目次

・はじめに

日々、健康で過ごす事は、生活の質を上げてくれます。
身体が資本なのはスポーツマンだけではなく、多くのビジネスパーソンにとっても重要な要素になります。
また、子育て中のママや、趣味を楽しみたい人なども例外ではないです。

健康の維持には、普段からの自己管理が大切です。
自己管理していく中でも、自分だけの力ではうまくいかないこともあります。
例えば、肩こりや腰痛などで日常的に悩みを抱えている人たちです。

そんな時に、一つの選択肢として『鍼灸治療』があります。

鍼灸・針治療と聞くと、『鍼(針)を身体に刺すなんて怖い』『すごく痛そう』『症状の悪い人が通っていそう』というイメージやお灸では『とにかく熱そう!』というイメージがあるようです。

実は、鍼灸にも多くの治療法と種類があり、症状の治し方も様々です。
痛みの少ない鍼(針)や、優しい治療もたくさん存在しています。
刺激の調整も可能なことから、お年寄りから子供まで対象年齢が幅広いのも大きな特徴です。

同じ人間は1人もいないように、治療方針や症状の向き合い方も、人によって異なるのは不思議ではないのです。あなたにも丁度良い健康管理方法が見つかる可能性があります。

鍼灸・針治療はスポーツ選手や芸能人、海外セレブに注目されたり、安心安全に自分でお灸できる商品も発売されています。お灸女子という言葉も、流行の兆しを見せているようです。

鍼灸・針治療を、経験してみると新しい自分の健康が見えてくるかもしれません。

・鍼灸治療ってなに?

鍼灸治療とは、鍼(はり)とお灸(きゅう)を使用して様々な症状に対し、身体に適切な刺激を入れることで改善を促す治療法です。

身体に多数存在する経穴(ツボ)を適切に刺激することで、本来持っている自己治癒力を高めます。

また、鍼(はり)とお灸はとても相性が良く、同時に施術することが可能です。
鍼(はり)とお灸、それぞれの特徴を活かし組み合わせることにより最大の効果を引き出しています。
鍼灸治療 - YOJOSPA

・鍼(はり)はどんなものを使っているの?

鍼(はり)にも多くの種類があります。
主な特徴は、長さと太さにあります。

鍼治療(針治療)では、人それぞれに合った長さと太さを選択します。

日本式の鍼(はり)は鍼管という筒状の棒の中に、鍼(はり)を挿入してから人に対して切皮、刺入していきます。
この鍼管を使うことにより、なるべく痛くない、優しい鍼(はり)を実現しています。

また、鍼(はり)の材質にも違いがあります。

現在は、使い捨ての鍼(はり)が一般的な為、素材はステンレスを使用している場合が多いです。

使い捨ての鍼(はり)は衛生面において優れています。

滅菌された袋に入った鍼(はり)を取り出しそのまま使用するので、衛生面においても安心して施術を受けることができます。

鍼治療(針治療)上級者は、銀や金という素材を使用した鍼(はり)で治療をすることもあります。
もちろん、このような鍼(はり)は値段が高いので使い捨てではありません。
しかし、きちんと安全面が考慮されています。

治療院には滅菌できる機械が用意されており、治療に向けた準備を万全にしているのが一般的です。

・お灸はどんなものを使っているの?

艾(もぐさ)は、ヨモギの葉の裏に存在している絨毛という部分を精製して作られたものです。
西洋でもmoxaと呼ばれています。

この艾(もぐさ)の特徴は、点火しやすく、火力も穏やかで、

肌の上に置いて点火しても心地よい熱さを感じれるところが特徴です。

ほどよい温熱刺激を入れるために使用されており、鍼(はり)の刺激との相性もとても良いです。
近年発売されているお灸では、専門家でなくても安全に使用出来る商品も登場しています。

また、艾(もぐさ)ではないですが、煙が出ないものから、火を使わないお灸まで存在しています。
中にはアロマの香りが漂うお灸まで発売されています。

優しい温熱刺激で、気持ち良く安全に健康をサポートしてくれることから、女性の冷え性にも効果があります。最近では自宅にて、セルフでお灸をしている女性もいます。
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・西洋医学と東洋医学の違い

西洋医学

一般的に病院と言われる場所で行われているのが西洋医学です。
客観的な数字やデータや画像検査などをもとに診断を行います。
適切な診断が行われることで、病名がつきます。
その病名に対して、薬や必要な検査、手術などの対策が施されます。

東洋医学

現在では、病院でも受診可能ですが、まだまだ多くはありません。
東洋医学では、人そのものを診ています。
症状や、体質などを、主に判断しており、診断により病名がつくことがありません。
東洋医学では、その人の症状や体質などから証(しょう)というものを判断します。
その証をもとに治療を進めるので、どんな症状の方でも治療が可能です。

原因がはっきりしているものでは、西洋医学の診断と治療で改善することが期待できます。

しかしながら、人の身体は複雑であり、原因が特定できない症状も多くあります。

症状がはっきりしない時には、東洋医学での治療が向いていることもあります。

それぞれに特徴があるので、どちらが良くて正しいということではありません。
両者の信頼出来る病院や治療院の先生から意見をもらえるようにしておくことが大切です。

・どんな効果があるの?

鍼・針

治療用に作られた鍼・針を使用することで行われる治療です。
特定の部位やツボに対して、鍼・針を刺入したり接触させることで、刺激量を調整し、健康的な身体作りの手助けをしてくれます。
総合的に、鍼灸の刺激は自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用します。
その結果として、筋緊張の緩和や血液及びリンパ液循環の改善を促します。
生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)そのものを改善させる働きがあると考えられています。
また、諸説がありますが、痛みの軽減や抑制など鎮痛効果もあるとされています。

お灸

ヨモギの成分に含まれるチネオールという精油成分が皮下に浸透し、温熱効果によって血行が改善されるだけでなく、鎮痛効果やリラックス効果も期待できます。
自律神経に作用することで、内分泌に影響を与え白血球の増進を促します。
それにより、免疫機能の改善など身体の調子を改善してくれます。

・ツボってなに?

鍼灸・針治療やマッサージなどを受けるときに、ツボという言葉を聞くかもしれません。

人間の身体には『経絡(けいらく)』というエネルギーの流れがあると考えられています。
経絡(けいらく)は『線』になっており、身体のさまざまな場所を繋いでいます。

そして、経絡の線上に存在する大切な『点』が経穴(けいけつ)です。
この経穴(けいけつ)と呼ばれているものが、一般的に呼ばれるツボを示しています。

身体の全身にあるとされているツボは、主に大事な神経や血管、筋肉などの重要な場所に存在していることがほとんどです。

つまり、鍼灸治療・針治療ではこの『点』と『線』を整えることで身体の調子を良くしています。

・どんな人が施術しているの?

鍼灸・針治療を行うには厚生労働省認可の国家資格が必要です。

鍼師、灸師というそれぞれの国家資格を取得した先生が鍼灸治療の施術をしてくれます。

資格を取得するには厚生労働省認可の専門学校を卒業する必要があります。

期間は3年間と決められており、授業数やテストも多いので必死に勉強します。
入学金や学費も高額であることがほとんどで、最後には国家試験が控えています。
これに無事合格すること、そして免許登録が完了して初めて鍼灸での治療が可能になります。

医学をきちんと勉強してから、現場に出るので安心して治療を受けられるのが特徴です。

・どんなところで受けれるの?

鍼灸・針の治療は、街の鍼灸院で受けることができます。

鍼灸治療院の認可は、市町村の保健所が管理をしています。

きちんとした届け出が必要であり、治療に使用する部屋はもちろん、待合室の広さや、院全体の換気施設まで細かくルールが決まっています。

そのため、衛生面や安全面についても配慮されています。
また、気になる着替えの用意や、各種アメニティなども充実している治療院もあります。

鍼灸・針の治療は、鍼灸院だけでなく色々なところで受けれるようになっており、広がりを見せています。
鍼灸師の在籍している接骨院、整形外科、病院などでも受けることが可能です。
最近では、美容鍼専門のサロンなども出てきており、女性が気軽に安心して通院できる施設もあります。

・予算はいくらくらいなの?

自費治療と保険治療が存在しています。

鍼灸・針治療では、自費治療の方が一般的であり誰でも受けることが可能です。
治療費の相場は、治療院の地域や施術時間などによって多少相場は違います。

およそ5,000円~7,000円くらいが一般的です。

条件はありますが鍼灸の保険治療も可能です。
この場合、病院で医師による鍼灸治療の同意書が必要です。
医師が症状や原因などを問診後、鍼灸治療が必要な場合に診断書を発行します。

自費治療、保険治療にかかわらず、受診する治療院や病院によっては初診料もかかる場合があります。

まずは、これから通う治療院や病院、サロンなどに直接聞いて確認するのが良いでしょう。
丁寧に説明してくれる施設を選びましょう。

・注目されている鍼灸治療

スポーツの分野ではトレーナーという、選手のサポートを仕事とする人が多数存在します。
アスリートが素晴らしい実力を発揮するには周りのサポートが不可欠なのです。

トップトレーナーも、実は鍼灸の資格を持っている先生が多いです。

スポーツを楽しむ方が増えていることから、日々のケアやパフォーマンス向上の為に、鍼灸・針治療を受診している人も増えています。
また、世界的にも健康になるための治療法として、海外セレブでも施術を受ける方がいます。

東洋医学でははっきりしない症状でも、薬を飲まずに治療効果を得ることができる場合もあります。
そこで、投薬治療ではない方法として鍼灸・針治療を受診する方もいます。

会社経営者や政治家なども密かに鍼灸治療を受けている人たちがいたり、鍼灸・針治療が好きで会社に鍼灸院を併設してしまうような会社も存在します。

近年では、うつ病などに対する治療効果も期待されるなど、注目の集まる治療法となっています。

・美容にも人気の鍼灸

みなさんも、身体を元気に健康を保ちたいと感じることもあるかもしれません。
しかし、最近の鍼灸では健康だけが目的ではなくなってきています。

健康と美容目的で鍼灸・針治療を受ける方もいます。
それが『美容はり』『美容鍼(びようしん)』です。

最近では、芸能人がブログやSNSの投稿で顔に鍼を刺している写真をみかけることがあります。

美容といっても、体を美しくしようとするには健康的な体にするのが一番です。

身体が健康になることで、体調が良くなり顔のむくみ改善や肌質を高めてくれます。
冷えや、肩こり、腰痛、足の筋肉の張りは身体の不調を伴います。
体の姿勢やバランスも崩しかねません。

悩みを改善し、身体が温まり、コリが取れることで日々の生活が楽になります。
このように『美容はり』『美容鍼(びようしん)』は健康=美容なのです。

健康に向けた好循環を生むことで美容の第一歩となります。
体を養生して、健康と美容を積み重ねていきましょう。

・まとめ

ここまで鍼灸・針治療を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

鍼灸・針治療に対するイメージが変わったり、身体の悩みが解決するかもと思えたり、または直接、鍼灸院に治療を受けに行ってみようと思ったかもしれません。

自分の健康は自分で考える時代です。

何事も体験してみることが大切です。

自分にあった体調管理を少しずつ見つけてみてはいかがでしょうか。
自分が健康になるだけでなく、家族や周りの友達にも実体験を話すと会話が盛り上がったり、時には感謝されることもあるようです。

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