正しい断食とは?

運動やトレーニングでカロリー消費を促すことも大切ですが、カロリー過多気味な現代人は食習慣を見つめ直すことが必要です。

断食は、デトックスやダイエット効果が期待できるだけでなく体調を向上させるなどメリットはたくさんあります。
しかし、食事をコントロールするので、自己流で始めると危険な方法でもあります。
そこで、断食する上でのコツと注意点を以下にまとめました。

日数を決めよう

まず、断食を何日間行うかを決めましょう。
目的や目標を明確に持つと良いです。しっかり習慣として身に付けることが大切です。

ただし、初めての方はいきなり何日も行うと身体に大きな負担がかかる可能性が高いです。
初めての方は、1日でできるプチ断食をおすすめします。
負担をかけずにじっくり実施するようにしましょう。

また、デトックス目的の断食は長くても3日程で十分効果が期待できます。
仕事などで長期断食が難しい場合は、土日でできるプチ断食を試してみてもよいでしょう。
目安は自分に無理のない程度を心がけてください。

種類を決めよう

自分で行う場合、水だけで過ごすのは非常に危険が伴います。
断食といっても、なにも口にしないわけではなく、最低限の栄養補給は必要です。

1日3回の軽食プラス午前中と午後のおやつとして栄養を補給するのが丁度良いでしょう。
この時に栄養補給はどんなものを選ぶのか?どの程度の量にするのか?などを調整すると良いです。
体調がスッキリするようにご自身の体に向き合いながら進めることが重要です。

栄養補給はスムージーや酵素ドリンク、果物など、自分に合った種類を選んで摂るようにしましょう。
どうしても水のみで断食したい方は専門の断食道場などで行うことをおすすめします。

回復食が成功のカギ

断食期間が終わったら、それで終了ではありません。
断食に不可欠なコツがあります。

それは回復食です。

断食を行うと体に様々な変化が現れます。断食が終わったからといって、いきなり普段と同じような食事を摂ることはお勧めできません。
例えば、脂っこいものをお腹に入れてしまうと、身体がビックリして体調を壊してしまう恐れがあります。

断食によって体に大きな負担をかけないコツは回復食にあります。
これを工夫することで体調を安定的にすることが可能です。
回復食は消化に良いおかゆやお味噌汁など消化の良いものから始めます。
そこから少しずつ普段の食事に戻しましょう。

断食中は激しい運動をしない

断食中は激しい運動は避けましょう。
断食中の1日の摂取カロリーが500キロカロリーを目安とします。

つまり身体に必要なカロリーが圧倒的に足らない状態で過ごすことになります。

摂取カロリーが少ないと、身体は筋肉などのタンパク質を分解し、エネルギーにしようとします。
そうなると、筋力も低下します。

そのため、断食中には激しい運動をするべきではないのです。
運動をすると、心臓や脳にも負担がかかってしまいます。
断食によって血糖値が下がっている状態で有酸素運動をすると、動悸や震えといった症状が出ることがあります。

断食中はストレッチやヨガといったゆったりとした運動をおすすめします。
ストレッチやヨガは、身体だけではなくて、精神も安定させてくれるので、空腹が続く断食中にピッタリの方法といえます。

まとめ

普段からカロリー過多になっている方や、内臓疲れがある方にとって断食は非常に有効な方法です。

しかし、断食を始めるには注意が必要です。
あらかじめ日数や食事に置き換える飲み物を決め、計画的に行いましょう。
また、断食でのデトックス成功のカギは回復食です。
断食中は激しい運動を控えて、ストレッチやヨガに留めましょう。

断食して身体の内側からキレイになって、健康的に過ごせるといいですね。

監修

・総合診療医 院長 豊田早苗

・総合診療医 院長 豊田早苗

専門分野 
総合診療医

経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。

資格
医師免許

所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会

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