はじめに
風邪は食べて治すか寝て治すか、意見が分かれるところですが、身体の仕組みから言って、どちらが正しいのでしょう。つらい風邪を一秒でも早く治すために、風邪と食べ物の関わりを見なおしてみましょう。
風邪で食欲がないんだけど、絶対食べなきゃだめなのかな?
風邪をひいてしまって、症状が悪化するごとに食欲はどんどん減退。誰もが経験する一コマでしょうが、こんな時は何も食べずに寝て治すことがいいのか、無理にでも食べられるものを食べることがいいのか、意見は二分します。
身体の構造や機能から考えるとするならば、無理に食べることなく静養することが一番いいでしょう。では、どうしてこういうことが言えるのか、根本から見直してみましょう。
人間には消化酵素と代謝酵素という二つの酵素があってこそ成り立っています。
食べた物はそのままの形では、呼吸をする、考える、内臓や身体を動かすためのエネルギーにはなりません。
それを、生きるためのエネルギーにするために、食べ物の分解や吸収の働きをするのが消化酵素です。
消化酵素によって吸収されたものを、身体の細胞に運んだり、身体の成分の新旧交換や解毒、免疫力を強化する仕事を担うのが代謝酵素です。
消化酵素と代謝酵素の二つを必要とする場合では、優先順位があります。
敵と闘うエネルギー(代謝酵素)より、消化吸収するエネルギー(消化酵素)が使われます。
ここから考えると、風邪をひいたときに食べると、風邪の菌やウイルスを撃退するよりも、食べ物の処理にエネルギーを使ってしまうということなので、風邪の時には食べずに静養することがベストということになります。
しかし、風邪をひくとかなりのエネルギーが使われます。
2、3日で回復する場合ならば、風邪が治ってからたくさん食べてエネルギー源を作ればよいのですが、風邪がこじれて一週間も治らない、または、風邪をひきながらも会社は休めないなんて言う状況ならば、ある程度は補給してあげなければガス欠になります。
状況によって、食べる食べないの選択、またはどんな物を食べるかという食べ物の選択が必要になってきます。
身体の構造や機能から考えるとするならば、無理に食べることなく静養することが一番いいでしょう。では、どうしてこういうことが言えるのか、根本から見直してみましょう。
人間には消化酵素と代謝酵素という二つの酵素があってこそ成り立っています。
食べた物はそのままの形では、呼吸をする、考える、内臓や身体を動かすためのエネルギーにはなりません。
それを、生きるためのエネルギーにするために、食べ物の分解や吸収の働きをするのが消化酵素です。
消化酵素によって吸収されたものを、身体の細胞に運んだり、身体の成分の新旧交換や解毒、免疫力を強化する仕事を担うのが代謝酵素です。
消化酵素と代謝酵素の二つを必要とする場合では、優先順位があります。
敵と闘うエネルギー(代謝酵素)より、消化吸収するエネルギー(消化酵素)が使われます。
ここから考えると、風邪をひいたときに食べると、風邪の菌やウイルスを撃退するよりも、食べ物の処理にエネルギーを使ってしまうということなので、風邪の時には食べずに静養することがベストということになります。
しかし、風邪をひくとかなりのエネルギーが使われます。
2、3日で回復する場合ならば、風邪が治ってからたくさん食べてエネルギー源を作ればよいのですが、風邪がこじれて一週間も治らない、または、風邪をひきながらも会社は休めないなんて言う状況ならば、ある程度は補給してあげなければガス欠になります。
状況によって、食べる食べないの選択、またはどんな物を食べるかという食べ物の選択が必要になってきます。
風邪の時だからこそ、効果のあるものを食べたい!
風邪のひきはじめならば、食欲はまあまああるけれど、風邪が重くなればなるほど、食欲も減退しますね。しかし、頑張って食べ物からエネルギーを得ようとするならば、少しでも風邪に効果のある食べ物を選びたいものです。
風邪による咳、喉の痛み、身体のだるさ、発熱など、さまざまな症状が出てきますが、そういった症状に沿った食材や、衰弱している身体にやさしい食べ物を選んで食べると良いかと思われます。
風邪による咳、喉の痛み、身体のだるさ、発熱など、さまざまな症状が出てきますが、そういった症状に沿った食材や、衰弱している身体にやさしい食べ物を選んで食べると良いかと思われます。
体を温める食材
寒気というものは、細菌やウイルスと闘うために末梢の血管を収縮させるので、体表面の温度が下がった状態で起こるもの。細菌やウイルスに勝つには体温を上げる必要があります。
・ネギ
・生姜
・みかん
生姜はスープやお茶など飲み物に入れることができるので、比較的手軽に摂取できます。
・ネギ
・生姜
・みかん
生姜はスープやお茶など飲み物に入れることができるので、比較的手軽に摂取できます。
弱った胃腸にやさしい食材
風邪をひくと細菌やウイルスと闘うために、内臓の機能を低下させるメカニズムがあります。そのため、胃や腸に無理をかけないような消化しやすい食材が必要になります。
・ニラ:硫化アリルという物質が含まれているため、胃腸の調子を整えます。
・梅干し:クエン酸が含まれているため、胃腸の働きを活発に戻します。
・大根:ジアスターゼという消化酵素を多く含んでいるため、消化促進させる。
他には、主食にパンやご飯を食べるならば、お粥が消化しやすい食品としておすすめです。
・ニラ:硫化アリルという物質が含まれているため、胃腸の調子を整えます。
・梅干し:クエン酸が含まれているため、胃腸の働きを活発に戻します。
・大根:ジアスターゼという消化酵素を多く含んでいるため、消化促進させる。
他には、主食にパンやご飯を食べるならば、お粥が消化しやすい食品としておすすめです。
咳や痰に効果的な食材
咳や痰は、まさしく細菌やウイルスと闘っている証拠です。身体の奥に侵入させないようにしようとする防御反応の一つです。
しかし、痛みや咳などの衝撃は辛いものですので 症状の緩和になる食材がいいですね。
・水分:痰をやわらかくするため
・キンカンやみかん:喉の粘膜を修復
・だいこん:喉の消炎作用
・生姜:喉の消炎作用
しかし、痛みや咳などの衝撃は辛いものですので 症状の緩和になる食材がいいですね。
・水分:痰をやわらかくするため
・キンカンやみかん:喉の粘膜を修復
・だいこん:喉の消炎作用
・生姜:喉の消炎作用
免疫力をアップさせる
菌やウイルスの力に負けないようにする耐性力を強化しなくてはなりません。
・ビタミンC
果物全般ですが、特にビタミンC含有量が高いのは、いちご、レモン、みかん。
野菜ならば、ピーマンやブロッコリーがよりビタミンCが多いです。
・ビタミンC
果物全般ですが、特にビタミンC含有量が高いのは、いちご、レモン、みかん。
野菜ならば、ピーマンやブロッコリーがよりビタミンCが多いです。
白血球の働きを活発にする
細菌やウイルスと闘うと、白血球の細胞が使われます。次の戦闘に備えるためにも補充しなければなりません。その再生に関わるのがタンパク質です。
・卵
・牛乳
・豚肉
・卵
・牛乳
・豚肉
そろそろ始めよう風邪予防。予防できる食べ物や飲み物ってどんなものがあるの?
タンパク質
身体の基盤とも呼べるタンパク質。外部からの侵入に対する抵抗力をつくる
・納豆、豆腐、鶏肉、卵
鍋料理などは身体も温まり代謝も良くなるので、豆腐や鶏肉を具材として取り入れてはいかがでしょうか。また、毎日定期的に摂取したい方には、豆乳や牛乳を飲むといいですね。・
・納豆、豆腐、鶏肉、卵
鍋料理などは身体も温まり代謝も良くなるので、豆腐や鶏肉を具材として取り入れてはいかがでしょうか。また、毎日定期的に摂取したい方には、豆乳や牛乳を飲むといいですね。・
ビタミンC
風邪だけにとどまらず、ほかの炎症に対して必要な耐性の役割、免疫力を高める。
・緑黄色野菜、果物
野菜のなかではブロッコリーやほうれん草が含有量が高いので、簡単にサラダとして摂ったり、それに果物を加えてスムージーにしてもたくさん飲めそうですね。
・緑黄色野菜、果物
野菜のなかではブロッコリーやほうれん草が含有量が高いので、簡単にサラダとして摂ったり、それに果物を加えてスムージーにしてもたくさん飲めそうですね。
ビタミンA
via alrenpages.com
粘膜を保護する力を蓄える
・緑黄色野菜、チーズ、レバー、ウナギ
レバーは野菜たっぷりの炒め物にしたり、かぼちゃのデザートを積極的に摂ると簡単にビタミンAを摂取できそうですね。
・緑黄色野菜、チーズ、レバー、ウナギ
レバーは野菜たっぷりの炒め物にしたり、かぼちゃのデザートを積極的に摂ると簡単にビタミンAを摂取できそうですね。
亜鉛
免疫力をアップさせる
・牡蠣、卵、牛肉、魚類、ナッツ類
ナッツは少量で多くの亜鉛を摂取できますし、おやつとしても手軽に食べられるのでおすすめです。また、飲み物ではココアで摂取することもできます。
魚では煮干しだしを使って、毎日の食卓を満たすのも良いと思われます。
・牡蠣、卵、牛肉、魚類、ナッツ類
ナッツは少量で多くの亜鉛を摂取できますし、おやつとしても手軽に食べられるのでおすすめです。また、飲み物ではココアで摂取することもできます。
魚では煮干しだしを使って、毎日の食卓を満たすのも良いと思われます。
まとめ
風邪は、軽視できない万病のもとと言われるもの。抵抗力!負けない!などと言って何でも食べればいいというわけではないということが、おわかりいただけたと思います。
食べることの意味を知って風邪対策すると効果倍増です。手軽なものから始めて予防をしていきましょう。
食べることの意味を知って風邪対策すると効果倍増です。手軽なものから始めて予防をしていきましょう。
総合診療医
経歴
鳥取大学医学部医学科卒業。2001年 医師国家試験取得。
2006年とよだクリニック開業。
2014年認知症予防・リハビリのための脳トレーニングの推進および脳トレパズルの制作・研究を行う認知症予防・リハビリセンターを開設。
資格
医師免許
所属学会:総合診療医学会、認知症予防学会