、レベルの差は各個人によります。

整体院・接骨院(整骨院)の保険について

整体院は保険が適応されることはありません。そして、接骨院(整骨院)の保険診療は先程説明した骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷のみが適応となります。しかし、骨折と脱臼は医師の診断が必要となるため、骨折や脱臼の整復(元の形に戻す)など初期治療をした後に、病院で再度診断をしてもらう必要性があります。

「ぎっくり腰」は「腰部捻挫」に該当します。実際に痛いところがある時には、接骨院(整骨院)で保険診療の適応かどうか、一度接骨院(整骨院)を訪れて気軽に聞いてみてください。実は、接骨院(整骨院)の保険診療は病院の保険診療とはシステムが違い、実際は「療養費」と言われているものです。そのため、保険適応できる個所数にも限界があります。また、保険請求する疾患名も○○骨折とか、○○捻挫など先程説明した疾患名を記入するのが一般的です。

整体院と接骨院(整骨院)の効果的な利用方法

整体院と接骨院(整骨院)の効果的な利用方法は色々とありますが、整体院と接骨院(整骨院)のそれぞれの特色と良い整体院、接骨院(整骨院)の見分け方も含めてご紹介します。

整体院の効果的な利用方法

・病院、接骨院(整骨院)には無い施術方法
整体院では、保険診療や資格的根拠がない分、淘汰されやすいため技術的にも非常に優れている可能性があります。どこに行っても治らない疾患がある時に、知り合いなどに評判を聞いて使ってみるのも良いでしょう。インターネットの口コミを見ている人もいますが、口コミ数が多い接骨院(整骨院)や整体院は広告宣伝のために作られた口コミの可能性もあるので注意が必要です。出来たら、1度は通院した人の話をしっかりと聞くのが良いと思います。

接骨院(整骨院)の効果的な利用方法

・捻挫や打撲なら接骨院(整骨院)がお勧め。
捻挫や打撲など軽度の損傷で処置をしてほしい場合は接骨院(整骨院)がお勧めです。病院では待ち時間が長く、軽傷でも診察料金と薬の料金で整骨院(接骨院)より治療代が少し割高になります。また、接骨院(整骨院)だと、包帯の交換やキネシオテープなどによるテーピング、またはサポーターの調整なども直ぐにできるので、日々の生活の中で負担無く治療が出来ます。

・重症ならまず整形外科に行って検査をしてから接骨院(整骨院)を利用する。
骨折、脱臼をした場合、最初に接骨院(整骨院)で処置をしても必ず医師の診断が必要なため、重傷な場合はまず整形外科で診断をしてもらいましょう。その上で、リハビリ室が無いような病院であれば、接骨院(整骨院)にかかる方が良いと言えます。また、疾患の原因が分かってしばらく治療をしても変わらない場合は、接骨院(整骨院)にかかるのも良いでしょう。

・各院の特色ある自由診療
接骨院(整骨院)は先程説明した、保険診療だけでなく、自由診療という形で様々な疾患にも対応しています。この自由診療で注意が必要なのは、高額な施術費となるケースがある事です。ホームページなどを見た時に、理論的で根拠のありそうな施術から試すようにした方が良いと思います。

終わりに

整体院と接骨院の違いは理解していただけましたでしょうか?

資格の有無や保険診療の対象か否か、など整体院と接骨院(整骨院)には大きな違いがあります。

しかし、必ずしもどちらが優れているとは限らないため、きちんとその院の口コミなどを調べてから治療する院を選びましょう。

監修

・救急医、内科医 増田 陽子

・救急医、内科医 増田 陽子

専門分野 
微生物学、救急医療、老人医療

経歴
平成18年 Pittsburg State大学 生物学科微生物学・理学部生化化学 卒業
平成22 年 St. Methew School of Medicine 大学医学部 卒業
平成24年 Larkin Hospital勤務
平成26年 J.N.F Hospital 勤務

資格
日本医師資格
カリブ海医師資格
米国医師資格

関連する記事

関連するキーワード

著者