まずは自己紹介

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ケアクル
加藤さんまずは自己紹介をよろしくお願いします。

加藤
こんにちは、セラピストサポートの加藤タカシです。治療院経営をされている方向けの講座(塾)やコミュニティを運営する会社の代表です。

ケアクル
どんな方を対象にされているのでしょうか?

加藤
クライアントの99%が、施術者一人の小さな院を経営されていて、そういった小規模院でも大手チェーン店と戦って生き残っていく方法をお伝えしています。ちなみに、クライアントの99%がオジサンの男塾状態でございます。

ケアクル
そうなのですね笑
加藤さんご自身も施術者だったのでしょうか?

加藤
もともとは整体院とリラクゼーションサロンを経営していたのですね。ただ、これがヘッポコ院でして、特に整体院はスタッフ全員の技術が5流以下のさんざんな院でした。

ケアクル
そうだったのですね汗

加藤
でも集客は得意だったので、ばんばん患者さんはくるわけです。でも治せない。それでも言葉巧みに言いくるめて回数券を売ることで、ガッチリ儲けるというロクでもない整体院を経営していました。

ケアクル
患者さんが来てくれるのは嬉しいですが、確かにちょっと心細いですよね。

加藤
当時の僕の心境は「こんなことやっていてもいいものなのか・・・でもお金が入るからやめられない」でした。
それがある出来事をきっかけにすべて店を閉じる決心をしたんです。

ケアクル
何が起きたのでしょうか。。

加藤
その出来事とは、息子の誕生。息子を初めて抱っこしたときに「こいつに誇れる仕事がしたい」と強く感じたんですね。それからスパっと店舗経営は辞めちゃいました。

ケアクル
そんな背景があったのですね。

加藤
そして、いろいろ考えたんですよ。で、出てきた答えが「人の人生に関わる仕事をしよう」でした。でも治療院のことしか知らなかったので、治療家のオジサンに「加藤に出会えて良かったな」と思ってもらえるような仕事をするために、今の会社を立ち上げたというのがこれまでの経緯です。

治療技術や思いをお金に変える

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ケアクル
具体的にコミュニティではどんなことを実践されているのでしょうか?

加藤
僕が講座やコミュニティでお伝えしていることは、治療技術や思いをお金に変える手法です。

ケアクル
思いも大事ですが、施術に対してお金をしっかりいただくことも重要ですよね。

加藤
さきほどお伝えしたように、クライアントのほぼ全員が一人治療院の弱小院です。こういう院のオジサンって「技術さえあれば患者さんは来てくれる」とか真顔で言っちゃうような、ちょっとヤバイ人たちなんです。

ケアクル
技術はもちろん大事ですが、それだけだと弱いこともありますよね。

加藤
実体験として、かつて僕の院の周りにこういった一人院はたくさんありました。そしてそのすべてが、ウチのような技術も思いも皆無の院にぼろ負けしていたのを見てきました。

ケアクル
そんな経緯があったのですね。

加藤
治療の知識も技術もある。熱い思いや情熱だって持っている。なんだったら人柄だっていい。でもそれらをお金に変える方法を知らないんです、多くの治療家が。

ケアクル
たしかに魅力のある方が困っていることは少なくないですよね。

加藤
だったらそれを伝えれば、もっと幸せな治療家が増えるし、患者さんだってかつての僕の整体院のようなインチキ院に引っかからずに済むんじゃないの?ってのが、根底にある思いです。

提唱するメソッド(芯の強い治療院作り)

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ケアクル
そんなストーリーがあったのですね。活躍するためのメソッドがあるのでしょうか?

加藤
じゃあ、具体的になにを伝えているの?なんですが、僕は「芯の強い治療院作り」を提唱しています。
たとえ、チェーン展開するような大手治療院が近隣に出店してきても、コロナなど外部環境の変化があっても、それでも安定して経営していける院を指して、芯の強い治療院と定義付けています。

ケアクル
たしかに運営していく中で定義は重要ですよね。
どのように作っていくのでしょうか?

加藤
これの作り方はまずコンセプトの明確化です。

・当院はこんな治療院です
・だからこんな人にぴったりです
・そしてこんな結果が得られます

これらを言語化して明確にすることが大事だと考えています。そうすることで自院に合った患者さんに来てもらえるようになり、必然的にリピート率もあがり、それが経営に良い影響を与えてくれるんです。

ケアクル
たしかに、ちゃんとそれを言葉にしてはっきり言えるって重要ですよね。

加藤
「そんなことをしたら新規数が減ってしまうんじゃないか?」と、これまでに何人もの治療家から言われてきました。

ケアクル
そう言われてしまいそうなのもなんとなくイメージできます。

加藤
これはその通りで、コンセプトを明確にすると、新規数が減ることがあります。正確には減っているんじゃなく、あえて減らしているんですが、どっちにしても減る可能性があることは事実。でも、減っていいんです。目指しているのはこれだからです。

少ない新規数でもいいから、自院のコンセプトに合った患者さんを集める
 ↓
自院に合っているのでリピートする
 ↓
リピートするので施術成果もあがるし、信頼関係も築きやすい
 ↓
この地域で「○○ならこの治療院」というマインドシェアが形成される
 ↓
地域でのブランドが少しずつ積み上げることができる
 ↓
外部環境の変化に負けない芯の強い治療院になる

ケアクル
一度減ってしまうとしても、その後に積み重なっていくことが大切なんですね。

加藤
僕は治療家のサポートを始めてから一貫してこれらのことを伝え続けてきました。運営する半年間の集中講座は、2024年末の時点で20期生まで続いていて、累計で約600名の方に参加してくださっています。また、講座の卒業生だけが入会できる有料コミュニティには、現在157名の方が在籍しています。

小規模院経営者に伝えたいこと

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ケアクル
加藤さんが大切にされてきた、小規模な治療院や一人で運営されている先生方に伝えたいメッセージは何でしょうか?

加藤
小規模院を経営されている先生に一番言いたいのが「大手のマネをするな」です。

ケアクル
たしかに、大手の成功事例は目にしやすいですが、実際に真似は難しいですよね。

加藤
駅前など好立地にキレイな店舗を構えている大手を見ると、いつも患者さんで溢れています。Googleマップなどのレビュー数だって多い。それを見ていると、どうしてもマネしたくなっちゃうんですよね。で、そういった大手院がホームページに書いていることをマネしたりしちゃうんです。

ケアクル
たしかに、せっかくなら成功しているところを参考にしようと考えていまします。

加藤
これは「絶対にやめたほうがいいよ」と、自分のクライアントにはいつも言っています。理由は簡単で、そんなことしてもうまくいかないからです。

ケアクル
同じようにはできないですよね。

加藤
大手は認知度の高さや一定の信頼度があるので、広告の反応率は高くなります。そして従業員がいて新規数も多く必要なので、ボリュームゾーンを狙います。その結果、多くの患者さんを集めることができるんですね。
これを場末の一人治療院がマネしても、立地が悪くて認知度は低いし、路地裏のマンションの1室で信頼度もへったくれもないんで、同じような結果が出るわけないんです。

ケアクル
言われてみればその通りですよね。

加藤
で、「同じようにやっているのになんでウチだけ集客できないんだ!」とか言っちゃう。そら、無理やろっちゅう話です。

小規模には小規模の戦い方があるんです。その戦い方のひとつが、芯の強い治療院を作ることです。もちろん唯一無二の方法ではないです。やり方はたぶん他にもあるはず。でも、有効な一つの戦い方であることは、ほぼ確実だなと自分では思っています。

小規模院にとっての今後

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ケアクル
小規模の院は今後どうして行けば良いのでしょうか?

加藤
昔から中小零細企業の戦略として「差ではなく違い」で勝負することが重要だと言われてきました。これは治療院にも、今まさに当てはまる時代になってきたと感じています。

どれだけ優れた商品なのかという差ではなく、どれだけ違う商品なのかで勝負することが、小規模院の戦い方になります。まったく同じ土俵の比較できる状態で戦うなっていうことですね。

ケアクル
戦う場所を間違えないことが重要なんですね。

加藤
駅前にあって、立地がよくて、利便性も高い。外観も内観もキレイ、看板もでかくて目立つ。スタッフの数も多くて、たくさんのコースがあって、対応してくれる症状も多い。ほんでもって値段もお手頃で、遅くまで営業しているし、休みも少ない。予約も取りやすいし、飛び込みでも対応してくれる。

ケアクル
物凄いですよね。

加藤
そういう大手院に一人院がどこで勝てますか?

ケアクル
正直にいうと難しいですよね。

加藤
立地も利便性も負けるでしょう。外観も内観も、たぶん見劣りすることがほとんどだと思います。看板だって小さいだろうし、目立たないはずです。スタッフの数は絶対に負けてる。なんせ一人院ですから。値段だって安くするわけにはいかないし、休みとか営業時間も、予約の取りやすさも一人だと物理的に限界があります。

ケアクル
加藤さんの想いと熱量が伝わってきます。

加藤
つまり、ほとんど負けちゃうんですよ。

ということは、いかに「違う」のかで勝負するのが最も生き残る可能性が高くなるんです。特に競合の多い都市部では、その傾向が強い。

ケアクル
それでも生き抜ける方法はちゃんとあるということでしょうか?

加藤
治療院業界はすでに成熟期に入っています。ここからは淘汰が始まっていくので、小規模院は「違い」を武器に戦っていくことが、重要だと僕は考えています。

まとめっぽいの

ケアクル
ここまでお話聞かせていただいて、どんな院にも成功する方法はあると思えるようになりました。

加藤
「真面目に頑張っている人ほど損をする」そういう状態って、なんだかモヤモヤしますよね。でも治療院業界は、そういった面が少なからずあると感じています。

ケアクル
たしかに少なくないですよね。

加藤
たとえば、接骨院の保険請求を完全にホワイトにやっている真面目な先生と、おもいっきり黒に近い請求をしている先生、経営的にはどう考えても真面目な先生のほうが苦しいと思います。

ケアクル
もしそうなれば絶対そうなります。業界の大きな問題ですね。

加藤
広告だってそうです。あはき法の7条と柔整法の24条で決められている広告制限をきっちり守っている真面目な治療院と、守っていない治療院では、前者のほうが経営的には不利なことが多くなります。
というよりも、広告制限なんてほとんどの治療院が守っていません。

ケアクル
どのように対策をしていくと良いでしょうか?

加藤
僕は法律を厳格に守ってただすべてをクリーンに治療院経営しましょう!派ではありません。法律を知り、グレーを攻めて経営してこうぜ!派です。とはいえ、あまりにも法律違反をしている治療院が多いので、僕がいうグレーは業界基準でいうとかなりホワイトかなと感じています。

ケアクル
やはり真っ当に経営していくべきですよね。

加藤
そんなホワイトな治療院でも、負けない経営ができるようお手伝いしたいなと、常々思っています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。

最後に小規模院の経営者の方で、ちょっとでも僕に興味を持ってくださった方は以下の動画も見ていただけると嬉しいです。

・治療院の集客経営無料WEBセミナー
https://therapistsupport.com

プロフィール

 (52759)

加藤 孝(かとう たかし)
・株式会社addwisteria 代表取締役
・治療院集客塾 主宰
・治療家コミュニティ「加藤会」 主宰
・web制作アトラクトブルー 代表
・ジュエリーショップ「詩喩花」 代表
・オンライン講座仕組化マスターコース 共同主宰

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